留学大図鑑 留学大図鑑

Dr. FERMENT

出身・在学高校:
福岡県
出身・在学校:
別府大学
出身・在学学部学科:
食物栄養科学部 発酵食品学科
在籍企業・組織:

1.台湾留学に関して、ご質問・ご意見ありましたらFacebookでご連絡頂けましたら対応いたします。
2.発酵食品や発酵文化について、興味・関心ありましたら是非お知らせ下さい。一緒に発酵ライフを醸していきましょう!


最終更新日:2020年01月31日 初回執筆日:2020年01月31日

発酵のまち大分をつくるには?

留学テーマ・分野:
専門留学(スポーツ、芸術、調理、技術等)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • 元培医事科技大學 食品科学専攻
  • 台湾
  • 新竹
留学期間:
1ヶ月
総費用:
180,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 180,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
中国語 挨拶など基本的な会話ができるレベル 挨拶など基本的な会話ができるレベル

留学内容

留学目的は、発酵のまちとして大分県を活性化させることである。福岡県出身だが大分県に住んで様々な発酵食品と出会い、観光県の大分に発酵食品をもっと際立たせたいと思った。第一に、台湾の発酵文化について調査した。大学の授業の一つ「毒物学」の分野は斬新な考え方であり、毒性を予測して、人体の健康動態にどのような解毒方法があるか研究する重要性を学んだ。特に、食品安全と毒性は密接な関係性であるため、発酵食品の摂取との結びつきもあると分かった。日本と台湾の発酵文化の違いと類似点について、学生および先生に対してアンケート調査を実施した。日本人は臭豆腐を嫌う傾向があるが、台湾人は半数以上が納豆を食べることも明らかとなり、同じ「臭さ」でも食の嗜好は異なる意外な事実を発見できた。台湾の発酵食品は、日本または中国本土から伝来して、独自に培ってきた文化が存在することから、地域に根ざす風土や環境が大きく影響する知見を得ることができた。第二に、別府大学の発酵食品学科で販売している「別府温泉水あまざけ」「本格焼酎夢米」、フンドーキンの無添加味噌、納豆、別府漬物を用いて、日本発酵食パーティーを開催した。焼酎は、苦いという感想をもつ学生が多く、飲酒の頻度が少ない酒文化の違いを知った。味噌は、味噌汁を気軽に飲める飲食店がないため、味噌汁をつくった際に美味しいと飲んでくれた。発酵だけでなく、発光した留学となった。

留学の動機

高校では調理師免許を取得するための料理を学び、大学では発酵食品学と微生物学を主に学び、自分軸として「食」が大きく存在していた。発酵について学ぶ中で、台湾の発酵した豆腐である「臭豆腐」と出合い、臭さがなぜ人々を魅了させるのか不思議に思った。においは臭いが、味は旨味の凝縮した美味しさに感動した。そこでトビタテに応募し、台湾の臭豆腐をはじめとする発酵の魅力をもっと学びたいと芽生えたからである。

成果

臭豆腐を調査すると、製造時に湿度が低く風通しも良好であることは必要条件だと分かった。地域の自然環境を上手に生かし、暮らしとの共生が利用されることは、日本における食品生産に参考すべき点だと実感した。また、台湾の食品を網羅的に学ぶため、伝統的な茶製造を行う「大渓老茶場」、ウイスキー蒸留所の「カバランウイスキー」、発酵食品の豆腐乳を製造する「豆腐乳文化館」などに工場見学へ行った。

ついた力

発酵(発光)力

【発酵力】トビタテで自由な留学計画を立てることができたからこそ、発酵食品といった専門的な分野をさらに学ぶことができた。臭豆腐と発酵茶について詳しく探究し、卒業研究にも活かすこともできた。自分軸をいかにして磨くかが重要だと感じた。【発光力】エバンジェリスト活動で、日本の発酵食品を紹介したことを通じ、和食の価値を広めることができた。自ら光を放ち、日本の魅力を発信することで自国に対する理解も深まった。

