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Suzu

出身・在学高校:
私立桃山学院高等学校
出身・在学校:
関西学院大学
出身・在学学部学科:
国際学部
在籍企業・組織:


最終更新日:2020年06月15日 初回執筆日:2020年06月15日

教育分野から貧困改善にアプローチ!

留学テーマ・分野:
大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • リンネ大学、社会科学
  • スウェーデン
  • ヴェクショー
留学期間:
6カ月
総費用:
960,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,160,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<TOEIC835点> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

将来、国連職員として教育分野から貧困改善にアプローチするために、福祉国家スウェーデンで教育・福祉・人権を学ぶというテーマで留学を行いました。5か月間の交換留学では福祉と人権、教育システムの基礎を学びながら、様々な施設を訪れることでスウェーデンの実際を知ることを目標としました。また、交換留学後の小中学校でのインターンシップで自分が将来、教育分野でもどのようなアプローチで貧困改善に携えるかを見極めることを目指しました。
結果として、私の人生の中でとても大きな変更転換が起きました。それは、スウェーデンと日本を比較しながら福祉・教育・人権を学び、「平等」というキーワードが強く感じられる教育カリキュラムを実際に目にすることで、国連職員ではなく日本国内で日本の相対的貧困に携える仕事をしたいと思うようになったことです。また、福祉等で先を行くスウェーデンが抱える問題を知ることで、日本がこれから抱えるであろう問題を知ることが出来たのも大きな学びでした。

留学の動機

留学をすることが必須になっている学部に所属しているので、留学は大学に入ったときから視野に入れていました。ただ、さまざまな留学プログラムがある中で交換留学を選んだのは、将来の夢を加味し、教育や福祉を海外で日本とは違った価値観や側面から学びたいと思ったからです。

成果

留学中は小中学校や難問キャンプ、特別支援学校、薬物中毒者や東欧移民の支援施設などの見学を行いました。インターンシップでは移民の子や落第した子、英語クラスの補助を行いました。沢山の問題があり、決して理想な国ではないですが、柔軟に乗り越えようとする行政の取り組み、人々の人権意識の高さ、それを生む社会や学校のシステムから着想を受け、これから自分が何を学び取り組んでいくか見つけられた事は大きな成果でした。

ついた力

すぐに行動する力

日本にいる時は、何をするにも腰が重い私でしたが、留学中は時間を無駄にするまいと、やりたいことが見つかればすぐに声を上げ活動しました。スウェーデンでは声をあげれば、とことんサポートしてくれる雰囲気があり、そこも私の力がつく後押しになったと思います。

今後の展望

日本において教育を軸に相対的貧困や日本に在る問題に携える人になりたいと思います。そのためにも教育をより深く多角的に学ぶ必要があると思うので、教職課程を今年から始めました。3年生からの履修はなかなか難しいものがありますが頑張りたいと思います。

留学スケジュール

2016年
8月~
2017年
1月

スウェーデン(ヴェクショー)

交換留学でスウェーデンの南部に位置するリンネ大学に留学しました。交換留学中はスウェーデンの福祉政策、ソーシャルワーク、人権、福祉政策と経済の変遷などを受講しました。特にリサーチプロジェクトをチームで行う授業で、スウェーデンの相対的貧困をテーマに、学校現場に赴きインタビュー、資料調査で貧困の構造を調査しレポートにまとめました。また、スウェーデンの余裕のある授業編成を利用しスウェーデンの教育について学ぶ授業を聴講しました。授業がない日は様々な福祉・教育施設を訪れ、その実態を見る等の活動を積極的に行いました。授業では日本とスウェーデンの比較ペーパーを書く機会が非常に多く、日本の福祉や教育状況について文献を読み調べることが多く在りました。その中で、厳しい日本の現実を知り、国際機関の職員ではなく、日本で日本に在る問題を教育分野を軸に携う人になろうと気持ちが変わった事はとても大きい変化となりました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

55,000 円

生活費:月額

30,000 円

項目:寮での日本食パーティや旅行代

30,000 円

自然豊かなキャンパス。息詰まったときはいつも散歩を。
異国の地で迎えた20歳の誕生日。自らパーティの主催を。
どこの学校もデザイン性が優れている!
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

55,000 円

生活費:月額

30,000 円

項目:寮での日本食パーティや旅行代

30,000 円

2017年
1月~
2017年
2月

スウェーデン(ヴェクショー)

