留学大図鑑 留学大図鑑

かんちゃん

出身・在学高校:
東京電機大学高等学校
出身・在学校:
電気通信大学大学院
出身・在学学部学科:
機械知能システム学専攻
在籍企業・組織:
Empa,EPFL


最終更新日:2023年05月02日 初回執筆日:2023年05月02日

地球にやさしい柔らかロボットの実現

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • スイス連邦工科大学ローザンヌ校・マイクロ工学専攻
  • スイス
  • ローザンヌ
留学期間:
9か月
総費用:
2,200,000円 ・ 奨学金なし

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<TOEIC700点> 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル

留学内容

私は、自然に分解される柔らかい素材で構成されるロボットの研究を行いました。この留学テーマをどのように実現したかというと、まず同様な研究テーマを扱っている海外の研究室や進行中のプロジェクトをチェックしました。その結果、EPFLの研究室でROBOFoodという可食ロボットに関する研究プロジェクトが進行していることがわかりました。次に、プロジェクトの責任者に日本の教授を通じて連絡を取り、エクスターナルコラボレーターとしてプロジェクトチームに参加しました。その結果、第一著者として学術雑誌に論文を投稿可能なレベルの研究成果を出すことができました。

留学の動機

日本の大学では柔らかい素材を用いたロボットに関する研究を行っており、渡航前から何となく専門性を活かした研究を行いたいと考えていました。柔らかいロボットは医療機関と産業界でよく用いられています。ある時、新興国における産業廃棄物の投棄による環境汚染を目の当たりにし、自然に分解するロボットの必要性を感じたのが発端になります。

成果

学術雑誌に第一著者として論文執筆ができたことになります。

ついた力

コミュニケーション、胆力

留学前まで私は、内気なこともあり、英語によるコミュニケーションがとても苦手でした。留学中は研究の事に限らず、日常生活で英語を用いた会話をしなければいけないことが増えたため、英語によるコミュニケーション力がついたと思います。後は研究や日常会話において数多くの失敗を重ねたことによる、生半可なことでは動じない胆力が身につきました。

今後の展望

今後はスイス・チューリッヒにある研究所(EMPA)で博士課程に進学する予定です。将来は日本及び世界の持続可能な発展のために貢献できる人材へと成長したいです。

留学スケジュール

2022年
3月~
2022年
11月

スイス(ローザンヌ)

研究に関して、2022年3月からスイス連邦工科大学ローザンヌ校で生分解性ソフトロボットに関する研究を行いました。現地ではVisiting Researcherとして自ら研究テーマを提案する立場にあったため、そのテーマは資金元のROBOFoodプロジェクトに沿う形とし、かつ生分解性を有するソフトロボットとしました。具体的な研究では日本のスーパーバイザーとEPFLの研究室の教授とポスドクで日々議論を重ねながら進めていきました。この議論は自分が予想していたよりも激しく、厳しいものだったのですが徐々に慣れ、今ではストレスとして感じることなくできるようになりました。

日常生活に関して、留学中は学生寮に下宿していたのですが、円安の影響で滞在費用がかなり高額になってしまいました。今回の留学ではそれを見越して事前にトビタテ以外にも公益財団法人や大学の給付型奨学金をもらっていたのですが、この事前の資金調達が留学関連のイベントで一番大変だったと思います。

費用詳細

学費:納入総額

7,000 円

住居費:月額

135,000 円

生活費:月額

115,000 円

項目:航空券

170,000 円

Veytauxのシヨン城にて
費用詳細

学費:納入総額

7,000 円

住居費:月額

135,000 円

生活費:月額

115,000 円

項目:航空券

170,000 円

スペシャルエピソード

日本の内定先を辞退して博士課程進学へ

留学開始時期が3月ということもあり、渡航前には企業から内定をもらっていました。内定先の企業では海外出張の機会が多く、グローバルに活躍できるとのことで、留学中に何があっても就職するつもりでした。私の夢は日本を超えて世界で活躍するエンジニアになることなのですが、留学を通じて漠然と国内を拠点に働くことに違和感を覚えるようになりました。さらに、スイスでの生活は想像以上に心地よく、滞在期間を延ばしたいという気持ちが芽生えました。留学中は研究に没頭していたのですが、博士課程に進学してもっと研究を深めたいと思うようになりました。スイスの博士課程は日本と異なり、給料が支払われるため、経済的なハードルも低くなっています。最終的にスイスでの博士課程進学を決意し、2022年8月に企業に内定辞退の連絡を行いました。翌年の2月に発表される博士課程の試験結果が出るまで、自分の将来が未定であるという状況に少し焦燥感を覚えつつも、ワクワク感と開放感を同時に味わいました。一度手に入れた地位やポストを全部捨てることで、様々な事から解放されて自由に活動できるようになるのかもしれませんね。

ジュネーブにて

コロナに負けない気力づくり!

  • 費用 : 費用準備

留学準備中は、特に資金面や医療体制の不安から留学を延期せざるを得ず、自分の望みをかなえられない自身の非力さに落ち込んだり、在宅時間が増えたことで、ネガティブな感情を反芻させてしまうこともありました。そんな中、筋トレをやってみたり、オンラインで積極的に新しい交流関係を築くことで心身の健康を取り戻したところ、留学準備に必要なハードルや実現性について俯瞰して考えることができ、必要な手続きを一つずつクリアして実現させることができました。最も、スイスは物価が世界一高いので資金確保のため奨学金の申請に奔走したことを覚えています。その原動力も日々、心身を鍛えることによって支えられていたと思います。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学はお金がある人、時間がある人だけが実現できるものではありません。特に資金面ではトビタテやその他の財団など留学を援助してくださる団体は沢山あります。加えて、今は自分の生き方を自分で選択可能な権利があります。部活やサークル、研究室に入っていても、あなたが本気で留学を実現したいと思っていれば誰であろうと止められません。ぜひあなたも留学に挑戦してみましょう!