留学大図鑑 留学大図鑑

Manaka

出身・在学高校:
都立小石川中等教育学校
出身・在学校:
University College London
出身・在学学部学科:
Politics & Sociology
在籍企業・組織:
JASSO海外留学支援制度学部 学位取得型 3期生

・JASSO海外留学支援制度第3期生です。
・都立高校を卒業し、英国ファンデーションコース(UCL Undergraduate Preparatory Certificates in the Humanities)を卒業後、同大学のPolitics, Sociology and the East European Studiesに在籍しています。
・ご連絡はFacebookにお願いします。


最終更新日:2021年10月07日 初回執筆日:2021年10月07日

ファンデーションコースから英国大へ

留学テーマ・分野:
大学進学(学位取得)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • University College London
  • イギリス
  • ロンドン
留学期間:
4年間
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • (独)日本学生支援機構(JASSO)「海外留学支援制度」 15,760,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<英検準1級、TOEIC945点(高3の12月)> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<IELTS Overall 7.5(2021年1月)>

留学内容

私の留学生活は2期に分かれます。
①高校進学直後(19歳の年の秋9月):都立高校を卒業後、英国University College London(ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ)で行われている大学進学準備コース(ファンデーションコース、UPCとも)の人文学系に入学しました。日本の高校の卒業資格では英国の大学に直接出願することはできないため、このコースで英国の高校卒業程度の資格を取得しました。

②①修了後(20歳の年の秋9月):①の成績(A levels)を持ってして、University College LondonのPolitics, Sociology and the East European Studies BA に正規入学しました。2021年9月現在、第1年目に所属しており、3年(2024年6月)後に卒業する予定です。

なお、①②を通じた4年間で、JASSOの学部学位取得型、給付型奨学金をいただいて進学しています。また、公益財団法人Tazaki財団より、語学研修生留学奨学生としてご支援をいただいています。

留学の動機

一言で言えば、知らない世界をみてみたかったからです。自分は高校までずっと日本におり、中学生になるまではアルファベットをAからZまで言うこともできませんでした(本当です)。しかし、高校在籍中の海外研修などを通し、この英語を使えば自分の知らない世界を見ることができるのだ、と思い、「知らないままにしておくのは勿体無い」と感じ海外大進学を決めました。

成果

今まで自分が日本で学んだことが、英国に持ち込まれた時にどのような意味を持つのかを意識して授業に参加できるようになりつつあると思います。まだまだ答えの出ていない疑問は多くあり、また一年の留学生活の中で新たな疑問も生まれていますが、それも将来解決できるよう、今後も勉強を続けていく所存です。

ついた力

自分らしく学ぶ力

留学生活の中で、つい他の留学生と自分を比較し、「〇〇くん・さんはこのようなことができているのに、自分はできない」と思う点や、「▲▲の国の学生はこんなことができるのに、自分はできない」と感じる点がありました。しかし、生活を続ける中で、「自分ができること」をきちんとやり、できないことに対しては、「できないと言う事実」を理解しつつ、少しずつ克服しようとするのが大切だと、改めて実感しました。

今後の展望

まずは大学(学士号)の学びを完遂しなければなりません。これには、シンプルに「大学の授業で学ぶ」と言うことと、自分が多様性やアイデンティティといったようなより漠然としたテーマに対してもっている疑問点に対して答えを見つけることを含みます。その上で、第3・4言語の習得、就職に向けた資格等の準備を進めていこうと考えています。

留学スケジュール

2020年
9月~
2021年
6月

イギリス(ロンドン)

都立高校を卒業後、英国University College London(ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ)で行われている大学進学準備コース(ファンデーションコース、UPCとも)の人文学系に入学しました。日本の高校の卒業資格では英国の大学に直接出願することはできないため、このコースで英国の高校卒業程度の資格を取得しました。このコースの修了をもって、英国の高校卒業資格であるA levelsと互換性のある成績を保持したことになります。
本コースでは、アカデミック英語の授業・アカデミックリサーチの授業(引用文献の管理の方法、論文の構成や書き方など)、ヨーロッパ史・政治学(Modern European History and Politics)および人文地理・建造環境(Geography and the Build Environment)を履修しました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

大学の前で撮った写真です。
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

2021年
9月~
2024年
6月

イギリス(ロンドン)

