留学大図鑑 留学大図鑑

Miyu Y

出身・在学高校:
福岡県立修猷館高等学校
出身・在学校:
九州大学
出身・在学学部学科:
文学部美学美術史研究室
在籍企業・組織:

私もこれまで交換留学・大学院留学をするにあたって、たくさんの方のお話を聞いたり、読んだりしました。私の体験をお伝えすることでこれまでの恩返しができたらと思います。質問等ある方は、いつでもFacebookなどで聞いてください。


最終更新日:2021年05月26日 初回執筆日:2021年05月26日

「暮らしの中の美」で日本を元気に!

留学テーマ・分野:
大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • シェフィールド大学 東アジア学部
  • イギリス
  • シェフィールド
留学期間:
6ヶ月と少し
総費用:
700,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,120,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<IELTS 6.5> 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<IELTS 7.0>

留学内容

【テーマ】
イギリスは、実際に美術やミュージアムが身近な存在であるのか、それらを活発化させるためにどのような取り組みが行われているのかを確かめる。日本における芸術文化の社会的地位を向上させるためにはどうするべきか、また西洋では日本の美術・アートがどのように解釈されて/特異であると思われているのかを考える。
【行ったこと】
・学修:
シェフィールド大学で、「Japanese popular culture」「LGBT* Studies」「History and Memory in East Asia」等、自分の興味や専門に関連した講義を受けた。
・実践活動:
Museums Sheffieldで博物館ボランティアになる。週に3日ほど開催されるワークショップの運営の手伝いや展覧会に出品する作品の選定等に携わる。また、ボランティアを対象としたワークショップ(シェフィールドの特産であるメタル細工の工場見学、展覧会裏話など)に参加した。
【結果】
それまで学問的に学んでこなかった内容(ジェンダーやメディア)を多く扱い、帰国後の卒論執筆や大学院でのテーマ決定に大きな影響があった。しかし、コロナで留学中断となったため、特にボランティア活動に大きな心残りがある。

留学の動機

きっかけは、小学生のころに、カンタベリーに留学していたおばとイギリスを旅行したことです。それ以来、大学では留学すると思い込んでいました。美術史を専攻していたため、芸術の歴史が長いヨーロッパ、中でも英語圏のイギリスに決定しました。

成果

 最大の成果は韓国の大学院に進学することを決意し、実行に移せたことです。イギリスに留学しなければ、卒業後の進路として韓国に目が向くことがなければ、専攻を変えることもなかったと思います。コロナで帰国し心残りがあったからこそ、もう一度大きなことに、新しいことに挑戦してみたいと踏ん切りが付きました。

ついた力

なんでも挑戦力

留学がとても充実して楽しかったのは、毎日些細なことではありますが、挑戦する機会が多くあったからです。例えば、郵便局や美容室に行くことも最初は緊張します。ですが、問題なくクリアできると自信も付きますし、小さな達成感を味わえます。成長するにつれて、このような挑戦と達成のサイクルは無くなってきていましたが、これこそが人生を楽しくするものだと気がつきました。

今後の展望

 大学3年で留学したので、翌年卒業しました。美術史から国際関係学へと専攻を変え、9月から韓国のソウル大学の国際大学院に進学する予定です。

留学スケジュール

2019年
9月~
2020年
3月

イギリス(シェフィールド)

・シェフィールド大学で約半年間、交換留学。(1年の予定がコロナで中断)東アジア学部に所属していましたが、様々な学部の授業を受けることができました。また、留学生のための英語の授業も受講しました。実践活動として、博物館でボランティア活動を行いました。住居は学校のフラットで、フラットメイトは国籍がバラバラの5人で生活していました。学生の約半数が留学生のため、留学生へのサポートは非常に充実していました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

75,000 円

生活費:月額

15,000 円

フラットのコモンルーム
展覧会のレセプションの様子
快適な生活ができたフラットの中庭
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

75,000 円

生活費:月額

15,000 円

スペシャルエピソード

留学中に、自分を勇気づけてくれたモノ・コト

 私にとって「留学期間は盛大な実験の場」という意識が支えになったと思います。1年間(当初予定)という期間限定だったので、誰も自分のことを知らない土地で、精一杯しがらみなく色々な経験をしようと思っていました。例えば、英語力が足りず十分なコミュニケーションができなかったとしても、その相手とは留学後には二度と会わないだろうと思っていました。仮に友達ができなくても、授業で発言できなくても、これまで日本でやってきたこと、できた友達が無くなるわけでもないといい意味で開き直ると、気負わず生活できました。日本では自分から進んで会話を始めるタイプではありませんでしたが、留学中は気にせずに、「今日は積極的な自分になってみよう」と実験し話しかけたりしました。

トラディショナルなイングリッシュブレックファスト
オランダ旅行で鑑賞した修復中の《夜警》

早めの準備とボランティア先の候補は多ければ多いほどいい

  • 留学先探し : ボランティア

 美術・アート関係のボランティア先を探すにあたり、非常に時間と手間がかかりました。博物館でボランティアをすることが第一目標でしたが、募集開始時期が留学中盤まで不明確だったため、万一に備えて、ボランティア先を複数調べなければなりませんでした。当初の留学計画の意図と合致するボランティア先を見つけられなかったり、アポイントをとっても返信がなかったりと、やや苦労しました。インターネットや、ボランティアを斡旋している学内の事務所で調べました。最終的には、博物館でボランティアできました。トビタテに応募する段階から、実現可能な活動先を十分に複数箇所見つけること、第一志望のところは留学目からアポイントをとることを心掛けた方がいいと思います。

Bootsの耳栓が一番いい

  • 住まい探し : シェアハウス

 約5人のフラットメイトと暮らしていました。キッチン以外はすべて個室にありましたが、壁が薄く、ドアも大きな音が立ち、就寝時間が早い私は徐々に生活音が気になるようになりました。色々試してみた結果、Boots(イギリスのドラッグストア)オリジナルの耳栓が一番遮断機能が優れていました。Bootsでなくとも、Muffles Waxタイプ(手で温めて耳の穴の形に変形させ、押し込む)であれば大丈夫ではないかと思います。

Bootsの効果的な耳栓

留学前にやっておけばよかったこと

 とくにありません。ですが、心残りだったことはイギリスに留学していたにも関わらず、ロンドン観光ができなかったことです。留学中盤以降にイギリス国内を旅行しようと考えていたのですが、コロナで行けず仕舞いでした。費用や時間は気になるところですが、行けるうちに行っておけばよかったと思います。
 

留学を勧める・勧めない理由

 留学を勧めます。この経験が役に立つか、英語力が向上するかといったことではなく、単純に楽しかったからです。大人になって少なくなった、挑戦・期待・達成感・刺激などを味わう機会を留学生活で取り戻し、心が深くなったと思います。帰国後も、毎日留学生活を思い出しており、間違いなく人生が豊かになりました。

これから留学へ行く人へのメッセージ

 留学するからには何かやり遂げたり、成長したりしなければいけないと思うかもしれません。ですが、私は「心身ともに健康的に生活できたら満点!」という心構えだったため、空回りせず却ってそれ以上のことができました。皆さんも過度に追い込まず、毎日3食きちんと食べて、寝て、運動することを守れば、きっと大丈夫です。帰国後に「楽しかった!」と言えることは、異国の地で頑張った証拠であり、十分な成果だと思います。