2019.02.19

第4回留学成果報告会を開催いたしました!

 2019年2月3日(日)、文部科学省内講堂にて、第4回目となる留学成果報告会が開催されました。
 登壇したのは「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」を利用して留学し、全国から選抜された高校生10名、大学生11名の計21名。当日は柴山昌彦文部科学大臣も出席され、300名超が集まる盛会となりました。

第4回留学成果報告会を開催いたしました!

高校生コースの最優秀賞は菅井雄斗さん

 プレゼンテーションはトビタテ!留学JAPANプロジェクトを支援する企業などの関係者が審査し、高校生コースの最優秀賞は、米国に3週間留学し宇宙工学エンジニアになるための語学研修を受講した菅井雄斗さん(写真)(長野県・屋代高校=派遣時、以下同)に贈られました。菅井さんは、宇宙工学者を目指して英語も勉強していましたが、初の海外となるトビタテ留学で英語が全然通じなくて大苦戦。精神的に落ち込みながらも、自分から現地の人々の中に飛び込んでいくことで自分の意見を認めてもらい、行動を起こすことの大切さを学んだとの経験を披露しました。
 また、同じ高校生コースから優秀賞として2人を選出。カナダ・バンクーバーの芸術学校で3週間、映画製作をしながらストーリー手リングについて学び、将来は漫画家を目指すという黒沼玲亜さん(北海道・札幌大通高校)。さらに、祖父母が住む京都府伊根町にある港町の観光振興を目指してカナダのノバスコシア州ルーネンバーグに2カ月のインターンシップ留学をした松尾一輝さん(大阪府・大阪教育大学付属高校)が優秀賞を受賞しました。

大学生等コースの最優秀賞は安永麻紀さん

 大学生等コースでは、米国に8カ月間留学してニューヨークで独自の「一汁三菜弁当」などの商品を開発して販売にこぎつけた安永麻紀さん(写真)(福岡県・中村学園大学)が最優秀賞に選ばれました。
 安永さんは、管理栄養士になろうと入学した大学から当初は留学のゴーサインをもらえず苦戦。それでも、同学園が提唱する、栄養バランスの整った一汁三菜(ごはん、汁物、主催、副菜、副ヶ菜)を世界に広めるための米国留学を計画して壁を突破したほか、自ら探し出した米デラウェア大学で現地学生と一汁三菜弁当を共同開発。さらに、ニューヨークにある日本食レストランと組んで実際に同弁当を作って販売した経験などを披露しました。
 大学生等コースでも2人を優秀賞に選出。前田沙優里さん(北海道・酪農学園大学)は肉牛の種付けなどの繁殖手法を学ぶためにカナダのサスカチュワン大学で10カ月学んだ後、アフリカのガーナに4週間滞在して牧場往診などのボランティア活動なども実施し、当初は苦手だった英語で衛生改善指導を現地で手掛けた体験などを話しました。
 また、生物学を大学で専攻しながら、海洋資源開発での微生物の可能性に目をつけて全く畑違いの鉱山工学・石油工学をオーストラリアのアデレード大学などで1年間学んだ渡邉智基さん(名古屋大学)は「目指していた計画での成果が、ほとんどなかった。ごめんなさい」と“正直”に告白。しかし、留学によって視野が広がり、自らの研究に関する可能性が広がったことを受けて起業を目指したことを打ち明けて、聴衆の支持を得ていました。

 報告会に参加した柴山昌彦文部科学大臣は、「海外に出れば、異文化の中で多くの気づきがあったことと思います。楽しいことばかりでなく、辛いこともあったでしょう。若い時期の海外経験は、将来の可能性や選択肢を広げ、人生を豊かにするいい機会です。このたびの海外留学をきっかけに、広く世界に目を向け、国内外でイノベーションを起こし、日本の成長を牽引するような人材に育つとともに、日本の歴史や文化にも誇りと愛情を持つ国際人となっていただきたい」と、留学経験後の活躍に期待を述べられました。