留学大図鑑

みお

出身・在学高校:
普連土学園高等学校
出身・在学校:
筑波大学 大学院
出身・在学学部学科:
生命環境科学研究科 生物資源科学専攻
在籍企業・組織:

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最終更新日:2021年05月18日

風土に根ざした農業のための植物代謝研究!

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ボルドー大学 Master Biology, Agrosciences, フランス国立農学研究所 INRA Bordeaux
  • フランス
  • ボルドー
留学期間:
1年
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表プログラム」 2,170,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル

留学内容

持続可能な食・農の在り方を探るべく、大学院のダブルディグリープログラムを利用して農業大国フランスのボルドー大学へ留学をしました。風土に根ざした食資源でひととまちを元気にする方法を学びたいと考え、具体的に次の3つの活動を行いました。
①風土(環境)と植物の関係性を紐解く研究:実践活動として、フランス国立農学研究所に半年間ラボインターンシップをしました。日本には無い酵素活性測定ロボットで高速かつ大量に、環境条件の違いによる植物の代謝変化を捉えることを目指し、実験に取り組みました。
②植物代謝やバイオテクノロジーに関する授業の履修:ボルドー大学大学院での授業は、多くの論文を読み込みプレゼン発表をする課題が複数回あり、知識だけではなく要約力やプレゼン力を鍛えることができました。
③ワインの街ボルドーの事例の探索:ボルドーは食資源を生かしたまちづくりのロールモデルであり、日々の生活においてもワインを身近に感じました。また、ワイン博物館で歴史を学んだり、街のワインショップに足を運んだりしました。
新型コロナウイルスの蔓延の影響により開始2ヶ月半で帰国を余儀なくされましたが、オンラインで留学を継続しました。滞在できた期間は短かったものの、植物代謝に関する専門知識を身につけることができたとともに、食や農に対する多様な視点を得ることができました。

留学の動機

大学2年次に2週間滞在したフランスのボルドーで、各地の風土を生かした多様なワイン生産が、住民の誇りや街の賑わいに繋がっていることに感銘を受け、大学では風土(環境)と植物の関係性を紐解く研究に取り組んでいました。特に環境による植物の代謝変化の研究について、世界的権威のある博士と共同研究をするために、そして風土に根ざした農業の在り方を学ぶために、もう一度大学院でボルドーへ留学することを決めました。

成果

フランスでは持続可能な食・農の在り方のヒントが生活の随所にあると感じました。例えば、食事の場を「仲間との会話の場」と捉え時間をかけることや、スーパーには不揃いの野菜が量り売りで販売されていること、日曜日はスーパーは閉店しているがマルシェで農家さんから直接買えることなど、日本との違いが多く印象的でした。効率性や完璧さではなく、受け入れられる不便さの中に社会を良くするヒントがある、と学びました。

ついた力

割り切り力

「人は人、自分は自分」と割り切れるようになりました。留学当初は周囲の学生やトビタテ生の活躍が眩しく、自分を卑下することがありました。しかし、フランスで国籍・価値観・見た目が違う人々の中で生活したこと、日本で様々な興味を持つトビタテ生と出会ったことから、他人と比べるのはそもそもナンセンスなのだと気づきました。皆それぞれに苦労しているのは変わらず、自分も自分なりに努力をしようと思えるようになりました。

今後の展望

今後は持続可能な食・農を日本で実現するために、多様性や不便さを受け入れ楽しめる文化を醸成することと、社会が勝手にサステイナブルになるような仕組みを作ることに取り組みたいと考えています。その第一歩として、大学院卒業後は、ビジネスでサステイナビリティの課題を解くことに挑戦しているベンチャー企業に就職予定です。

留学スケジュール

2020年
1月~
2020年
8月

フランス(ボルドー)

フランス国立農学研究所の代謝研究グループにラボインターンをし、植物体内の酵素活性を最先端ロボットを用いて測定・解析しました。ここでは、日本とフランスの研究生活の違いに驚きました。1つ目に、人間関係がかなりフラットでした。上下関係なく全員ファーストネームで呼ぶのは当たり前、先生方の部屋のドアはいつも少し開いていて、質問があればいつでも聞きに行ってOKなど、変な緊張のいらない環境でした。2つ目に、皆メリハリのあるラボ生活を送っていました。日本では時間を気にせず、週末や夜遅くまでダラダラと研究できる環境でしたが、インターン先では研究できる時間が平日の夕方18時までと決まっており、短時間に集中して研究に取り組んでいました。一方、昼休憩は1時間しっかりと休む、帰宅時にパソコンはデスクに置いたままなど、オンとオフの切り替えがはっきりとしていました。休日に罪悪感なく休めるのはよかったです。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

