留学大図鑑 留学大図鑑

杉下佳辰

出身・在学高校:
海城高等学校
出身・在学校:
東京工業大学
出身・在学学部学科:
東京工業大学 環境・社会理工学院
在籍企業・組織:
東京工業大学 環境・社会理工学院

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最終更新日:2017年02月06日 初回執筆日:2017年02月06日

ETH Zurichでの交通研究

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)・建築・土木・都市環境
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • スイス連邦工科大学チューリッヒ校 (ETH Zurich)
  • スイス
  • チューリッヒ
留学期間:
6か月
総費用:
1,000,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,000,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

私の専門分野は交通工学という分野ですが,留学の大きな目的は,最先端の研究を行う機関に身を置き,自身の研究を発展させることでした.この目的達成のためにスイス連邦工科大学チューリッヒ校(ETH Zurich,以下,ETH)の交通研究機関Institute for Transport Planning and Systems (以下,IVT)のProf. Kay Axhausenのグループに所属し,研究を行いました.
ETHはTimes Higher EducationのWorld University Ranking 2016において第9位に位置付けられるなど,世界的に評価の高い大学です.また,ETHの交通研究機関であるIVTは,交通工学分野において最先端の研究を行う機関のひとつとして知られています.
留学中はイギリスで開かれた査読付き国際会議hEART(the 3rd Symposium of the European Association for Research in Transportation)で口頭発表を行い,留学中にまとめた研究成果は,帰国後に査読付き国際会議INSTR(the 6th International Symposium on Transportation Network Reliability)で口頭発表を行いました.

留学の動機

学部4年生で研究室に所属し,留学を経験された先輩や友人から話を聞く機会が多くあり,純粋に留学が楽しそうで羨ましく感じたことがきっかけでした.また,研究室に所属して研究の面白さを知った私は,せっかくなので研究室に所属する研究留学の形を取りたいと考えました.このような理由で研究留学という形で修士1年生の半年間で留学することを決意しました.

成果

査読付き国際会議2件(hEART,INSTR)での口頭発表
,国際的なコミュニケーション能力の向上
,留学を通じて新たに出会った人との繋がり

ついた力

粘り強く努力を継続し,計画を実現する力

留学の1年ほど前から始めた準備段階から留学を終えるまでの以下のような経験を通してこの力がついたと思います.
準備段階:留学に関する情報収集,留学のための節約・資金を貯める,留学先の受け入れ内諾の交渉,語学力の向上,奨学金の獲得,東京工業大学での単位取得
留学中:研究,国際的に通用するコミュニケーション能力の向上
留学後:留学中の研究成果を国際会議で発表,留学経験の振り返り

今後の展望

私は将来,研究者・教育者となることを目指して博士後期課程に在籍しています.
この目標に向かって,再度,留学をしたいと考えています.
研究業績を積み重ね,教育者としても相応しい人間になれるように,新たな留学の機会を最大限生かしていきたいです.

留学スケジュール

2014年
8月~
2015年
2月

スイス(チューリッヒ)

私の専門分野は交通工学という分野ですが,留学の大きな目的は,最先端の研究を行う機関に身を置き,自身の研究を発展させることでした.この目的達成のためにスイス連邦工科大学チューリッヒ校(ETH Zurich,以下,ETH)の交通研究機関IVTのProf. Kay Axhausenのグループに所属し,研究を行いました.
留学中にイギリスで開かれた査読付き国際会議hEART(the 3rd Symposium of the European Association for Research in Transportation)で口頭発表を行った他,留学中にまとめた研究成果は,帰国後に査読付き国際会議INSTR(the 6th International Symposium on Transportation Network Reliability)で口頭発表を行いました.

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

65,000 円

生活費:月額

60,000 円

留学先のスイス連邦工科大学チューリッヒ校
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

65,000 円

生活費:月額

60,000 円

スペシャルエピソード

留学前後での、自分の変化

私は留学する前は,留学が終わったら就職活動をして,いわゆる大企業に入って安泰な人生を送ることができればそれでよいと考えていました.
しかし,留学を通じていろいろな方に出会い,いろいろな経験を積み,その考え方は少しずつ変わっていきました.
自分がこれからどんな人間になって,どのような人生を歩んでいきたいか,真剣に考えるようになりました.
そしていろいろな選択肢を考えた上で,私は研究者・教育者として社会に貢献できる人間になりたいのだということに気づきました.
研究は時に辛い時もありますが,自分で考えたアイディアを形にしていく作業は面白く,自分の業績を少しずつ積み上げていくことに満足感を得ることができました.
また,人に何かを教えたり,面倒を見ることは好きでしたし,自分の研究室を持って学生を育てて世に送り出すという仕事は,非常に魅力的な仕事だと感じました.
このような気持ちがありながら,心のどこかで,自分にはその能力がないと諦め,安泰な道を選択しようとしていることに気が付きました.
しかし,人生は一度しかありません.
ここで安泰な道を選んでしまえば,いつの日か,本当に憧れている道に挑戦しなかったことを後悔するかもしれないと考えるようになりました.
そのような考えに至った私は,就職活動を全て切り上げ,博士後期課程に進学することを決意しました.

スイスの美しい光景

留学への熱意と価値

  • 費用 : 奨学金

留学に際して大きな問題のひとつが費用に関する問題だと思います.
留学にはやはりそれなりのお金がかかります.
私はスイスという物価の高い国への留学でしたので,とりわけ大きな問題でした.
私は留学を決意し,それまで貯めていたお金は全て留学に回そうと考えました.
また,アルバイトでもらったお金も全て留学に回すことにしました.
そして,最終的には留学に必要と思われるだけのお金を貯めることができました.
私は結果的にはトビタテに選抜して頂きましたが,それは自分がどれだけ本気で留学したいかという熱意を持って準備できたからこそ頂けたものにすぎず,おまけのようなものだと思っています.
最も大事なことは奨学金への準備ではなく,留学そのものに対する熱意と準備です.
それを怠らなければ,奨学金のようなおまけは自然とついてくるのだと思いますし,たとえ運悪く,奨学金がもらえなかったとしても,その留学の価値は変わるものではありません.

留学前にやっておけばよかったこと

もっと早く留学しておけばよかったと感じました.
語学力が高いに越したことはないと思いますが,語学力が低くても気にする必要はなく,とりあえず留学した方がよいと思います.
早くから留学をすれば,自分に足りない,本当に必要な能力にそれだけ早く気づくことができるからです.

留学を勧める・勧めない理由

留学を勧めない理由はありません.

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学という挑戦をするわけですから,楽しい生活の中でも,失敗したり大変な思いをすることがあるのは当たり前です.
しかし,留学を終えて振り返ってみると,どんな思い出でも良い経験として振り返ることができます.
留学を通じた全ての経験,新しい出会いは,今後の人生の大きな財産になることは間違いありません.