留学大図鑑

たくろー

出身・在学高校:
長野工業高等専門学校
出身・在学校:
横浜国立大学
出身・在学学部学科:
理工学部 数物・電子情報系学科
在籍企業・組織:
電機メーカ

社会の持続可能なエネルギー利用を模索して

留学テーマ・分野:
大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • 香港理工大学 Power Electronics Research Centre / カリフォルニア州立大学サクラメント校 Sac State Sustainability
  • 香港・アメリカ合衆国
  • 香港・サクラメント
留学期間:
6ヶ月
総費用:
2,000,000円 ・ 奨学金なし

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

 留学は前後半に分けました。前半では香港の研究機関にてインターンシップを行い、後半にはアメリカの大学へ交換留学をしつつボランティア活動に取り組みました。前半では省エネルギーを実現する技術の開発を通じて「省エネを実現する知見/技術を養う」こと、後半ではサステナビリティ学の受講やボランティアを通じて「社会の持続的なエネルギー利用を達成するための検討事項を知る」ことをそれぞれ目的としました。
 【前半】IAESTEという国際機関の研修プログラムを利用し、香港理工大学のパワーエレクトロニクス研究センターで2ヶ月間インターンシップをしました。「電気自動車用バッテリマネジメントシステムの構築」という、バッテリの故障の原因となりうるバッテリ内部の電気的作用を防ぐシステムの開発をテーマとしました。先行研究の回路動作や性能をシミュレーションにて確認し、実証回路を作成して実験を行いました。
 【後半】研修を終えた後はカリフォルニア州立大学サクラメント校の電気工学科に交換留学を始め、電力系統の経済的な運用方法、商業法、エネルギー利用の環境影響評価、サステナビリティ学とその実践、環境科学セミナーといったクラスを受講しました。また、並行して学内機関「Sac State Sustainability」に所属し、キャンパス内のあらゆるものを持続可能な仕組みにする活動を手伝うボランティアを行いました。

留学の動機

電子情報工学を専攻する中で、持続的にエネルギーを利用できる社会を実現したいと考えるようになりました。この社会の実現には技術の創出だけではなく,省エネ技術の的確な普及(産業)、技術普及を的確に促進/規制する制度作り(政治)、市民レベルの行動(社会)などの多角的な取り組みが不可欠です。エネルギー利用の最適化を実現するために必要な多角的視点/知見/技術を醸成するため、本計画を立てるに至りました。

成果

【香港】バッテリマネジメントシステムとして1回路を作成し動作検証,目論見どおり動作しなかったため考察結果を指導教員に報告し、研究を引き継ぎ。
【米国】国際会議IECON2018にて日本での研究成果を発表,所属大学にて5科目13単位を取得,ボランティア先にて生ゴミ由来のバイオガス生成,魚飼育と水耕を組み合わせた野菜栽培(Aquaponics)などを実施。

ついた力

交渉力

香港でのインターンシップでは、2ヶ月という限られた期間でより多くの活動をするために、度々指導教員に作業内容の交渉をし、機材を貸してもらったり、開発に必要な部品を購入してもらいました。インターンシップでは技術力のみならず、臆せずに自分の意思を表明する交渉力を伸ばすことができたと感じています。

今後の展望

2019年3月に大学を卒業,同年4月より電機メーカに就職いたしました。
留学を通じて得た技術を活用し、持続可能にエネルギーを利用できる社会を実現するために、省エネ技術の開発および普及に尽力する所存です。

留学スケジュール

2018年
7月?
2018年
8月

香港(香港)

 IAESTEという国際機関の研修プログラムを利用して、香港理工大学のパワーエレクトロニクス研究センターにてインターンシップを行いました。研究テーマは、バッテリの故障の原因となりうるバッテリ内部の電気的作用を防ぐシステムの開発です。
 7月前半は先行研究を調査、7月後半はシミュレーションによる先行研究の性能検証、8月は1つの先行研究について実証回路の製作と実験をそれぞれ行いました。結果として、作成した実証用回路が望んだ動作をせず、原因を究明している最中に最終日を迎えてしまったため、指導教員に実験を引き継ぎ、研修を修了しました。良い研究成果こそ得られなかったものの、一連の研究業務を経験することができました。
 また、研修期間中は同じIAESTEプログラムを利用して香港に来ていた世界中の学生と親睦を深めることができました。彼らの研修とプライベートのメリハリの付け方は非常に参考になりました。