ファンデーションコース卒業の成績(A levels)を持ってして、University College LondonのPolitics, Sociology and the East European Studies BA に正規入学しました。2021年9月現在、第1年目に所属しており、3年(2024年6月)後に卒業する予定です。
この期間については、現時点では開始しておらず、ほぼ何もわからないので、コースが始まってもうしばらくしたら記入します。
ちなみにUCLは2年目以降の生徒(私は新入生/Fresherですが、昨年度もUCLのファンデーションコースに属していたため、2年目とカウントされています)に寮を保証しないため、昨年度に引き続き、大学から徒歩7分程度のワンルームマンション(Studio)を借りて住んでいます。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

現在隔離中で家の外に出ていないので、大学の標識の写真です
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学中に手に入れた、今でも大事にしているもの

UCLのファンデーションコースは他の大学と異なり、「英国の大学に直接進学する資格を有する(ie. A levels, IB etc)学生」は入学することができません。結果として、ロシア・アメリカ・アジアなどイギリス・中央ヨーロッパ以外の様々な国から学生が集まっており、多様性を重視するUCLの中でも、国籍を主とした学生のバックグラウンドに多様性があるように感じました。
そのため、歴史・政治学を履修する中で、ベトナム戦争の話になればベトナム在住の子の話を聞くことができ、イスラム過激派勢力の拡大の話題になればサウジアラビア在住の子の実体験を聞くことができ、ナショナリズムを取り扱う中で香港・台湾・中国本土(mainlandと呼んでいます)の子が一堂に会する機会がありました。そのような多様性の中で、「高校まで日本にいた自分」が議論に何を提供できるのかー例えば、日本の帝国主義の拡大とヨーロッパ文化・政治制度の模倣や、日本固有の文化についてなどーを考えて議論に参加したことは、「英国文化に溶け込んだ留学生」としてではなく、「日本人として海外で学ぶ留学生」として学ぶ姿勢の基本となるのではないかと感じました。

コースの遠足で行った、Margateの海です。
夏休みに観光したスコットランドです(無関係)

ココでしか得られなかった、貴重な学び

2020年から2021年の留学は、新型コロナウイルスの拡大の影響で、(おそらく)普段とは全く異なったものになりました。授業は全てオンラインで行われ、サークル等の活動もオンラインになりました。
そのため、家で1人で過ごす時間が非常に多く、自分の将来や大切にしたいことをじっくり考える機会になった上に(夜な夜な泣きながら)、勉強にも伸び伸びを時間を割くことができました。ファンデーションコースの卒業時には、3000Wordsのリサーチエッセイを書きます。これは、特定のテーマについて調査を行い、そこから自分の意見(Argument)を組み立てて文章に落とし込むもので、簡単な卒業論文のようなものです。私は19世紀プロイセンのナショナリズムと、現在の英国の高校歴史教育の問題点についてそれぞれ書いたのですが、その双方についてじっくり山のような論文と向き合い、自分の意見をわかりやすく、またきちんとサポートされた形で発展させた経験は、今後大学生活が忙しくなった時にも、課題などに「あんなふうに取り組めばいいんだな」という指針になると思います。

沢山書きました。

留学中に、自分を勇気づけてくれたモノ・コト

初めての一人暮らしだったのですが、なんとなく自炊寮に入りました(私の大学では、自炊寮とご飯が提供される寮の2種類があります)。イギリス料理を作れるようになるぞーと思っていたのですが、今まで日本でしか暮らしたことがなく、したがって食べたことがあるものも日本食がメインなので、日本の料理を作ることが多かったです(小さい頃の食育の大切さを実感しました)。ロンドンは韓国食材店が複数あり、そこでカニカマ・榎・ワカメ・白米などなどを購入することができます。茄子、白菜やじゃがいも、玉ねぎ、にんじん等の日本食のマスト達は普通のスーパーで取り扱いがあります(若干サイズに違いがあるので、ロンドンにきた際には探してみてください)。豚バラ肉と大根だけはやけに高いか、見つけることができなかったので、日本の実家に帰って山盛り食べました。
どんなに疲れていても、ちょっと奮発して買ったおうどんを食べたり、肉じゃがを作ってみたり(そしてフラットメイトにあげたり)すると元気が出たので、やはり食べ物は大事なんだな、と思いました。

