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あらちゃん

出身・在学高校:
私立広尾学園高等学校
出身・在学校:
明治大学
出身・在学学部学科:
理工学研究科
在籍企業・組織:
日清紡ホールディングス株式会社

私はアメリカ合衆国ノースカロライナ州へ留学を行いました!
留学準備期間・留学中・留学後、どんな時でも何か不安がある方は是非気軽にご連絡ください!自分にできる限りの協力をさせてもらいます!(例えば:銀行口座の開設、ルームメイトとのトラブルなど)
またアメリカ合衆国に関わらず、多くの方の留学に対するモチベーションや背景を知りたいのでいつでも連絡ください!


最終更新日:2021年10月19日 初回執筆日:2021年10月19日

ウィズコロナのコンタクトレンズ研究留学

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • North Carolina State University, Chemical and biomolecular engineering
  • アメリカ合衆国
  • ローリー
留学期間:
約1年間
総費用:
2,010,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 2,010,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 挨拶など基本的な会話ができるレベル<英検2級、TOEIC650点> 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル

留学内容

私はスマートコンタクトレンズへの応用を目的とした新規レンズ材料の研究を行うため、アメリカ合衆国へ留学を行いました。しかしながら、COVID-19の影響により大学の研究機関が閉鎖となり、当初予定していた一連の実験を行うことは叶いませんでした。ただ、やっとの思いで手に入れた留学の機会だったため「この先行き不透明な状況下での経験を逃したくない。少しでもいいから、現地で持ち帰れる知識や技術を身に着けたい。」と自らを奮い立たせ、積極的に周囲へ相談・アイデアを提案し、研究を進めました。具体的な研究は所属する研究室のPhDの学生の助手という形で、レンズ材料ではありませんが高分子材料のミクロな構造分析を行いました。また、ナショナルラボに自作したサンプルを送りオンライン上でプログラムを組みながら遠隔で測定を行いました。留学当初に予定していた計画を達成することは叶いませんでしたが、自分が今までに体験したことのない経験を持ち帰れたことは、非常に大きな財産だと私は感じています。

留学の動機

留学を決意した理由は「多様性に溢れるアメリカでの様々な交流を通して、スケールの違う自由な発想力を身に着けるため」でした。私は中学2年次にアメリカでのホームステイを経験し、日本とは全く異なる規模の体験から異文化を感じました。その際、私は自分の可能性が広がり世界が変わる感覚を肌で感じ、こんな体験を自分の専門である材料化学という視点で少しでも多くの人に体験してほしいと思い、現在の専攻で留学を行いました。

成果

研究関連では大きな成果を残すことはできませんでした。しかし、COVID-19・BLMを含め通常とは異なる状況下での留学生活を通して「自ら決断することの重要性と良い意味での無力感」を得ました。限られた報道や狭い領域でのチャンスで生活してきた自分が、留学を通じて自らの力で選択肢を大きく広げられるようになったことは大きな成果だと捉えています。

ついた力

俯瞰する力

俯瞰する力とは、例えば「相手がなぜ今の発言をしたのか考えをめぐらすこと」「窮地に追い込まれた時、それだけが生き方ではないと肩の荷を下ろさせること」「自分の得意なことや興味のあることだけでなく触れてこなかった分野にも首を突っ込んでみること」です。これは、研究室の学生と口論したことやトビタテの事務局を含め留学中に相談に乗っていただいた様々な方との交流の中で身につきました。

今後の展望

自分より若い世代に「失敗を含め新しいことを経験する楽しさ」「不必要に思える出来事や時間の大切さ」を伝えられる活動を行っていきたいと考えています。これは、私が一年間の留学を通して一番大切だと感じたことだからです。個人的には自らの無力感をバネに少しでも周囲の人に刺激を伝え、将来海外で活躍する日本人を増やし、テクノロジーの急速な進化にも動揺しない大きな器を持った日本人が世界を引っ張ってほしいからです。

留学スケジュール

2020年
1月~
2021年
1月

アメリカ合衆国(ローリー)

ノースカロライナ州立大学で研究室の学生と高分子化学に関する研究を約3ヶ月行いました。留学期間が1年にもかかわらず研究期間が3ヶ月というのはCOVID-19が原因です。研究の内容としては、受け入れ先の研究室で取り扱っているガス分離膜や太陽電池に使用するフィルム材料のミクロな構造分析を行いました。留学を通じて一番の収穫は、ナショナルラボへ自作したサンプルを送り遠隔操作で測定を行ったことです。自らプログラムを入力し、画面越しで数千キロ以上離れた場所にあるロボットアームがサンプルを測定する体験は今後の化学業界の未来を肌で感じることができたからです。残りの9か月では、アンバサダー活動に力を入れました。日本に対して興味を持っている人が多かったこともあり、「誰かに伝えるために日本文化を勉強・準備するのでは、本当に海外の方が興味のある情報は伝えられない」という事実を身をもって体感しました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

100,000 円

生活費:月額

30,000 円

ハロウィンパーティーでの仮装写真
研究室の学生との写真
特大ハンバーガーを短時間で完食し、周囲に驚かれた時の写真
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

100,000 円

生活費:月額

30,000 円

スペシャルエピソード

就活にも効いた!留学経験

私は新型コロナウイルス環境下の留学で、研究活動とは別に新しい取り組みを始めたいと考え、繋がりの大切さを念頭に滞在する寮でのオンライン交流会に着手しました。具体的には、自らの本気度を伝えるために手書きの招待状を書き各部屋へ投函、寮の事務を巻き込み安全なオンライン交流ルームの作成、そしてアンケートアプリを用いて交流会の時間や頻度を参加者と決定しました。開始当初は3名での交流会であったため、物足りない雰囲気でしたが、人数集めと並行してイベントを継続しました。すると、私が必死に交流の輪を広げようとする姿勢が参加者に伝わり、徐々に私の人集めの行為が不要となり参加者の口コミで増えていきました。最終的には寮の壁を越え最大20名が参加するコミュニティに成長しました。

自分の作ったコミュニティを拡大していく様子

VISAの準備は本当に早めにしましょう。

  • 事前準備 : 渡航手配(VISA、保険、持ち物など)

多くの留学生が伝えている内容ですが、本当に大切なので共有させてください。私はVISAの作成に約8か月かかりました。アメリカへの留学の場合、VISA発行にはDS-2019(年度によって名前は変わると思います)という留学した際の身分証明書の様なものを予め留学機関に発行してもらう必要があります。私がVISAの作成に長時間を費やした理由は、このDS-2019の発行にあります。受け入れ先の大学教授に何度も連絡を行ったのですが、全く返信がいただけませんでした。多くのトビタテ生がこれまでに何度も経験してきていることですが、海外の方は日本人のようにしっかりと返信をしてくれる保証は何一つありません。私の場合、教授が家族内でのトラブルを丁度抱えていてしまったため、忙しくてメールを見ていなかったと後に話してくれました。ここで私が伝えたいのは、VISA関連は最悪の場合も想定して一日も早く行動する。そして、連絡が取れない場合は、受け入れ機関の教授だけにメールするのではなく、その周辺の人(事務や学生)にも相談をするべきだということです。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学は周りの人の協力があって成り立つと自分は考えています。そのため、周囲の人への感謝を常に忘れずにしてください。そして、その感謝の気持ちを留学で得た素晴らしい体験を伝えるという形でみんなに返しましょう!