今後の展望

地域人材コースであるため、発酵のまち大分をつくるため提案がある。1つ目は、台湾の食品会社では主流であり、気軽に食品づくりができるDIY体験を取り入れ、会社全体を観光名所の一つにすることだ。2つ目は、大分県にある発酵食品のパンフレットを作成し、「発酵ツアー」を開催することだ。大分の地域食に発酵が根付いていることを観光客へ認知させることで、発酵食品をつくる企業の全体像が見えやすくなると感じる。

留学スケジュール

2019年
9月~
2019年
10月

台湾(新竹)

・深坑大樹下豆腐三吃にて、臭豆腐の製法などを学んだ
・元培医事科技大學のWelcome Partyで、学校長とともに鼎泰豊へ行った
・中秋節では、大学の友人とBBQをして楽しみ、月餅や文旦を頂くなど伝統文化を体験した
・台湾式のパンの作り方を学び、肉田麩の肉鬆パンといった台湾独自の食文化と触れた
・9月28日の教師節では、メッセージカードを贈呈したり、一緒に食事へ行ったりして先生との交流を深め合う機会があった
・台湾式の茶の入れ方を学び、5種類の半発酵茶の飲み比べを行った
・留学最後の週末には、友人8人とともに内湾の観光地へ行き、豆花やタピオカなど台湾の食文化を堪能した

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

元培医事科技大學の留学修了書を授与
台湾式のパンづくりを学ぶ
授業や実験でお世話になった学生たちとともに
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

感謝してもしきれない、お世話になった・大好きな人

トビタテの留学中にお世話になり、感謝したい台湾人が多数いるので紹介したい。台湾は外食文化であるため、昼食時には牛肉麺やタピオカを注文して、夕食時には台湾式おでんや臭豆腐鍋を一緒に食事へ行った。授業時には、分からない中国語を丁寧に教えてもらい、実験のサポートもしてくれた。学生だけでなく、先生方にも大変お世話になった。私が誕生日のときには、希望していた工場見学に同行し、有名なタイ料理店でご馳走して頂いた。出会ったときには爽やかな笑顔と、優しさ溢れる親切なサポートで、非常に濃厚な留学生活となったからこそ、また会いたい!

Farewell Party
内湾への旅行

朝市と夜市の文化

  • 生活 : 食事

台湾は外食文化であるため、屋台で購入して食べるか、レストランで食事をするか、弁当などを買って家で食べるかといった食事形態がほとんどである。そのため、学生寮やひとり暮らしのアパートには、冷蔵庫は備え付けられているが、キッチンはないといった特徴がある。朝食は、トースト、卵やツナ入りなどの蛋餅、豆乳といった1食80円~120円で売られている。昼食は、飲食をデリバリーするUber Eatsを利用することが頻繁であった。食事内容にもよるが、送料込みで1食1000円には満たない価格である。また、学食も比較的安く購入でき、屋台のようにその店に行って、自分の好きな料理を注文してお金を払うといった形式であった。夕食は、レストランに行って餃子や火鍋を食べたり、夜市に行って好きなB級グルメを食べたり様々だった。夜市では1食180円~であり、500円程で満足する内容である。

台湾式牛肉弁当
芋・タピオカ・豆腐などが入った豆花
刻み生姜付き水餃子

留学前にやっておけばよかったこと

・現地に行ってすべきこと・やりたいことを「TO DOリスト」にまとめる。私の場合、1ヶ月と短かったため、行きたい食品工場の見学について事前に大学事務の方と相談した。
・日本の文化や日本の社会情勢について聞かれることがあるため、英語で答えられるように準備する。PowerPointで紹介できるようにスライドを作成すると良い。

留学を勧める・勧めない理由

留学を勧める
☆視野を広げる:発酵の現象を促す微生物のごとく、見えない世界が可視化し、自分の見えなかった部分が見えてくる。私は留学を通じて「和食の価値の偉大さ」を見ることができた。
☆言語で世界の扉を開く:現地の言葉を学んで理解することで、その国の情報を倍以上習得でき、日本の魅力をより多くの人々に発信することができる。日本を客観的に見ると、果たしてどうなのか?

これから留学へ行く人へのメッセージ

☆ト:飛び立つ勇気とチャレンジ精神
☆ビ:ビックリする様々な人との出逢い
☆タ:堪能するその国での土地柄
☆テ:手土産はその人らしさの夢と目標