費用詳細

学費:納入総額

200,000 円

住居費:月額

50,000 円

生活費:月額

50,000 円

バッテリの充放電のバランスを調整する回路を開発しました
IAESTEインターンシップ制度で世界中から集った同期と
100万ドルの夜景,エネルギー消費量が凄まじそうです
費用詳細

学費:納入総額

200,000 円

住居費:月額

50,000 円

生活費:月額

50,000 円

2018年
8月?
2018年
12月

アメリカ合衆国(カリフォルニア州サクラメント)

 カリフォルニア州立大学サクラメント校のDeaprtment of Electrical Engineeringに交換留学し、5科目13単位を履修しました。履修は分野に関わらず「社会の持続可能なエネルギー利用を実現するために考えるべき事柄かどうか」を基準とし、電力系統の経済的な運用方法、商業法、エネルギー利用の環境影響評価、サステナビリティ学とその実践、環境科学セミナーを受講。幅広い知識を得ました。
 並行して学内機関「Sac State Sustainability」に所属し、キャンパス内のあらゆるものを持続可能な仕組みにする活動を手伝うボランティアを行いました。キャンパス内の落ち葉や生ゴミを回収し,発電に利用できるバイオガスを生成する作業や,魚飼育と水耕を組み合わせた野菜栽培作業などを通じて,工夫1つで資源/エネルギーを有効活用できることを学びました。

費用詳細

学費:納入総額

350,000 円

住居費:月額

100,000 円

生活費:月額

100,000 円

ボランティア先でお世話になったマネージャーのRyanさん
電力システムの講義修了後にクラスメイトと
留学前の研究内容を,留学先の国際会議で発表しました
費用詳細

学費:納入総額

350,000 円

住居費:月額

100,000 円

生活費:月額

100,000 円

スペシャルエピソード

就活にも効いた!留学経験

テーマとは少しずれるかもしれません。私は留年+留学+学部就職をするという計画を実行していましたので、留学前に就職活動を終了しました。
「留年が内定し、留学は見込み」という状況の私でも就職活動では、希望する企業の内定をいただくことができました。選考では「留学で習得見込みの知見/技術/能力」もアピールしました。おそらく、その獲得見込能力達も評価していただけたのだと思います。
思うに、会社の方が学生に期待している事柄は、留学という経験それ自体ではなく、留学を通じて何を学んだ/何を思考した/何を乗り切ったという経験なのだと思います。留学で培った交渉力や狙いを持って学んだ環境影響評価の考え方は、就職後も役立っています。留学中に何かに取り組んだなどの深い経験は、就活にも就職後にも効果アリです。

米国・ボランティア作業場。持続可能な取組を此処で議論しました

留学の動機や計画,自分の選択(留年+留学+学部就職)に責任を持つことを先生方へ幾度も伝えました

  • 周囲の説得 : 先生

留学を本気で目指し始めた時期は学部4年に上がる頃で、研究室に配属された際に指導教員に相談しました。当時から「やりたい時にやりたいことをやることが最も学びになる」と考えており、学部4年を留年してから留学、帰国後に卒業して学部就職したかったのですが、所属研究室/学科でも前例のない話であり,皆さんから説得を受けました。
心が折れそうな時期もありましたが「なぜ留学に行きたいのか」「なぜ学部で留学なのか」「なぜ学部で就職なのか」など自らの動機を説明し、「自分の選択に責任を持つ」ことを伝えたところ、最終的には自らの選択を応援してくださるようになりました。
当時の先生方の説得は「この程度で留学を諦めるようでは、留学したところで困難を乗り越えられないぞ」という配慮だったのでは、と今となって感じており、感謝の念に堪えません。

これから留学へ行く人へのメッセージ

何事にも、収穫なき行動はないと考えます。ぜひ自分の選択を信じて張り切ってください。