留学大図鑑 留学大図鑑

宮地杏奈

出身・在学高校:
出身・在学校:
国際基督教大学
出身・在学学部学科:
教養学部アーツサイエンス学科
在籍企業・組織:


最終更新日:2023年12月28日 初回執筆日:2023年12月28日

自分と向き合いに向き合った高校留学

留学テーマ・分野:
中長期留学(4か月以上、日本の高校に在籍しながら留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ヒューレベック高校芸術コース音楽科
  • スウェーデン
留学期間:
10.5か月
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • 伊藤謝恩育英財団 1,200,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
スウェーデン語 挨拶など基本的な会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

私は、AFSという留学エージェントを通して高校留学をしたので、国の希望は出せても、どういった都市や学校に留学するのかなど細かいことは決められませんでした。なので細かい計画は立てていなかったのですが、留学全体のテーマとしては、「異文化交流」と「自分の変化」でした。異文化交流は、それまで日本から出たことがなかったので、違った文化への理解を深めたいと思っていました。「自分の変化」に関しては、高校受験に失敗して自分を完全に見失っていた時だったので、自分が本当に興味をもてるものを知りたい、今の自分を変えたい、そしてこの留学で、自分のことを心から好きと言えるような人間になりたい、と思っていました。2つのテーマを実現するために、留学中は、「今動かなかったら自分を嫌いになる」の思いで兎に角行動しました。

留学の動機

留学内容に書いたように、一番は、「自分を変えたい」というのが動機でした。入学式の日に偶然出会った、コスタリカから帰ってきたばかりの先輩が、自分を持っていて本当にキラキラしていて、私は彼のようになりたいと思いました。スウェーデンを選んだのは、民芸品に一目惚れしたことと、スウェーデンの学生はギャップイヤーを取り、本当に学びたいことが見つかってから大学に行くということを聞いたからです。

成果

ホストファミリーへの手紙に「ピアノを習っている」と書いたことで、彼らが音楽コースのある高校を探してくれました。私は、長年ピアノを習っているのに楽譜を読めなかったり弾けなかったりすことを、ずっと後ろめたく思っていたのですが、この学校のおかげで音楽が心から好きになりました。またスウェーデンの学生の、自分は何を大切にしたいかを考え生きている姿を見て、私自身も自分と向き合うことを心がけるようになりました。

ついた力

行動力

「後悔」が一番怖いと思っていたので、何においても積極的に行動しました。例えば、日本語講座がある高校でプレゼンや、音楽団体のミーティングなど、自分が参加できるものを見つけて参加してました。スウェーデン人は仲良くならないと心を開いてくれない人が多く、友達作りも努力しました。いつも同じバスに乗る人に、どう話しかけるか考えてそれを実行したり、素敵だな、と思った人には、恥ずかしさを捨てて話しかけていました。

今後の展望

高校生の頃から「選択肢があり、誰もが自分に合ったライフスタイルを選べる日本社会」を目指しています。そこを最終目標に、下の方で説明してます、Freedom Ramen Projectを行っています。一つの方向からのアプローチだけでは実現できないので、ヘラルボニーという企業で夏にインターンをしたり、色々と模索をしています。また、0から1で何かを生み出す方々と一緒にお仕事をしたいという思いもあります。

留学スケジュール

2018年
8月~
2019年
7月

スウェーデン(ヨーテボリ)

私は1年間同じホストファミリーのところに滞在し、高校1年生(自分の年よりも一個下の学年)に入りました。

スウェーデンの特徴として、留学生でも自由にコース変更が可能という点があります。私は、音楽コースでピアノを専攻していました。Estetik kommunikationという、日本語で直訳すると「芸術コミュニケーション」という授業が毎週月曜日に2時間ありました。1ヵ月ごとくらいに課題が与えられ、自分たちで考えたミュージックビデオ作成や劇をやったり、風刺写真を作ったり等色々しました。スウェーデン語が話せなかった私にとって、課題を理解することだったりグループの人とディスカッションしたりするのは、最初のうちは大変だし辛かったです。ですが、この授業で発言することの大切さや考えることを学ぶことができましたし、最後の方は積極的に取り組めるようになりました。私は音楽コースだったので、普通の教科は英語、スウェーデン語、社会、数学だけでした。どの教科も聞いてるだけでなく、多くの人が発言してるのが印象的でした。特に社会の授業はディスカッションが授業の中心で、言ってることは分からなくても、その様子を見てるのだけでも楽しかったです。

