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RTM

出身・在学高校:
岐阜県立大垣東高等学校
出身・在学校:
岐阜大学大学院
出身・在学学部学科:
工学研究科機械システム工学専攻
在籍企業・組織:


最終更新日:2017年08月16日 初回執筆日:2017年08月16日

アジアトップレベル大学での複合材料の研究

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • シンガポール国立大学
  • シンガポール
留学期間:
4ヶ月
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 960,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<TOEIC 770> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

シンガポール国立大学のHe Chaobin研究室にて高分子材料の研究開発に携わりました。具体的には高機能な生分解性プラスチックの開発を目指し、スターチを添加した安価で高性能なPLA樹脂(ポリ乳酸)の生成実験をおこないました。私の所属する岐阜大学での専攻は機械工学のため、材料に対する化学的アプローチを学ぶ良い機会とすることができました。シンガポール国立大学での実験は、低分子の物質に対し、化学合成という手法を用いて、所望の特性を対象の材料に付与しつつ高分子化していく、というものでした。その過程では、初めておこなう実験や作業が多く、危険な薬品を扱うこともありました。知識や技術を習得することはもちろんのこと、ラボのメンバーと信頼関係を築くことがより良い成果につながると考えました。実験の手順や薬品について少しでも不明な点があれば逐次質問をし、確認を徹底しました。また、余暇の時間にはお互いの文化について語りあったり、一緒にサイクリングに行ったりして相互理解に努めました。

留学の動機

大学生活の中で感じた閉塞感を打破するために学部2年次にフィリピンへ語学留学に行きました。そこでは日本人だけでなく、台湾人やベトナム人など様々なルーツを持つ人が英語の習得に努めていました。英語だけでなく各々の文化や価値観を共有し、異文化交流の楽しさや大切さを知りました。帰国した後、さらに高いレベルで留学をしてみたいという思いが芽生え、専門分野の知識を多角的に深めるための研究留学を決意しました。

成果

化学合成による材料開発には多大な時間がかかるため、私の在籍期間中に最終的な物質の生成を達成することはできませんでした。しかし、初期の段階でプロジェクトに携われたことで、高分子材料の出発点から合成される過程をじっくりと学ぶことができました。今後も継続的に研究室と連絡を取り合い、自分がかかわった研究をフォローしていく予定です。

ついた力

なんとかする力

留学生活中は何かとトラブルが起こるものです。僕の場合は受け入れ先の入学手続きが滞ったり、滞在先の学生寮から突然退去するように言われたりしました。それでもどうにか解決しなければいけないので、正しい場所へ正しくアピールして問題を処理していきました。例を挙げればきりがありませんが、日々のトラブルに対し臨機応変に「なんとかする力」は以前よりも身についたと思います。

今後の展望

私は来年から自転車製造メーカーに入社し、自転車製品の技術開発に携わります。エンジニアとして安心安全な製品を作り上げる一方で、自転車の楽しさを広く周知させる活動にも注力したいです。この留学を足掛かりに、グローバルな視点を持ったエンジニアへの道を突き進んでいきます。また、自転車を通じてアクティブに行動することの楽しさや自然を愛でる心意気を伝えられるようになりたいです。

留学スケジュール

2016年
10月~
2017年
2月

シンガポール(シンガポール)

シンガポール国立大学のHe Chaobin研究室にて高分子材料の研究開発に携わりました。具体的には高機能な生分解性プラスチックの開発を目指し、スターチを添加した安価で高性能なPLA樹脂(ポリ乳酸)の生成実験をおこないました。シンガポール国立大学での実験は、低分子の物質に対し、化学合成という手法を用いて、所望の特性を対象の材料に付与しつつ高分子化していく、というものでした。その過程では、初めておこなう実験や作業が多く、危険な薬品を扱うこともありました。知識や技術を習得することはもちろんのこと、ラボのメンバーと信頼関係を築くことがより良い成果につながると考えました。実験の手順や薬品について少しでも不明な点があれば逐次質問をし、確認を徹底しました。また、余暇の時間にはお互いの文化について語りあったり、一緒にサイクリングに行ったりして相互理解に努めました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

シンガポール国立大学の友人たちと
トビタテSG組とSJ50 Matsuriに参加した
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

自転車でシンガポール一周 ~シンイチ達成~

自転車でシンガポール一周(シンイチ)を達成したことです。僕の趣味は自転車です。現地では研究をおこなうかたわら、余暇の時間には日本から輸送した愛車のロードバイクでサイクリングを楽しんでいました。シンガポール一周達成を現地での自転車生活最終目標に掲げ、綿密な計画と準備をおこないました。まず、安全な走行ルートの選定をしました。シンガポール人の友人にどのルートを通るべきか相談したり、各地で整備されているサイクリングロードを調べたりして最もセーフティな道を選択していきました。また、部分的に下見や試走を繰り返し、地図上ではわからない注意点などを洗い出しました。さらに、シンガポールの道路交通法を熟読し、法律に則りマナーを守って走行することを心がけました。本番では天候にも恵まれ、周到におこなった準備のおかげで無事にシンガポール一周およそ175kmへの挑戦を終えることができました。現地の友人でさえめったに行かない南西部の工業地帯や、都市国家シンガポールのイメージにはない北部の農道など、観光だけでは決して分からない側面を知ることができました。未知への「好奇心」と、その好奇心を実現可能な計画にし、実行する「行動力」の重要さを学ぶことができました。

シンイチコース、各地でとった写真(右上から)、共に走った相棒

学生寮に入るときは、規則や入寮できる期間をきちんと把握し、不明点はオフィスへすぐに聞くことが大切

  • 住まい探し : 学生寮

僕の留学期間は4ヶ月間(2016年10月末~2017年2月末)と比較的短い方でしたが、セメスター(学期)をまたぐ期間だったため寮生入れ替えの影響を受けました。その結果、2016年12月末に一度寮を変えることになりました。寮生入れ替えに関してはメールでの連絡が簡単にあっただけで、自分で情報を集めないとシステム把握が難しかったです。この辺りは入寮の際に示される規則等のマニュアルをしっかりと読んでおくとよいと思いました。そしてわからないことは、まず寮のオフィスか大学の留学生担当へメールして問い合わせました。やりとりを残すことで経緯を説明しやすくするためです。どうしても伝わりにくいことはオフィス等へ出向いて確認していき、担当者からの返答をメモなどに残してもらいました。
すべて英語での対応になるので何かと大変ですが、アピールしないと何も進みません。解決してやるぞ、という強い意志を持つことがなにより大切です。

これから留学へ行く人へのメッセージ

僕が留学で大切にしていたのは、その場その時しかできないことをやるというものでした。
留学に行ける時点で唯一無二の体験が待っているわけですが、そこでさらに「自分の人生をデザイン」するようなトライが留学をよりよいものにすると考えています。失敗や挫折さえも楽しむくらいの心意気で、なんでも体当たりしていく姿勢が大切だと思います。