留学大図鑑 留学大図鑑

しげたみれい

出身・在学高校:
私立鎌倉女学院高等学校
出身・在学校:
上智大学
出身・在学学部学科:
外国語学部ポルトガル語学科
在籍企業・組織:

サンバしてます。ブラジルの貧困教育問題、観光、日本のブラジルコミュニティについて勉強中です。


最終更新日:2017年05月19日 初回執筆日:2017年05月19日

サンバを通じてブラジルを知る!

留学テーマ・分野:
大学(単位は取らない)、サンバ、ボランティア
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • フルミネンセ連邦大学
  • ブラジル
  • リオデジャネイロ
留学期間:
7ヶ月
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 800,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
ポルトガル語 挨拶など基本的な会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

7ヶ月の留学で、大学での授業履修、ボランティア、サンバを通じてブラジルのコミュニティについて知るという活動を行ないました。
大学では観光学部に所属して観光学基礎とホスピタリティに関する授業を履修し、観光学とポルトガル語を学びながらブラジル人に混じってプレゼンの作成などを行ないました。観光学は今までに学んだことのない分野でしたがとても興味深く、卒論でも応用しようと考えています。
ボランティアは路上生活者支援をおこないました。ブラジルは貧困である・治安が悪いといったイメージが先行しがちですが、ここでは貧困は必ずしも「かわいそう」ではないということを再確認し、ブラジルという国そのものについて考え直すきっかけとなりました。
また、数ヶ月に渡ってサンバチームの練習に通い、ブラジル生活の集大成としてリオのカーニバルに出場しました。言葉の壁や考え方の違いに一番悩んだ経験でしたが、ブラジル人しかいない地元のコミュニティにいれてもらったことはブラジルで暮らす上で大きな自信になりました。

留学の動機

大学でポルトガル語学科とふたつのサンバサークルに所属し、アルバイトでもブラジリアンレストランでブラジル料理に触れ、毎日ブラジルに囲まれて過ごしていました。日本で良く言われるブラジルのマイナスのイメージを変えたくて、留学を通してブラジルの魅力を持ち帰りたいと思ったのがきっかけです。

成果

わたしにとって海外長期滞在は初めての経験でした。具体的に形に残った成果はありませんが、かけがえのない、本当の意味での勉強をすることができました。日本人としてブラジル人と関わるには、感謝の気持ちを忘れないこと・相手を信頼し尊敬すること・そしてなによりブラジル人よりブラジルを好きでいることが大切だと、自分の中で大きな気づきを得ることができました。

ついた力

発見力

五輪開催をきっかけに8月はブラジルの関する報道が連日行なわれていましたが、その多くは治安の悪さや貧困問題などマイナスのイメージを与えるものでした。留学を通じて実際にブラジルで生活しブラジル人と関わったことでいろいろな経験をし、テレビからは見えてこないたくさんのブラジルの魅力を発見することができました。

今後の展望

大学院に進学してさらに焦点を狭めて専門的にブラジルを学び、将来はブラジルの魅力を発信できる仕事に就きたいと考えています。すでにたくさんの人がブラジル関連の活動を行っていらっしゃいますが、大学と大学院で専門的に学ぶことでまた違った見方でブラジルを捉えることで、わたしらしい手段で日本とブラジルをつなぐ仕事につなげたいです。

留学スケジュール

2016年
8月~
2017年
1月

ブラジル(リオデジャネイロ)

大学に通い、観光学を学びました。初めて学ぶ分野でしたが多くの友達に助けられ、ブラジル人と同じレベルのプレゼンを行なったりテストを受けたりしました。在学中に私がfacebookでいくつかアンケートを行なったときはたくさんの学生が回答に協力してくれ、とても良いものになりました。
大学に通っている間は大学のそばのシェアハウスで最大17人のブラジル人と生活していました。女だけでしたが考え方も性格もばらばらで良く喧嘩が起きていました。困ったことも多かったですが、悩んだときは一緒に悩み、困ったときは解決するまでそばにいてくれ、楽しいときは夜中まで笑い声が絶えないというブラジル人の良さがつまったすてきな家でした。

