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とっしー

出身・在学高校:
茨城高等学校
出身・在学校:
東北大学大学院
出身・在学学部学科:
工学研究科電気エネルギーシステム専攻
在籍企業・組織:

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最終更新日:2020年06月09日 初回執筆日:2020年06月09日

地球への恩返しを目指す!!

留学テーマ・分野:
大学院進学(修士号・博士号取得)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • KTH Royal Institute of Technology (スウェーデン王立工科大学), School of Electrical Engineering, Faculty of Electric Power System
  • スウェーデン
  • ストックホルム
留学期間:
30か月
総費用:
4,300,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 3,040,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<TOEIC 755> 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル

留学内容

再生可能エネルギーが普及している社会の実情を経験するために、ダブルディグリープログラムという留学先の修士学位取得を目的として、自然エネルギーの利用に先進的な北欧、スウェーデンに留学しました!学修活動としては、正規学生と同様のカリキュラムで主としてコースワーク・グループワークを行い単位修得をしました。日本の大学とは異なる教育カリキュラムで、日本では学べない科目を履修、学修していけたことは非常に新鮮で有意義な経験でした。実践活動としては、チェルノブイリ原子力発電所の視察を通じて、原子力のデメリットと再生可能エネルギーの必要性を改めて自覚できました。
また、その他活動としては、スウェーデンの他の地域やのべ26か国の近隣諸国への訪問をし、各々の場所において、各国に留学中のトビタテ生と交流した。スウェーデンのストックホルム以外の街を訪問することにより、スウェーデンの文化や生活を広範に理解することができました。スウェーデン以外の北欧の国々やヨーロッパの国々を訪れることにより、日本では学べない、陸続きの中に様々な文化が混在していることを実感することができました。

留学の動機

高校1年生の夏休みにイギリス・オックスフォードで2週間の語学研修をしました。僕にとって、初めての海外経験でした。当時私は、高校受験に失敗し滑り止めの高校に入ったため落ち込んでいました。しかし、日本とは違う海外の雰囲気を初めて感じることを経て、今まで生きてきた日本を客観視でき、自分の悩みをちっぽけに感じることができたのです。この経験から、大学生のうちに1度長期留学をしてみたいと思い留学しました。

成果

それまで行ったこともなかったスウェーデン。行ったことない国に行った分、経験は大きかった。日本との文化や性格、社会の類似点と相違点に加えて、スウェーデンの北欧における立ち位置、北欧の他のヨーロッパ諸国との違いなども学ぶことができた。交換留学よりも長期間現地で生活したことで、より深くスウェーデンにのめり込み、酸いも甘いも様々な経験をすることができた。

ついた力

説明力

海外に長期間実際に住む長期留学には、短期海外研修とは違う大きな困難がありました。その中の1つが、日本に対するステレオタイプや誤解です。多くの人々は日本に対してかっこいいなど好印象を抱いていますが、それに加えて、例えば日本人はみんな鯨を食べてるのように、正しい理解がされていないことがたまにありました。その都度、丁寧に真実を説明すると同時に、海外の人はそう思っているのかという新しい発見がありました。

今後の展望

大学院修了後は、航空会社に就職する予定です。大学や留学先での研究テーマとの関係はあまりないですが、航空業界は幼い頃から興味がありました。即戦力として採用される海外企業よりも入社後の教育環境が整っている日本企業を選択し、その中で、留学を経て留学の経験を生かせるように、海外と関わり合えるような仕事をしていきたいと思うようになりました。煌めく将来に向かって羽ばたきたいと思います!

留学スケジュール

2015年
8月~
2018年
2月

スウェーデン(ストックホルム)

全留学期間を通して、スウェーデン有数の理工系大学であるスウェーデン王立工科大学で、同じ学科や同期の修士課程の学生と一緒にコースワーク(講義・グループワーク・実験・レポート・WEBテスト・試験など)に取り組みました。異なる国籍・考え方・年齢の人たちと対等に議論することは、日本社会にはあまりないため、戸惑いや他のメンバーの足を引っ張ることなどもありましたが、自分にとって新鮮で、将来世界を舞台に生きていくためには必要な経験だったと感じています。また、住居に関しては、2年間は大学から割り当てられた寮(全てパーソナル)で、最後の半年間はストックホルム学生住居財団(SSSB)から借りた寮(キッチンのみ共用)で生活し、共用のダイニングスペースで一緒に食事をしたりパーティや映画を楽しんだりしていました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

60,500 円

生活費:月額

100,000 円

同じ寮の仲間たちと夕食会を開きました!
ストックホルムにも桜があります!日本を感じるひと時
スウェーデン北部のキルナのアイスホテルではっちゃける!
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

60,500 円

生活費:月額

100,000 円

スペシャルエピソード

この国のことが、とても好きになった瞬間

日本と比べて、地震も津波も台風も大雨も噴火もなく穏やかである一方、温泉もおいしいバラエティに富んだ食事も便利さもきめ細かなサービスもないスウェーデンには、度々批判的な気持ちになったり不満を持ったりしたこともありましたが、この瞬間だけは、いつも感動的で、スウェーデンが大好きになります。それは、壮大な風景を見た瞬間です。
日本も自然が豊かで、頻繁な自然災害を受けるとともに豊富な自然からの恩恵も受けながら、自然と共生してきた国ですが、どちらかというとDynamicな自然だと思います。それに対してスウェーデンは、Staticな自然。日本より人口も少なく、都会化されていないことで、よりおおらかな自然がそこにはあります。経済成長よりも社会保障を。自然からの恩恵である再生可能エネルギーを利用しながら持続可能な社会、スローなライフを目指す。こんな国民性を反映したかのような壮大な自然は、日本の自然とはどこか違っていました。改めて、生かせてもらっている地球への感謝と恩返しの念がわきました。

