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Yohei Takano

出身・在学高校:
新潟県立長岡高校
出身・在学校:
東海大学、コロラド州立大学、ジョージア工科大学
出身・在学学部学科:
物理学科、大気科学科、地球大気科学科
在籍企業・組織:

 大学院留学を興味のある方、目指す方へのサポートを米国大学院生学生会の活動を通して行っております。詳しくはウェブサイトへのリンクをたどり、contactの方を参照してください。


最終更新日:2020年07月13日 初回執筆日:2020年07月13日

Ph.D.取得を目指した留学

留学テーマ・分野:
大学院進学(修士号・博士号取得)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • コロラド州立大学 大気科学科、ジョージア工科大学 地球大気科学科
  • アメリカ合衆国
  • フォートコリンズ他
留学期間:
7年半
総費用:
- 円 ・ 奨学金なし

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル

留学内容

博士号(Ph.D)取得を目的とした大学院留学。日本で学んでいた分野からの転換があったので、修士課程から入り直した。幸い最初に留学したColorado State University Department of Atmospheric Scienceは修士課程の学生にも財政サポート(授業料と生活費がカバーされる)がつくプログラムだったので、気象学(大気科学)及び海洋学の分野をゼロから学ぶことができた。その後(修士号取得後)、指導教官の移動に伴い研究室毎Ph.D.を取得したGeorgia Institute of Technologyに編入、関門試験を突破し、Ph.D.を取得、現在に至る。Georgia Institute of Technologyでは地球大気科学科の学生として、大気海洋科学に留まらず、地球科学を幅広く(物理、化学、生物を含む)学ぶことができたのがその後の研究の土台になっている。現在は気候変動と生態系を支える海洋物質循環の関わりについて研究をしている。

留学の動機

留学の動機はいくつかあったが、大学院生への金銭サポートの充実が一番大きかったと思う。また、分野の転換をするということもあり、サイエンスのスタンダード言語である英語で研究生活を送ることが出来、体系的に分野の基礎を学ぶシステム(コースワーク)が充実しているアメリカの大学院に大変魅力を感じ留学を決意した。

成果

世界中から集まる学生の中で大学院研究生活を過ごすことができたのはかけがえのない経験だったと思う。学校内に限らず地域の人達との交流も生まれ、今ではアメリカとヨーロッパの方に(研究内外で)仲の良い友人が出来たことは一生の財産になった。また個人的には料理と食べることが好きなので、食を通して交流が広がったことも実感している。

ついた力

行動力、楽観力

留学前に比べて行動力は圧倒的に身についたと思う。日本にいた頃は海外の研究者へメールをするだけでも緊張したものだが、今ではこの人の研究が面白い! ぜひ話をしてみたいということであれば積極的にコンタクトを取るようになってきている。また、研究をする上(生活もそうかもしれないが)ではある程度楽観視する力、楽しむ力というのが大事になってくると思う。

今後の展望

現在はアメリカを離れヨーロッパ(ドイツ)でポスドク(研究員)の立場として働いているが、将来的には大学の教員を目指していきたい。研究もさることながらアメリカでのTA(Teaching Assistant)の経験を通して自分の分野の魅力を伝えることにも興味があるので、研究及び教育の仕事ができるポジションを目指していきたい。

留学スケジュール

2008年
8月~
2011年
12月

アメリカ合衆国(コロラド州 フォートコリンズ)

最初はColorado State University (CSU) Department of Atmospheric Science (Atmos)の修士課程に入学した。留学内容でも少し書いた通り、多少の分野変更があったので全米でもトップクラスにあるCSU Atmosで学び研究できたことはとても幸運だった。最初の2年間ほどは研究をしながらコースワーク(授業)を取り、気象学及び海洋学の基礎を幅広く身につけた。CSU在学中の授業料及び生活費はResearch Assistantでサポートをしていただいた。またCSUは地域の人達と連携したInternational Activityが充実していたので、学科の外でも広くいろいろなバックグラウンドを持つ人達と交流できたのではその後の大きな財産になっている。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

CSUの学科の外観。
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

2012年
1月~
2016年
5月

アメリカ合衆国(ジョージア州 アトランタ)

修士課程を修了して少しした後、指導教官の移動に伴いGeorgia Institute of Technology (GT) School of Earth and Atmospheric Sciences (EAS) 博士課程へ編入する形で移動をした。CSUが気象学に特化していたのに対してこちらは地球科学科に近かったので、気象学に限らず地球科学を幅広く学び視野を広げることができた。米国の博士課程で大きな位置を占める関門試験 (Qualifying Exam)をGT EASで受け、物理、化学、生物を含めて少し幅広く授業を取り、CSUでは経験しなかった学部及び大学院の授業の補助(Teaching Assistant)も経験することが出来た盛りだくさんの博士課程であった。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

GTの学科の外観。
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学と食

どこで生活していても日々の食事は大事です。私の場合は食べることも作ることも好きだったので、食と料理を通して交流の幅を広げることが出来たのは大きかったと思う。特に最初にいたコロラドでは地域交流が盛んだったので、ポットラックや料理を作って食べる会をよく行っていた。現地の材料でできる日本食を作ることもあれば、現地や他の国の料理を作ることもあり、まさに食を通して文化の幅が広がった瞬間だったと思う。また多国籍のグループで食事をすることも様々な会話をする良い機会でした。留学して数年経つ頃には凝った料理もできるようになり、あれが食べたい、じゃあ作ってみよう!ということが多くなった(写真はアメリカ人の友人と作ったとんかつ。この時はまさに会心の出来だった)。私の場合は食を通してであったが共通の趣味や興味で広がる人脈というのはあるので、留学した際は是非自分の好きなものを通して交流範囲を広げてみてはいかがでしょうか?

アメリカで作ったとんかつ。

とにかく周知してもらい行動に移す!

  • 留学先探し : 大学院

私が大学院学位留学を考えたのは学部3年くらいのことだったと思います。当時は大学院留学に関する情報も殆どなかったので(体験記は何冊かあった)、とにかく自分が学位留学したい旨を周りに知ってもらうことからスタートしました。幸い、当時在籍していた学科には海外でのPh.D.取得者が何人か教鞭をとっておられたので、その方達に直接お話を伺うことができました。また、日本の学会で知り合った方達を通して自分の希望する分野での留学経験者を紹介していただけたことはとてもありがたかったです。大学院学位留学は希望する分野や個人に依ってだいぶ事情が違うことが多々ありますので、インターネット等のリソースに限らずとにかく行動し、周りに周知してもらい直接お話を伺う機会を増やすことが大事になってくると思います。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学に限らずですが、海外で生活をしていると日本にいた時にはわからなかったこと、深く考えなかったことがたくさん見えてくると思います。どういう形であれ留学が皆さんにとって新たな経験を得るだけなく、深く見直し考える機会になればと思います。