留学大図鑑 留学大図鑑

ゆうすけ

出身・在学高校:
私立三田学園高等学校
出身・在学校:
同志社大学
出身・在学学部学科:
経済学部経済学科
在籍企業・組織:


最終更新日:2020年06月15日 初回執筆日:2020年06月15日

アジアの貧困と格差への探求

留学テーマ・分野:
大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • City University of Hong Kong ,国際NGO CBB
  • カンボジア・香港
留学期間:
12カ月
総費用:
800,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,440,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<TOEIC 780> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

 私は国際協力の世界に興味があったため、私の留学のテーマは「アジアの貧困と格差とその現状と解決法を探求する」というものでした。アジア先進地域で最悪の格差社会である香港で9か月間交換留学を送ったのち、途上国のカンボジアで4カ月近く教育系NGOでインターンをしました。
 香港ではCity University of Hong KongのAsian International Studies に所属し、主にアジアの政治経済の歴史について学びました。アジア特に東アジアの発展の歴史を学ぶことは、途上国発展の策略を考える上で非常に重要なため、マクロな視点で途上国支援の知見を得ることが出来ました。また同時にSocial businessについても学び、実際に香港の社会起業家のお話を聞くこともでき、起業の背景やビジネスチャンスの見つけ方やビジネスを維持する難しさを学びました。
 カンボジアでは、教育系NGOで農村に住む貧しい子どもを対象に日本語と英語を教えるフリースクールの運営を行いました。カンボジアでは外資企業の進出が進んでおり、外国語を話せる人材が重宝されます。これまで日本で塾などで働いたことはありませんでしたが、試行錯誤をしながら生徒への語学指導、日本文化の伝達、教材作成を行い、生徒の語学力向上とその先にある貧困からの脱出のために汗を流しました。

留学の動機

大学1年次にボランティア活動で訪れたインドネシアで貧困の現場を目にし、海外や世界の貧困問題に興味を持つようになりました。その後、本やインターネットなどを通して様々な情報を得る中で、多くの途上国援助が行われきた中で、なぜそれほどまでに変化を起こすことが難しいのか疑問に思いました。そのため、いつか長期間で国際協力の現場で実際に働くことで、その難しさや課題を肌で感じたいと思い、この留学を決意しました。

成果

香港で、社会が発展する過程や社会課題を解決しうるソーシャルビジネスを学んだことで、途上国の発展について知見を深めた上でカンボジアに向かうことで出来ました。カンボジアでは、業務面では様々な事情で勉強を辞めていく生徒や、効果的な指導法やスクールの指導方針などの課題に日々直面し、その解決に向け格闘し、自分の無力さに葛藤する一方で、農村で過ごすことで生活の事情などを知ることが出来ました。

ついた力

冷静力

カンボジアではインフラも十分に通ってない農村で、日々停電・断水などのトラブルに直面しながらの生活でした。業務面も含め、起こってしまったトラブルに対し当初は感情的になってしまうこともありましたが、次第に事態を見つめ状況が改善させるために冷静に対処することが出来るようになりました。

今後の展望

このトビタテ留学を通し、自分が本当に国際協力の道に進みたいと思えるようになったので、将来は国際協力の専門家として生きていきたいと考えていますが、具体的なことは未定です。

留学スケジュール

2017年
9月~
2018年
8月

カンボジア・香港(香港・カンボジア)

2017.9~ 香港 City University of Hong Kongへの留学
主にアジアの政治経済を学び、途上国発展を考える上で重要な東アジア地域の発展の過程を学んだ。戦後すぐに経済発展、民主化を果たした日本はアジア諸国の発展のモデルケースであることを学んだ。また課外活動では、ボランティア活動で香港の学校の適応に苦労するパキスタン人の勉強のお手伝いをし、国際都市ならではの課題を感じた。
2018.5~2018.8 カンボジア 国際NGO CBB インターンシップ
 首都プノンペンから車で2時間ほど離れた農村で貧しい子どもたちに日本語と英語を教えるフリースクールの運営を行った。教材・カリキュラム・スクールの校則作成など、これまでスクールに不足していた要素を付け加え、改善を図った。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

香港の大学で所属していた野球部の仲間と。
カンボジアで生徒の家で昼食をご馳走になったときの写真。
ある日の自分が教えていた教室の様子。
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

感謝してもしきれない、お世話になった・大好きな人

カンボジアでの3か月は正直辛いことの連続でした。私を含め日本人の学生数人だけでカンボジアの農村に住むと、食事や言語などの生活面や業務面で日々ストレスが溜まり、くじけそうになっていました。共に協力し合い励まし合った仲間の存在がなければ、絶対に最後までやり抜くことが出来ませんでした。また、カンボジアでの生活の間、毎日ご飯を作ってくれ、優しくしてくれたホストファミリーには感謝しかありません。

インターン仲間と。

留学で確信した、“私はこれを目指す!”

私が働いていたフリースクールに通う生徒の中に、パニャー君という生徒がいました。彼は17歳の高校生で、高校の成績も学校で1番で、フリースクールに通う生徒の中でも抜群に日本語力が高い生徒でした。そんな彼とは、私はよく授業後に話してカンボジアの文化や教育事情など色々なことを教えてくれました。ある日、彼の家に行く機会がありました。行ってみると、彼の家は私が農村で見てきた中で、一番貧しい家でした。よくよく聞くと、両親は離婚したため今は親戚と病気持ちの祖母と暮らしていることが分かりました。十分な学習環境も整わない中で、毎日元気に学習に励む彼と出会えたことは、私にとってカンボジアでの一番での財産であり、私がこれからも国際協力の仕事に従事したいと思わせてくれた大きな要素です。

奥にいるのがパニャー君です。

色々な組織でお世話になる。

  • 留学先探し : インターンシップ

私は4カ月弱の間、同じNGOに所属しながら活動をしていました。ですが、今振り返ってみると、もっと色んな組織に身を置き、色々な援助方法を見たかったという思いがあります。なので、もし国際協力の分野でインターンをする場合は、2カ月おき毎に違う場所を行き、様々な援助を経験し、視野を広げることをお勧めします。

これから留学へ行く人へのメッセージ

トビタテ生の中には、将来何かがやりたいことが明確な人がいれば、私のようにそうでない人がいると思います。自分に似た後者の人たちに何かアドバイスを送るとすれば、留学中に感じた想いは毎日日記を書くなどして記録することです。当たり前ですが、留学は楽しいことだけでなく辛いこともあるだろうと思います。どちらの経験も私たちの将来を考える上で重要なヒントになると思います。