カニカマ(冷凍)

トラブル続きの学生寮……

  • 住まい探し : 学生寮

授業開始時には学生寮に入居したのですが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあったのか(=パブなどが閉まっており、外で騒ぐことができない)毎晩かなりうるさく、悩まされていました。
最初はノイズキャンセリングのイヤフォンでどうにか凌いでいたのですが、冬から春にかけて暴動のような形になってしまったり、寮の警備の方の誤認により自分自身がそのような騒ぎに参加したと認定されてしまったりしたため(私自身は騒ぎが起こった時間部屋で寝ていましたが、「部屋で寝ていた」ことを示す物証を提出できず、覆すことはできませんでした)不信感を抱き、友人の力を借りて引っ越しました。
「学生寮はうるさいもの」と言うのはよく言われることであり、また留学生活においてはその国の文化や生活慣習に溶け込むのは大切なことですが、「あまりにエクストリームな場合」であると感じる際、また長期留学のような成績が今後に関わる場合には、適切な方法で逃げることも大切だと感じました。

窓からの眺めが綺麗な学生寮でした

恥を捨てるしかない!(多分)

  • 語学力 : 英語

私は初めて1ヶ月以上海外に滞在したのは今回が初めてで、交換留学等も行ったことがありませんでした。そのためIELTSの成績もListeningとReadingのみ点数が取れ、SpeakingとWritingはなかなか点数が伸びませんでした。Speakingについては、周りの目を気にせず、また間違いを恐れずに沢山使うことが一番の練習方法になると思いました。

また、概ねの場合日本人が話すのは「アメリカ英語の劣化版」ですので、香港等アメリカ英語を学んできた人達には何を言っているのかが伝わるのですが、英国ネイティブ等イギリス英語を話す学生にはなかなか言いたい事が伝わらず悔しい思いをしました。

ロンドンのアイコン・大英博物館

トラブル続きの学生寮……

  • 住まい探し : 学生寮

授業開始時には学生寮に入居したのですが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあったのか(=パブなどが閉まっており、外で騒ぐことができない)毎晩かなりうるさく、悩まされていました。
最初はノイズキャンセリングのイヤフォンでどうにか凌いでいたのですが、冬から春にかけて暴動のような形になってしまったり、寮の警備の方の誤認により自分自身がそのような騒ぎに参加したと認定されてしまったりしたため(私自身は騒ぎが起こった時間部屋で寝ていましたが、「部屋で寝ていた」ことを示す物証を提出できず、覆すことはできませんでした)不信感を抱き、友人の力を借りて引っ越しました。
「学生寮はうるさいもの」と言うのはよく言われることであり、また留学生活においてはその国の文化や生活慣習に溶け込むのは大切なことですが、「あまりにエクストリームな場合」であると感じる際、また長期留学のような成績が今後に関わる場合には、適切な方法で逃げることも大切だと感じました。

窓からの眺めが綺麗な学生寮でした

恥を捨てるしかない!(多分)

  • 語学力 : 英語

私は初めて1ヶ月以上海外に滞在したのは今回が初めてで、交換留学等も行ったことがありませんでした。そのためIELTSの成績もListeningとReadingのみ点数が取れ、SpeakingとWritingはなかなか点数が伸びませんでした。Speakingについては、周りの目を気にせず、また間違いを恐れずに沢山使うことが一番の練習方法になると思いました。

また、概ねの場合日本人が話すのは「アメリカ英語の劣化版」ですので、香港等アメリカ英語を学んできた人達には何を言っているのかが伝わるのですが、英国ネイティブ等イギリス英語を話す学生にはなかなか言いたい事が伝わらず悔しい思いをしました。

ロンドンのアイコン・大英博物館

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学に関しては、今まで「元気で陽気な人」が「アメリカに行く」ようなイメージがあったような気がしますが、今では行き先も、受け入れ先も、期間も方法も多様化していると思います。英国留学も、私のようにファンデーションコースに行く人もいれば、大学に行く人もいれば、院に行く人もいます。ぜひ周りと比べ過ぎず、自分の気になること・成し遂げたいことを特定し、優先しながら留学を楽しんでください。私も頑張ります。