費用詳細

学費:納入総額

9,800 円

住居費:月額

126,000 円

生活費:月額

556,000 円

項目:総額

578,400 円

誕生日には引っ越した人が戻ってきてくれました
費用詳細

学費:納入総額

9,800 円

住居費:月額

126,000 円

生活費:月額

556,000 円

項目:総額

578,400 円

2016年
9月~
2017年
2月

ブラジル(リオデジャネイロ)

ボランティア団体SEFの一員として路上生活者支援を行ないました。毎週日曜日の7:00〜12:30、70人以上の路上生活者が食事と癒しを求めてこの団体を訪ねてきます。私は受付係と食事の配膳、キッチンの後片付けや掃除など何でもやりましたが、一人一人の名札を渡し整理するのがメインで一番大変な仕事でした。始めは『なぜ日本人が?』と不思議な目で見られましたが、一人一人の名前を覚え接したことで相手も心を開いてくれ、私のサンバの練習を応援しにきてくれたり、ボランティアの日以外も路上で一緒に座って談笑する仲になった人もいました。みんな明るく前向きで、自ら路上生活を選んだ人もおり、貧困が必ずしもマイナスだとは言い切れないのではと身を以て強く感じた貴重な経験でした。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

SEFのTシャツと名札
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学で確信した、“私はこれを目指す!”

留学中自分の中で大きな自信になっていたのが、「サンバができる」ということでした。大学1年生のとき大学のサークルでサンバをはじめ、ブラジルでもサンバチームに入れてもらいました。踊れないとできない少人数のパートでしたが、日本でもサンバの経験があったのであたたかく迎えてもらえました。
今後もブラジルと関わる上で、大学で専門的にブラジルについて学んでいるだけでなくサンバダンサーとしてブラジル文化に触れているということはブラジル人と心の通った関わりを持つ上でとても役立つと考えています。今後は、サンバダンサー兼専門家としてのわたしにしかできない日伯関係への貢献ができる人材になることを目指そうと思い、大学院進学を決めました。

このなかにいたんです!
日本人なの?と駆け寄ってきてくれたチームの子どもたち
大きなショーに着物で出させてもらいました。びっくり!

天井が落ちてきた!

  • 住まい探し : シェアハウス

ブラジル人たちと住んでいた家は構造が悪く、大雨の次の日の早朝に寝ていたところ足の上に天井がおちてきました!そのときにできた痣は完治したものの太ももに薄く後が残ってしまいました。「ブラジルの思い出だね…」と住民に苦笑いされたのも今では良い思い出です。
その後怖くなり、大学が終了したのを機に安全そうな日本人宿に引っ越しました。

パン!という大きな音で目が覚めました

気をつければ大丈夫

  • 生活 : 治安・安全

悲しいことですがもちろん危ない目にあってしまった友人もいました。が、私の場合、財布を落としてしまい(とられたのではない)ましたが心優しいブラジル人が拾ってくれ、わざわざ連絡をくれたのです。こんな奇跡があっていいのかと驚きを隠せませんでしたが、ブラジルにもこんな人がいるのだと、またブラジルが好きになった出来事でした。

留学前にやっておけばよかったこと

特にありません。初めての海外生活でしたが、初めてだったことで良い意味で怖いもの知らずでいることができて、いろんな場所に足を運ぶことができました。気を張っていろいろ準備して行くのもいいですが、知らない場所に行くワクワクさえあればうまくいきます!

留学を勧める・勧めない理由

わたしは勧めます。ただなんとなく海外に行くのではなく、「ここにいってこんなことがしたい、こんな自分になりたい」と想像していくのが大切だと思います。そうすればその国のひとも心を開いてくれますし、たくさんの経験に導いてくれます。

これから留学へ行く人へのメッセージ

「語学に自信がないから不安…」「日本語は使いたくないな…」などと考えず、いろんな人に出会っていろんな人と過ごすことで、相手も理解しようと耳を傾けてくれるようになります。私のサンバがそうだったように、好きなことに夢中になって楽しそうにやっている姿はきっと相手の目も楽しそうにうつるはず。日本人であるという意識は忘れず、好きなことをたくさんしてきてください!