トビタテ!留学JAPANとは
文部科学省は、意欲と能力ある全ての日本の若者が、海外留学に自ら一歩を踏み出す機運を醸成することを目的として、2013年10月より留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」を開始しました。(同年11月に開催された「トビタテ!留学JAPAN」TAKE OFFイベントへの安倍内閣総理大臣(当時)のメッセージはこちら)政府だけでなく、社会総掛かりで取り組むことにより大きな効果が得られるものと考え、各分野で活躍されている方々や民間企業からの御支援や御寄附などにより、官民協働で「グローバル人材育成コミュティ」を形成し、将来世界で活躍できるグローバル人材を育成します。
これらの取組により、「日本再興戦略~JAPAN is BACK」(2013年6月14日閣議決定)において掲げた目標である東京オリンピック・パラリンピック競技大会が開催される2020年までに大学生の海外留学12万人(現状6万人)、高校生の海外留学6万人(現状3万人)への倍増を目指してきました。(※)留学促進キャンペーン「トビタテ!留学JAPAN」の主な取組のひとつとして、「官民協働海外留学支援制度~トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラム~」は2014年からスタートしました。
その後、新型コロナウイルス感染症の影響により第1ステージの事業を2022年度まで延長し取り組んでおります。そして、2022年8月5日、コロナ禍で落ち込んだ留学生数をコロナ前の水準に早期に回復させることを目指し、2023年度~2027年度の第2ステージ実施を発表いたしました。
第2ステージの「トビタテ!留学JAPAN」の詳細については、こちらのページをご覧ください。
皆様、内閣総理大臣 安倍晋三です。「トビタテ!留学JAPAN」TAKE OFFイベントの開催にあたり、メッセージを贈ります。
先週、米国メジャーリーグで、ボストン・レッドソックスがワールドシリーズ優勝を成し遂げました。優勝を決めた瞬間マウンドに立っていたのは、日本人の上原浩治投手でした。
野球ばかりではありません。スポーツで、研究で、またビジネスで。多くの日本人が当たり前のように海外で活躍しています。
今、活躍の舞台は世界です。日本の若者たちには、高い「志」を持って日本から飛び立ち、世界の人々と出会い、それぞれの「夢」に挑戦してほしい。
このため、意欲と能力のある若者全員が留学できるよう、官民が協力して、若者の海外留学を支援する新たな仕組みを創ります。多くの企業や学校に、この仕組みに御参加いただきたいと思います。
この国の成長のエンジンとなる「グローバル人材」の育成は、社会総がかりで取り組まなければなりません。2020年までに留学する若者の倍増を目指し、皆で力を尽くしていきましょう。
平成25年11月4日
内閣総理大臣 安倍晋三
グローバル化の進展や先端技術の急速な高度化により、世界は激しく変化し、格差や気象変動など地球規模で解決すべき多くの課題も抱えています。こうした先を見通すことが困難な時代に、社会変革を実現するためには、変化を受容し、異文化を理解・尊重しながら、チャレンジ精神を持って新しい価値を創造することのできるグローバル人材を育成することが重要です。
海外留学は、その一つの有効な手段であるため、文部科学省では、若者の海外留学を後押しできるよう、「トビタテ!留学JAPAN」を推進し、海外留学の魅力や意義等を広く情報発信するとともに、国費による海外留学支援を行ってまいりました。
特に、民間企業・団体等とも連携した、オールジャパンでの代表的な取組として「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」を進めています。これまでに250を超える民間企業・団体、350を超える個人からの約123億円のご寄附を活用し、約9,500人の若者が、海外での多様な実践活動の経験等を経て、グローバル人材としての成長を遂げています。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の拡大により、上昇基調にあった日本人の海外留学者は激減しました。このような中、文部科学省は、2022年7月に発表した「高等教育を軸としたグローバル政策の方向性」において、落ち込んだ海外留学者数を2027年度までに少なくともコロナ禍前の水準に回復することを目指し、産学官をあげてグローバル人材育成の取組を強化する方針を打ち出しました。
この方針の実現に向け、この度、新たなビジョン「日本の若者が世界に挑み、“本音と本気”で国内外の人々と協働し、創造と変革を起こす社会」及び、コンセプト「Challenge, Connect, Co-create」を掲げ、2023年度から2027年度までの5年間オールジャパンで、これまでの成果を踏まえた「トビタテ!留学JAPAN」第2ステージを実施すること決定しました。