また留学中は、学校に対しての考え方の違いを感じ驚きました。日本では、高校を転校するのって、よくあることではないと思います。ですが、スウェーデンでは普通です。スウェーデンの高校は、入学金も授業料も払わなくていいので、簡単に学校を変えることができます。学生は、これは自分の学びたいことじゃないって思ったら、音楽から生物、社会から演劇など、すぐに学校やコースを変えていました。仲良かったクラスメイトも学校を変え(彼女はすでに3回変えてます)寂しい思いもしもしたが、来る前に聞いていた、「スウェーデンの学生は自分が本当に学びたいことをする」というのを感じたことでした。凄いし、とても素敵だなと思います。授業中寝てる人がいないことも、それが関係してるのではと思います。また、スウェーデンでは授業に電話がかかってきたからと、クラスの外に出てもOKです。ほとんど自己責任な印象です。もう一つ当時驚いたのが、学生が政治の話を積極的にすることです。私の日本の高校では、政治の話は友達同士でなかなかしないし、煙たがられるようなトピックでした。ですがスウェーデンではそんなことはなく、選挙があった際、休憩時間に「この党どう思う?」とか「だれが勝つと思う?」とかクラスメイト同士で話していました。学校全体の行事で、模擬選挙もあります。日本も、皆が色んなことをラフに話せるようになったら面白いと思います。

そしてスウェーデンの学校は、部活がないので放課後は自由な時間が多かったです。私はそのまま家に帰るか、学校に残るか学校近くの図書館にいくことが多かったです。落ち込んでるときは、ピアノを弾いて元気を出してから家に帰ってました。学校の丸机で勉強するのも好きでした。そこにいると、誰かがギターを弾く音やそれに合わせて歌う声が聞こえてきたりしました。留学はよく暇な時間が多いと言われますが、私はそんなことはなかったです。学校の宿題をしたり、スウェーデン語の勉強をしたり日本紹介のパワポつくったり、やろうと思えばすることはいくらでもありました。

休日の過ごし方は10時くらいまで寝てることもありました。のんびりとネットフリックスを見て過ごしたり、AFSや学校の友達とfikaしにいったり日によってバラバラでした。年が明けた3月からは毎週日曜日に、トランスジェンダー女性の人たち含め、女性が音楽の世界でもっと活躍できるように、サポートする団体のミーティングに参加してました。そこで新しい楽器にチャレンジしたりしました。

ホストファミリーは、お父さんとお母さん、2人のホストシスターがいました。お父さんとお母さんどちらも働いていました。いつも2人で家事をやっていて、お母さんが遅い日はお父さんが全部料理してました。留学生はお手伝いをするのが当たり前と聞いていたのですが、全部やってくれたのでやることがありませんでした。お父さんお母さんの考えとしては、娘たちには勉強の方を頑張ってほしいという思いがあったようです。宿題などやることがないときは、出来る限り皆がいる部屋にいるように心がけました。スウェーデンは金曜日の夜がfredagsmysの日で、映画を見ながらポップコーンやチップスを食べるのが家族の習慣でした。私を受け入れてくださったホストファミリーには心から感謝しています。ただ、ホストシスターとの関係は常に悩みました。同い年と三つ下のシスターだったのですが、お互いが仲良すぎて私はその中に入れませんでした。ホストファミリーと本当の家族のようになれるのは、多くの留学生が望むことで、私もその一人でした。なので、ホストシスターと距離が縮まらない自分を辛く思ったり、学校でも孤独を感じるのに家でもなんてと思ったこともありました。ですが、自分がどう話していいかわからないってことは、相手もそうってことに気づいてからは自分から天気がいいねって話しかけたり、分からないことを聞いたりしてました。

現地での留学団体のサポート体制については、AFSはコンタクトパーソンさんが留学生一人につき一人いました。私は偶然にも日本人の方で、二か月に一回ほど会い、悩み相談など色々な話を聞いてもらってました。最初の方は日本語で、最後の方はスウェーデン語で話していました。また私の地域には一人学生ボランティアがいて、その人が月に一度ほど留学生を集めてくれてました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スウェーデンで撮ったベストショット
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

