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藤田えりか

出身・在学高校:
吉祥女子高等学校
出身・在学校:
慶應義塾大学大学院
出身・在学学部学科:
理工学研究科
在籍企業・組織:

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最終更新日:2023年02月17日 初回執筆日:2023年02月17日

ドイツで超微細気泡の研究!

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ハンブルク工科大学
  • ドイツ
  • ハンブルク
留学期間:
1年
総費用:
2,000,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 2,170,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル

留学内容

日本の研究室の共同研究先であるハンブルク工科大学の混相流研究室に1年間所属し、「超微細気泡」を用いた洗浄について研究しました。普段の洗浄の場面では、洗剤などの環境負荷のある界面活性剤を用いて行っていたり、不純物混入に繊細な半導体のような製品を洗浄する場合は、洗剤などの洗浄物質が望ましくありません。そこでこれらの問題を解決するために、「超微細気泡」を用いて界面活性剤を用いず環境に優しい洗浄方法を検討し、その洗浄メカニズムを解明するための研究を行いました。留学中は日本では経験したことのなかった、実験装置を0から設計し組み立てる経験をしたり、ベンチスケールの装置を用いた実験を見学したりと化学工学的考え方や知識を深めることができました。また実際に研究室の博士課程の学生と一緒に研究活動をしたことで、ドイツと日本の研究のやり方や研究に対する考え方の違いを体感することができた留学でした。

留学の動機

留学を決意した理由は「多文化に触れることで多視点を身につける」でした。大学2,3年生の時にアメリカやフィリピンに短期研修に行った際、海外の優秀な学生にたくさん出会い、日本にいただけでは気づけない視点や感情を得ました。そこで日本では経験できない”マイノリティーの立場”に身を置いて多文化に触れて生活をすることで、さまざまな角度で物事を考えられる人になりたいと思い留学を決意しました。

成果

結果よりもプロセスを重視するというドイツの研究に対する向き合い方を体感し、日本の研究との違いを知ることができる機会でした。また手動で可能な解析でも、必ず機械を用いて再現性を担保するという研究姿勢がとても強く、画像解析のプログラミングスキルが上がりました。
また留学後にベルリンで開催された国際学会で、1年間の留学中の研究成果についての口頭発表を行いました。

ついた力

やり切り、ポジティブ、挑戦力

①やり切り力:研究で装置を何度も作り直したり結果が中々でないなどの追い込まれた環境下でも最後まで諦めずやり切ることができました。②ポジティブ力:例えば英語やドイツ語で叱られた場面で、嫌な気持ちになるぐらい言語を理解できるようになった!と考えるなど気づいたらマイナス場面でもポジティブに考える癖がつきました。③挑戦力:12言語話せる人に出会い、何事も限界を決めずに挑戦しようと思うようになりました。

今後の展望

留学を経て英語やその他の言語で挑戦する世界にとてもやりがいを感じるようになったので、海外に関わる仕事に就きたいと思うようになりました。また留学前はあまり気付きませんでしたが、留学を通して外から日本を考える経験をしたことで、日本という国の良さにたくさん気づくことができたので、今後は日本の良いところを世界に発信していきたいです。

留学スケジュール

2021年
9月~
2022年
8月

ドイツ(ハンブルク)

ハンブルク工科大学の混相流研究室に1年間所属し、「超微細気泡」を用いた洗浄について研究しました。最初の半年は文献調査から始まり、実験装置を0から設計し組み立てましたが、理想の実験装置に近づけるために何度も組み立てなおしたり改良しました。またグループワークで架空の化学装置を計算により設計する授業に参加したり、ベンチスケールの装置を用いた実験を見学したりと化学工学の知識を実践的に深めることができました。留学中は学生や社会人などが複数人暮らしていたフラットに住んでおり、ヨーロッパの他の国から来た留学生やアジア圏の留学生など多様な国籍の人と生活をしていました。研究は英語でしたが、日常生活ではドイツ語が主流であったので、同じフラットの人や友達にドイツ語を教えてもらっていました。プライベートでは平日の夜にラボの人とビールを飲みに行ったり、週末は留学生と一緒にクリスマスマーケットや旅行などに行ったり、お互いの国の料理を振る舞うパーティーを開催したりしていました。ヨーロッパでは当事者がパーティーを主催するという文化があり、帰国前日にお世話になった友達やラボの人を呼んで日本式BBQパーティーを主催したりと日本では馴染みがないこともたくさん経験してきました。留学を通して、前よりも考え方や性格が寛容になり、文化の違いなどに強く興味を持つようになったとともに今後も海外に挑戦していきたいと思える視野が大きく広がったとても良い経験でした。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

60,000 円

生活費:月額

40,000 円

お世話になった研究室の仲間
誕生日に食べたHarryPotterのオーダーメイドケーキ
帰国の前日に開催した日本式BBQのFarewellパーティー
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

60,000 円

生活費:月額

40,000 円

スペシャルエピソード

感謝してもしきれない、お世話になった・大好きな人

留学中最もお世話になった人は研究室でメンターとなってくれたドクターの方です。
研究に関するアドバイスや研究に対する向き合い方など多くのことを教えていただきました。特に留学のちょうど中盤あたりに研究成果が思うようにでない状態で焦っていた時に、一から一緒にやり方を考え直して装置の組み立てを手伝ってくれたりととても親身にサポートしていただきました。またそれだけではなく生活面で困ったことに関して相談に乗っていただけたり、ドイツの文化など多くのことを教えていただきました。

お世話になったメンターと日本食レストランへ

ドイツのVISA申請について

  • 事前準備 : 渡航手配(VISA、保険、持ち物など)

コロナ禍であったため、VISAの手続きでオフィスに出向くには事前にメールでアポの日程を決める必要がありました。しかしそのメールが2ヶ月間届かないという状況でとても焦りました。結果として、複数回メールをしたり電話をしたりを繰り返した点と、メールをするときに宛先を「オフィスの関係者様」のようにするのではなく「個人の名前」で書くことで返信をしてもらえるということに気づき、その後はなんとかアポを取ることができてVISA申請もうまくいきました。場所によると思いますが、英語を話してくれない担当者に当たる可能性もあるため、最低限の申請書類の単語は覚えていくと安心だと思います。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学中は楽しいことだけではなく、大変なことも多く経験しましたが、総じて多文化に触れたり多くの人と話したことで視野が広がり、異なるモノの見方ができるようになりました。留学前は不安に感じていましたが異国の地に飛び込むという決断をあの時にして良かったと思っています。留学に行くか迷っている人がいましたら、ぜひ失敗を恐れずに挑戦して欲しいと思います!