早めに仕事が終わり研究所を出たら、虹が出ていた時
研究所の食堂のごはんが美味しかった!この量で340円程度!
休日に各国の友人と遊びに行ったトゥールーズにて
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

2020年
9月~
2020年
12月

フランス(ボルドー)

ボルドー大学院のBiology, Agrosciencesコースで授業を履修しました。新型コロナウイルスの影響により、授業は全てオンラインとなりました。日本とは時差があったため、録画したものを送っていただいたり、別日に機会を設けていただいたりするなど対応をしていただきました。現地で生活することができず残念でしたが、個別に対応してくださったことにより授業の理解度を高めることができたと思います。イレギュラーな状況の中で、柔軟に対応してくださった先生方に感謝の気持ちでいっぱいです。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

オンライン授業に切り替わったフランス語の授業
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学中に手に入れた、今でも大事にしているもの

フランスでは「食の選択」により一層気を遣うようになりました。留学前から、フランス人の友人達がベジタリアンだったことをきっかけに菜食に興味を持っていたので、私自身も渡仏後にお肉を食べない食生活に挑戦しました。実際にやってみると、研究室の食堂にはベジタリアンチョイスがあり、外食先でも食の多様性への配慮が進んでいることがわかりました。自炊においても、野菜・豆類・穀類は安く手に入り、挑戦のハードルは低かったです。また、スーパーではオーガニックやアニマルウェルフェアに配慮した商品の品揃えが多く、自然と食品の背景を考え選択する環境があることがわかりました。さらに、毎週末には各地でマルシェが開かれており、生産者と日常的に顔を合わせる機会がありました。食をただ消費するのではなく、考え、生活に取り入れる習慣の大切さに気づき、帰国後も意識し続けています。

スーパーのプライベートブランドにもオーガニックの商品が沢山

ココでしか得られなかった、貴重な学び

衛生観念の違いに驚きました。
留学が始まり間もない頃、疲労の蓄積のせいか風邪を引き喉を痛めてしまいました。薬局に行きうがい薬を探しましたが、くまなく探しても見当たりません。「うがい」という単語をフランス語で調べてジェスチャーを交えながらなんとか店員さんに伝えたところ、出てきたのはうがい薬ではなくマウスウォッシュでした笑 後ほど調べてみたところ、フランスにはガラガラうがいをする習慣は無かったようです。
パンデミックの渦中に感染予防の方法が呼びかけられましたが、その中にも「うがい」は無く、手洗いのみでした。また当初はマスクをしている人もほとんどおらず、マフラーなどで口を覆っていました。(現在はマスクが普及しているようです。)コロナ禍だからこそ発見した、日本とフランスの違いでした。

うがい薬だと思って買ったマウスウォッシュ

留学中に、自分を勇気づけてくれたモノ・コト

2020年3月中旬、新型コロナウイルスの蔓延により、日本の外務省が定めるフランスの感染症危険レベルがレベル2に引き上げられ、帰国を余儀なくされました。大学2年生の時から3年以上温め続けた留学が、予定よりも10ヶ月も早く終わってしまい、再渡航を試みるも叶いませんでした。私にとっては人生で初めての大きな挫折でした。活動はオンラインに切り替わったものの、目標やビジョンを失ってしまい、帰国後は毎日のように泣いて過ごしていました。
そのような中、同じような状況で帰国したトビタテ生と繋がり、毎週のようにオンラインで話す仲になりました。先の見えないなか、悩みを相談したり励ましあったり刺激しあったりできる仲間ができ、本当に心強かったです。コロナ禍で思い描いていた体験はできませんでしたが、思いがけないご縁により、今でも仲の良い友達に恵まれました。トビタテの繋がりがあって、本当によかったです。

オンライン飲み会で励まし合ったトビタテの仲間たち

一歩踏み出し声をかける

  • 周囲の説得 : 恋人・友人

留学前にも、日本に来た留学生と話したり遊んだりする機会が多かったので、あまり友達作りについては心配していませんでした。
しかし現地に行って思い知らされたのは、「現地の人々が日本文化や日本人に興味があるとは限らない」ということ。こちらから話しかけたり、話題を振ったりしなければ友達はできません。ニコニコするだけではいけないと思い、勇気を出してラボメイトや語学クラスのクラスメートに話しかけることで、仲良くなることができました。

友達とクレープパーティー

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学は”成長するきっかけ”に過ぎず、みなさんの留学は志した時点でもう始まっています。留学をしたいと思う時、自分がなぜ・何をしたいのか、留学でどう学びどう将来に活かすのか等々、自分の人生に目を向け、自問自答を繰り返すことになります。そうやって立ち止まりもがく時間は、きっと人を成長させるのだと思います。海外に行くことそのものではなく、成長機会になることが留学の意義です。ぜひ今から頑張ってみてください。