ココでしか得られなかった、貴重な学び

私が本当に好きなのが、「スウェーデン」という国です。どんな国ですか?と聞かれれば、居心地がよい国と答えます。通勤ラッシュはないし、バスは三十分おき、学校は8時に始まることも、10時に始まることもある。そして、自然がいっぱい。家から1分で湖や森があります。決して日本みたいに、遊ぶところが沢山あるわけではないし、なんでもそろうわけじゃないけれど、週末は友達の家で映画ナイトをしたり、学校帰りにおいしいカネルブッレのお店でfikaしたり、家で刺繍したりとにかく心地がいいです。そして、私が一番好きなのは、「自分らしくいられる」ということです。自分を主張することは、ダメなことではなく、むしろいいこと。何かやったことで、ジャッジをする人はいないし、それが良ければすごく認めてくれる。そういう国だからこそ、私はありのままの自分でいることができました。スウェーデンにいることで、欠点を含め、段々と自分のことも好きになっていきました。この国に留学できたことを、とても感謝しています。

首都ストックホルムの美しい景色
スウェーデンの湖

あなたにとって留学とは?

今振り返ると、辛いことが80%、楽しいことが20%の留学でした。見つからないようにタオルで口を押え、何度泣いたか分かりません。だからこそ、楽しいことがあったとき100倍くらい嬉しかったです。自分を責めて下に下にさげていた留学初期も、留学を充実させるために積極的に動いた留学後期も、自分を成長させるために通過した自分自身で、愛おしいです。言語が完璧になったとは言えませんが、留学を通して、人として凄く成長できたのではと思います。留学の理由の一つに、「視野を広げたいから」というのがよく言われますが、本当に広がります。私の場合は、誰かの気持ちの奥を想像することができるように、というよりはそれを考えようとするようになりました。留学して良かったと心から言いたいです。私を留学に導きサポートしてくださった方々には、感謝の気持ちしかありません。そして留学レポートを書いていて思ったのですが、人は辛いときにこそ本当に成長するのではないでしょうか。留学中は、こういうレポートも感情があふれてすぐに書き終わってしまいましたが、時間が経った今は、思い出しながら、言葉を選びながら書いたので時間がかかりました。こういう風に、留学中に感じた感情を忘れていってしまうのがとても怖いです。ですがそうならないために、私はこれからも新しいことに挑戦したり、自分を厳しい状況に置いたりして、日本でも成長を続けていきたいです。

友達の卒業式での一枚

留学から繋がるストーリー “今、これやってます”

私は、食に制限を持つ人が生きづらい日本の現状を変えるため、「フードダイバーシティの実現」を目指して現在活動しております。そしてその原点は、留学中、「日本のことは好きだけど、日本には自分が食べられるものがないから遊びに行けない...」、という友人に言われた一言です。
スウェーデンでは、環境問題への意識の高まりから、特に若者の間でベジタリアンが増えており、友人もベジタリアンでした。彼女の言葉は、日本食は世界に誇れるものだと思っていた私にとって衝撃でしたし、食が理由で日本に友人が来れないことが、とても悲しかったです。
そんな現実を変えたいと帰国後に活動を始め、現在はスタートアップ企業の中でFreedom Ramen Projectという活動を行っています。Freedom Ramenは、「国境や文化、価値観を超えてみんなで一緒に食べられること」がコンセプトのカップ麺です。シンガポールで開発され、100%植物性×ハラール認証という特徴を持っています。なので、ベジタリアンやムスリムの人なども召し上がっていただくことができます。私達はこのカップ麺を通して、フードダイバーシティの実現を本気で目指しています。そのことを評価いただき、本年度のGOOD DESIGN AWARDも受賞しております。
友人にあの言葉をもらっていなければ、私の現在はないので、間違いなく「留学から繋がるストーリー」です

Freedom Ramen
Freedom Ramenを食べる私

言語の準備

  • 語学力 : その他の言語

マイナーな言語は、教材があまりなかったり事前の勉強が大変だと思います。ですが、大学の生涯講座で開講されていたりすることもあるので、なるべく事前にスピーキングベースの勉強を進めるのが良いと思います。自分の行く国の言葉をできるだけ話せるようになっておくことに越したことはないです。

これから留学へ行く人へのメッセージ

日本人留学生は、考えて考えて自分を責める人が多いと思います。ミッドステイキャンプで面白いと思ったのは、スウェーデンに来てから今までの気持ちの波を表にあらわしたとき(100が一番良い)、アメリカからの留学生のこは、だいだい90か100で、一番落ち込んでる時でも80でした。その子と話してると、自分ももう少し楽に考えてもいいかなと思えました。私の体験談が、少しでも皆さんの参考になったら嬉しいです。