留学大図鑑 留学大図鑑

M.K

出身・在学高校:
香蘭女学校高等科
出身・在学校:
出身・在学学部学科:
在籍企業・組織:


最終更新日:2017年11月07日 初回執筆日:2017年11月07日

フィリピン災害復興支援建築プロジェクト

留学テーマ・分野:
短期留学(3か月以内、語学・ボランティアなど各種研修含む)・海外ボランティア
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • Project Abroad
  • フィリピン・モルドバ共和国
  • セブ
留学期間:
3週間
総費用:
360,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 180,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル

留学内容

 2016年夏、私はセブ島北端の町で、世界各国からのボランティアが協働し、現地の人々の家や学校の再建を行う建築プロジェクトに参加した。
 私は一般家庭にホームステイをして毎日現場へバスで通った。手作業で穴を掘り、セメントをこね、少ない資材と工具で家を造った。時には他国の人と考え方の違いで衝突したり、現地の環境に体調を崩したり、タフな3週間だった。
 私はこの経験で、フィリピンには日本とは違う豊かさがあり、各国のボランティアにはそれぞれの価値観があると知った。また日本人の気質もわかってもらえた。お互いを尊重して、一緒に新たなものを生み出す面白さを学んだ。将来共に世界を創っていく心強い同世代の仲間ができた。

留学の動機

 2015年の夏、私はフィリピンのセブ島の同世代の子供たちと交流し、彼らの厳しい生活環境に驚いた。華やかなリゾート地の裏側で私が見た彼らの家は、薄板やトタンを組み合わせた今にも崩れそうなもので、狭く薄暗い中、家族が暮らしていた。帰国後、私は彼らのより幸せで、安全な家を創りたく、建築家を目指すことに決めた。そして2016年夏、建築家を目指す第一歩目の経験として、このプロジェクトに参加した。

成果

 はじめフィリピンの非合理的な生活環境に戸惑ったが、一旦日本の常識を横に置き、現地の人々に合わせてみた。するとそこには日本とは違う豊かさ(明るく大らかな温かみ)があり、私に足りない、日本人にかけている大切なものをたくさん教えてもらった。私はボランティアすることについて、はじめは先進国が開発途上国に援助するものととらえていたが、そうではなく、横の対等な相互信頼が大事だと分かった。

ついた力

コミュニケーション力

 被災者の家を再建する過程で、各国ボランティアと仕事の取り組み方の違いで時折衝突したが、それを解決するために、たくさんコミュニケーションをとった。そしてそれぞれの価値観、建築に対する思いがあり、考え方は違うが、同じ目標に向かい努力していると知った。彼らにも日本人の誠実さや勤勉さを理解してもらえたのではないかと思う。そして世界に信頼し合える同世代の仲間のネットワークができた。

今後の展望

 私はこれから大学で建築の知識・技術を学び、大学院生では研究室で地球規模課題・災害対策などを交えつつ、建築についてより深く研究したい。社会人となって色々経験し、やがてプロの建築家として、アジアの人々がより豊かな生活を送り、その地域に根差した彼らの「安らぎ」・「希望」と「誇り」になるような家づくりがしたい。そしてフィリピンでの仲間との約束を果たし、一緒に世界に貢献できる仕事をしたい。
 

留学スケジュール

2016年
7月~
2016年
8月

フィリピン(セブ島)

2016年夏、私はセブ島北端の町で、世界各国からのボランティアが協働し、現地の人々の家や学校の再建を行う建築プロジェクトに参加した。
 私は一般家庭にホームステイをして毎日現場へバスで通った。手作業で穴を掘り、セメントをこね、少ない資材と工具で家を造った。時には他国の人と考え方の違いで衝突したり、現地の環境に体調を崩したり、タフな3週間だった。
 私はこの経験で、フィリピンには日本とは違う豊かさがあり、各国のボランティアにはそれぞれの価値観があると知った。また日本人の気質もわかってもらえた。お互いを尊重して、一緒に新たなものを生み出す面白さを学んだ。将来共に世界を創っていく心強い同世代の仲間ができた。

費用詳細

学費:納入総額

360,000 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

建築現場。トイレの穴を掘る。これだけで丸2日かかった。
各国ボランティアが協働し、手作業で被災者の家を再建する
ボランティアのみんなで将来世界で一緒に仕事をしようと約束した
費用詳細

学費:納入総額

360,000 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学で確信した、“私はこれを目指す!”

 私は3週間の建築プロジェクトで、現地の慣れない生活環境や他国の参加者との考え方の違いを乗り越え、1軒の家を修復した。私は各国のボランティアと協働して、現地の人々の役に立てたという喜びを感じた。
 しかし、同時にある問題意識を抱いた。この対症療法的に再建した家ではまた次の災害で壊れてしまうかもしれない。被災者にとってこの家は本当に良かっただろうか。
 そして、そこに住む人がずっと当たり前に暮らせるよう、確かな知識と技術をもって、かつ地域の事情を酌んで丈夫な家を造らなければ、真の問題解決にならないと考えるようになった。
 2050年、世界人口は93億人に達し、そのうち開発途上国に住む人は8割を超え、貧富の格差がますます広がり、スラムなど劣悪な住環境が増える。さらに地球温暖化に伴う気候変動による災害などで住居を失う人が増大する。
 私はこれからしっかりと建築を学び、建築家になってこの問題解決に貢献したい。

建築現場 海沿いの小さな村、車は入れない
衛生管理上、トイレの設置は重要
この被災者家族の家を各国ボランティアと再建した

現地の治安への不安と安全対策

  • 生活 : 治安・安全

 開発途上国で3週間活動をすることについて、はじめは病気、交通事故、自然災害、テロと様々な不安があった。
 その分、事前に自分でもたくさん情報を集め、また少しでも心配なことはProjects Abroad に確認を取った。日本のオフィスもフィリピンのオフィスも迅速に丁寧に対応してくれた。
 また、ホームステイであったことがよかった。現地の人々の感覚で、どこを避けた方がいいか、何が危険な行為か、どう対応すべきかなど適切に教えてもらえ、信頼ができた。
 こうして安心して活動に取り組めたため、充実した活動ができた。安全対策には十分すぎるほどの準備をしていった方がよい成果を生むと思った。

十分な安全対策があってこそこの笑顔

これから留学へ行く人へのメッセージ

とにかく行動あるのみ。自分で計画を作り、とりあえずやってみて、だめだったら計画を修正すればいいと思います。

自分以外のたくさんのトビタテの仲間には本当にいろいろな刺激をもらいました。ぜひトビタテで仲間を作ってください。