ただの朝日もこんなロマンチックに...
ゴットランドの切り立った断崖
なんて神秘的なんだ~オーロラ~

ココでしか得られなかった、貴重な学び

スウェーデンには、世界で一番臭い食べ物があります。その名も、シュールストレミング(ニシンの酢漬け)!スウェーデンに行く前から存在は知っていたものの、なかなか食べる勇気が出ませんでした。しかし、ついに、友達と一緒に挑むことにしました!納豆の経験がある日本人は、まだ耐えられる感じでしたが、僕は嫌いでした笑
缶も水を張ったバケツの中で、外で開けなければならないし、開けた後は内臓を取り出したりして捌かなければならないし、味的にもそこまでおいしくはない。。でも、スウェーデンでしか得られなかった、貴重な経験でした笑

カリカリのトーストにのせてサワークリームをかけて
こんな缶に入ってます!!
こんな森の中で食べる一大イベントです笑

スウェーデンの留学ビザ

  • 事前準備 : 渡航手配(VISA、保険、持ち物など)

スウェーデンでは、外国人に対するビザ類は一元的にスウェーデン移民庁(Migrationsverket)で取り扱っています。観光などの目的以外で90日以上滞在する場合はビザ(居住許可)を取得しなければなりません。そのため、渡航前にまず移民庁のホームページにアクセスし、Web上で申請する必要があります。決定が出るまでおよそ2~3か月を要するので、余裕をもって申請しましょう。審査終了後、決定が下された旨のメールが届き、その後郵送で在日スウェーデン大使館を通じて決定通知書が届きます。これは特にどこかに提出する必要はありませんが、念のため持参しましょう。渡航後に移民庁にアポイントを取ったのち出向き、居住許可カードの申請をします。カードは1週間ほどで郵送されます。
新規申請時は必要事項として、個人情報、連絡先、パスポート情報、他国の居住許可の有無、現在の職業と内容、スウェーデンでの学修計画・理由、奨学金の有無、備考、生活費の出どころと金額を記入し、必要書類として、パスポートの顔写真ページと留学先の受入通知書、口座残高証明書のスキャンをアップロードします。生活費に関しては滞在期間に応じた必要最低額が定められていますので、その額を超える金額を持っていることを口座残高証明書や奨学金受取証明書などで証明します。ちなみに、必要書類は必ず英語かスウェーデン語で書かれていることが必要で、日本語のみの書類は翻訳機関に翻訳を申し込む必要があります(ネットで探せばいくつか出てきます。大体1週間くらいかかります)。
また、居住許可は1年以上の期間で申請しても最大13か月目の月初までで、延長申請を行う必要があります。延長申請では新規申請時の必要書類に加えて、単位取得証明書と申請時から3か月前までの口座取引履歴が求められます。滞在期間に応じて延長に必要な最低取得単位数も定められていますので、注意しましょう。

スウェーデンの携帯電話事情

  • 生活 : 携帯

スウェーデンでは、日本のように携帯会社と契約するのはまれで、現地でSIMを買ったら、電話やデータ使用量からプランを選び、毎月プリペイドで料金を支払うスタイルが一般的です。料金はコンビニ(Pressbyrån, 7-ELEVEN)やスウェーデンの銀行口座を開設してスウェーデンのクレジットカードを持てば、携帯会社のアプリで簡単に支払えます。携帯会社は主に4つくらいあります。その中で僕は、一番料金が安いcomviqという会社をずっと使っていました(SIMで携帯番号が決まるから、一度決めたらあんまり変えたくない笑)。おすすめです。
コンビニなどの店頭で支払った場合は、レシートの他に番号が印字された紙がもらえるので、その番号で携帯をアクティベートする必要があります。このアクティベート方法がスウェーデン語でしか書いていないため最初わからず、途方に暮れた経験があるので、お教えします!comviqの場合ですが、アスタリスク、110、アスタリスク、もらった番号、シャープの順に押して、最後に電話をかけるボタンをタップしてください。これで、OKです。

留学前にやっておけばよかったこと

海外では、日本に興味を持っている人がたくさんいます。その中でほとんどの人は、日本に興味を持ったきっかけが漫画やアニメであることが多いです。僕は、漫画やアニメをあんまり見ないので、そういう話題を目を輝かせながら振られたときに話を膨らませることがあまりできませんでした笑
もし時間があれば、留学前に有名どころの漫画の内容のさわりの部分だけでも押さえておくと、楽しいかもしれません笑

留学を勧める・勧めない理由

島国である日本には、他国に比べてユニークな言語や文化、習慣などがあり、これらには非常に価値があると思っています。しかし、日本は良くも悪くも日本の中だけで何でも揃う、完結してしまうような、ぬるま湯です。このぬるま湯から一歩外に出ることには、様々な大変なことやつらいこと、危ないこともあるかもしれません。でも敢えてそれを経験することで、日本で生活できることに感謝できます。皆さん、留学しましょう!

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学とは、海外で勉強するだけではありません。海外に住んで、生活すること自体に価値があります。ヨーロッパはEUを作り、手軽で活発な人の移動が国を超えて行われていますが、日本はまだまだすぐ近くの外国に行くだけで重い腰を上げるような感覚があります。グローバル社会の今、生きていく中で海外と関わり合う場面は必ず出てきます。もっと海外との距離を近づけ、留学が当たり前の社会を一緒に創っていきましょう!