地元の小中学校で教師補助としてインターンシップを行いました。ワールドクラスと呼ばれれる移民、難民クラスの子どもたちが普通のクラスに入る際の補助を行ったり、英語とスウェーデン語を落第した生徒につき勉強を見る、英語のクラスに入り教師の補助等を具体的にしました。また、ついていたクラスで英語の授業がない時は、家庭科のような授業や体育、歴史などの授業に参加させてもらい、教育カリキュラムのもとどのような授業が行われているか見学したり、スクールカウンセラーに生徒が抱える問題やその原因、相対的貧困がどう表れるかなどをインタビューしたりもしました。やはり、難民のと地元の子のクラスでの関わり方から「社会の縮図だな」という印象を受けたりと、厳しい現実を目の当たりにしましたが、一方で「平等」という価値観が授業に表れているところ等ポジティブな学びも多くありました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

40,000 円

生活費:月額

20,000 円

この日の授業はアメリカンフットボールを題材に。
生徒たちの憩いの場。
この日はケバブ!私も給食は無料です!
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

40,000 円

生活費:月額

20,000 円

スペシャルエピソード

ココでしか得られなかった、貴重な学び

オンオフの切り替えの重要性はここでしか得られなかった学びだと思います。日本では、忙しい方がいい、予定が詰まっていて頑張っているようにみせないと、と変に力んでいる自分がいました。しかし、スウェーデンで、オン(勉強やアルバイト)とオフ(自分の時間やパーティ)の切り替えをしっかりと行い、趣味の時間や自分と向き合う時間を大切にしている周りを見て行くうちに、自然とそうしている自分がいました。また、そうすることで時間の流れにメリハリがつき有意義に過ごせていることに気づきました。スウェーデンではFIKAという言葉があり、これは仕事場でも学校でも家庭でも大切にされているキーワードです。「甘いお菓子とおいしいコーヒーでリラックスしたり友だちや同僚とお茶する」という意味を示します。どこでも、このFIKAタイムは存在し、スウェーデン人の憩いの時間となっています。1日の中でもこのようにオンオフの切り替えをしている文化は素敵だなと感じるとともに、日本でもこんな生活をしていきたいと私の暮らしの目標となっています。

FIKAタイム定番のシナモンロール。スウェーデンが発祥です。

留学から繋がるストーリー “今、これやってます”

今年から3年生になる私ですが、教職課程を始めることにしました。留学中に日本の教育や現状について知らない自分に気づきました。また、教育をテーマに留学やインターンを行っているトビタテ生との留学中の交流から、もっと教育について深く、いろいろな角度から学びたいと思うようになりました。周りからは「遅くない?」とか「卒業できるん?」という声をかけられます。ただ、まずは教育実習に参加し日本の教育現場をしっかり知ることを目標に励みたいと思います!

頼れる人は頼りまくる!

  • 留学先探し : インターンシップ

私は実践活動先を変える必要がありました。なかなか知らない土地でのインターンシップ先探しは大変でしたが、授業でお世話になった教授や日ごろからボランティアに行っていた学校の先生などに状況を説明しインターン先を紹介してもらいました。困ったときは迷わず助けを求め、頼れるところは頼るべきだなと、それらの大切さを実感しました。

留学前にやっておけばよかったこと

留学前にもう少し自分が行く街について調べておけばよかったなと思いました。私の町はスウェーデンも多くの難民を受け入れている町でした。それを知っていれば、もっと難民問題について調べられてのにと思いました。

留学を勧める・勧めない理由

留学は絶対した方がいいと思います。よく語学力なら日本で学べるといいますが、会話の中で使うネタやその土地で暮らしたからこそ分かりあい共感できることなど、会話の幅はとても広がります。また、価値観の違う人との交流やおもてなしを通して、日常の暮らしや景観の中で視点を置く場所が増えたり、発見が増えたりなどといった意味で「世界が広がる」と思います。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学に行くまで、行ってから、帰ってきてからとすることは沢山あります。とても労力のいる作業ですし、面倒と思うこともあると思います。ただ、それだけの価値が留学にはあると思います。また、納得いく準備をしたうえで留学に臨んでほしいです。苦しいこともありますが、準備をしていれば、問題が発生した時の対処の引き出しも増えます。そこまですれば楽しむだけ!自信をもって留学に臨んでください!