第2ステージでは、より若い時期からの海外経験を将来の留学につなげるため、高校段階からの留学への支援を拡充した新たなプログラム(5年間で高校生4,000人、大学生等1,000人以上)をスタートするなど、新たな“グローバルリーダー”、社会に対してインパクトを生む人材を輩出し、海外留学の機運の再醸成に努めてまいります。
これからの社会変革を担う若い世代一人一人の可能性を最大限に伸ばすことのできるよう、50年後100年後の未来を見据え今後も全力で取り組んでまいります。将来の日本を支えるグローバル人材の育成につきまして、皆様方の御理解と御協力をよろしくお願いいたします。
令和4年10月12日
文部科学大臣
教育未来創造担当
現在も新型コロナウイルス感染症拡大の影響が続いています。そしてまた、ウクライナ情勢等のグローバルベースでの地政学的リスクの高まりによって、世界全体でブロック化の動きが出たり、あるいはグローバル化そのものを否定するような考え方を惹起させる様なことが生じ、まさしく国際的な人材交流に大きな影を落としています。この現象は、日本においても、自然体でいくと、グローバル人材育成の志向が弱まりかねない、そんな危惧を持っています。しかしながら、このような情勢だからこそ、日本という国が世界の中で果たす役割は大きくなっていると思いますし、未来に向けて今こそ真剣にグローバル人材育成というものを打ち出していく時だと思います。
そういった意味で、政府にも大きな旗を立てて欲しいと考えているわけですが、同時に、最初に旗をどこが立てるのかということからすると、この協議会こそが旗を立てるべきだと考えます。そして、私たちは、国ができない、すなわち税金だけではできない、官民協働だからこそできる取り組みを行うことが重要だと思います。それがこのグローバル人材育成コミュニティ協議会の存在意義だと思います。「トビタテ!留学JAPAN」の特異性は、本事業に関わった人のつながりを活性化させて付加価値を生み出していくことにあります。これは官の取り組みだけではどうしても難しい取り組みだと思います。
この協議会の名称が、「グローバル人材育成」という要素と、「コミュニティ形成」という二つの要素を兼ね備えていることを私自身が実感しましたのは、トビタテ生のプレゼンを聞いたときでした。彼らのプレゼンは大変に素晴らしいものでした。留学を機に大きく成長を遂げることを表していましたし、多くの人とのつながりを持って、まさにコミュニティを形成していることを感じさせてくれました。
一方で、経営者はどうかと言いますと、経営者の中には留学や奨学金制度は自社独自で実施したいという意見、あるいは国の方針だから国が税金でやればよいという考え方もなくはないと思います。しかし、先ほどのような二つの要素を持つ付加価値という観点から見ると、どうしても単独企業、単独組織が行う奨学金制度、留学制度では、トビタテほどの付加価値を生むことは難しいと考えます。従いまして、これからもこのプロジェクトの意義について、関係するステークホルダーの皆さんには幅広く理解していただくことが重要であろうかと思います。
政府もいろいろな動きをしていただいております。政府方針と我々の方針を重ねながら、この協議会の取組を強化し、国民全体に向けての海外留学の機運醸成を高めるための政策とメッセージを出し続けていくことが重要になると思います。トビタテ!留学JAPANの事業計画について、これまでの成果を生かしながら、ポストコロナ時代を見据えた国のグローバル戦略の中で貢献していく取組と位置づけ、グローバル人材育成コミュニティ協議会が引き続き支援していくことを決意したいと思います。
令和4年10月12日
第一生命ホールディングス株式会社取締役会長
一般社団法人日本経済団体連合会副会長/教育・大学改革推進委員長
中央教育審議会会長
官民協働で2014年から実施している海外留学支援制度。返済不要の奨学金や事前事後研修等の支援で、意欲ある学生の海外チャレンジを応援します。
留学オリジナル奨学金を見るグローバルな視点でローカル(地域)の発展に貢献する、グローカルリーダーを目指したい人対象のコース
留学地域人材コースを見る海外の大学・大学院で学士/修士/博士の学位を取得する生徒・学生を対象とした奨学金の他、様々な種類の奨学金を提供しています。
日本学生支援機構による留学奨学金を見る国内外の教育機関・各種法人/都道府県/各国の大使館が提供するものなど、様々な留学奨学金を検索できます。(日本学生支援機構提供)
その他の奨学金検索を見る日の丸から飛び立つ鳥は、日本から世界へと飛び立っていく学生たちの象徴。 国鳥であるキジを勢いのある筆タッチで描くことで、世界へ羽ばたき、経験を積んだ若者たちが、 グローバルな視点とリーダーシップで日本の未来を牽引していく様を表現しています。