留学大図鑑 留学大図鑑

ゆうな

出身・在学高校:
岡山県立和気閑谷高等学校
出身・在学校:
就実大学
出身・在学学部学科:
経営学部
在籍企業・組織:

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最終更新日:2020年12月18日 初回執筆日:2020年12月18日

就活におけるグローバル人材の情報格差是正

留学テーマ・分野:
大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • 国立清華大学(経済学部)
  • 台湾
  • 新竹
留学期間:
8ヵ月
総費用:
950,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,600,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
中国語 挨拶など基本的な会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

 「就職活動におけるグローバル人材の情報格差是正に向けて!」
 この留学目的実現に向けて、①マネジメントやITに関する講義の単位取得、②言語交換コミュニティの設立および運営、③グローバル人材と企業が出会うマッチングサイトを構築しました。 
 単位取得では、マッチングサイト構築に向けてPython言語、言語交換コミュニティを運営するためにマネジメントをそれぞれ履修しました。また、中国語能力を身に付けるため、中国語も履修しました。
 言語交換コミュニティでは、日本語を学習する台湾人と日本人留学生を対象に、毎週1回以上活動を行いました。活動では、日本語、中国語の言語交換と共に、料理体験などの文化交流やオンライン上で日本の小中学生と交流しました。そして、学生が日系企業へ就職を望んでいるかどうか、インタビュー調査を行いました。
 プラットフォームの構築では、言語交換コミュニティにて行ったインタビュー調査結果を基に、グローバル人材と日系企業がマッチングするサイトを構築しました。

留学の動機

大学2年時にタイで行った就職支援活動を、インターネットを通じて世界中で行いたかったためです。タイには、日系企業に興味を持つ学生が多くいる一方で、①就職活動における情報が日本の学生と比べて圧倒的に少ないこと、②就職活動そのものが日本の学生と比べて不利であることが挙げられます。こうした状況に置かれる学生は、タイのみならず世界中にいると考えられ、日本語学習者の多い台湾にて情報格差是正を目指しました。

成果

成果は主に3つあります。①言語交換コミュニティに所属する学生がJLPT1級を取得、②言語交換コミュニティが開催するイベントに累計100名以上の学生が参加、③就活マッチングサイトの構築です。情報格差是正では、企業と出会うきっかけが必要であるとともに、就職活動に向けた準備ができる環境が必要だと考えました。そこで、マッチングサイトをきっかけの場とし、言語交換コミュニティを就活に向けた準備環境としました。

ついた力

諦めない力

留学中に最も困難だった挑戦は、Python言語の単位取得です。この講義は英語で開講されると聞いていましたが、実際は中国語で開講されました。当時の私の中国語能力はあいさつ程度であり、講義内容を全く理解することができませんでした。しかしながら、周りの人に助けを求め諦めず努力することで、何とか単位取得できました。こうした経験から、以前と比べて諦めない力が身に付きました。

今後の展望

今後は、大学院にて製造業の技能継承に関する研究を行う予定です。留学中、言語交換コミュニティに所属する学生を対象に就職意識調査を行っていた際、日本人のハイコンテクスト文化が阻害要因となり日系企業での就職活動を避ける学生がいました。そこで、実際に日系企業の現状を見ていると、職人と技能実習生の間で文化摩擦が生じ、技能継承に課題がある事がわかりました。今後は、こうした問題を、大学院で研究予定です。

留学スケジュール

2019年
9月~
2020年
6月

台湾(新竹)

 グローバル人材が日系企業に就職活動をするときの情報格差是正に向けて、国立清華大学にて以下の流れで活動を行いました。
 ①マネジメント講義の履修によるコミュニティ運営方法の学習
 ②言語交換コミュニティの設立および講義で得た知識を基に運営
 ③Python講義の履修によるITに関する知識の学習
 ④言語交換コミュニティで就職意識調査の実施
 ⑤就職意識調査の結果を基にマッチングサイトの構築
 この活動の中で、最も尽力した活動は言語交換コミュニティの運営です。台湾では日本語学習者が多いですが、高度な日本語の習得については、日本語学部に所属していない限り、独学もしくは学習塾となります。そうした中、楽しく言語を学習できる場を目指し、毎週イベントを開催しました。その結果、メンバーがJLPT1級を取得しました。

費用詳細

学費:納入総額

320,000 円

住居費:月額

16,000 円

生活費:月額

70,000 円

言語交換コミュニティコアメンバー
費用詳細

学費:納入総額

320,000 円

住居費:月額

16,000 円

生活費:月額

70,000 円

スペシャルエピソード

この国のことが、とても好きになった瞬間

春節(旧正月)を利用してクロスバイクで台湾を1周していた時にタイヤがパンクしました。私はタイヤの修理方法が分からず、また、春節のためほとんどのお店が閉まっており、かなり焦っていました。実は、台湾1周の次の日に飛行機のチケットを予約しており、マレーシアで人と会う約束をしていました。そのため、予定通りに1周するため、現地の警察や駅員などに助けを求めましたが、どれだけ調べてもらっても空いているお店を見つけることができませんでした。そんな中、たまたまクロスバイクに乗るお兄さんを見かけ、とっさに助けを求めました。助けが聞こえたのかお兄さんはこちらに気づき、状況説明をするとタイヤのパンクを修理してくれました。この方との出会いがなければ、マレーシアで友達と出会うことはできなかったと思います。この方には感謝してもしきれず、また、こうした親切な方と出会え、台湾のことが心の底から好きになった瞬間でもあります。

環島中の忘れられない思い出

積極的なアプローチと根気強い説明

  • 留学先探し : 大学

 留学を希望する人の中には、何かしらの要因から交換留学制度を活用できない人がいると思います。私もその一人であり、大学2年時にタイの大学へ交換留学をしたことから、協定校である清華大学には交換留学ができませんでした。
 こうした学生へのアドバイスは、①留学希望先の担当者への積極的なアプローチ、②留学希望先に対しての根拠強い説明を行うことです。私の場合、清華大学から留学許可が下りるまで、約6ヵ月かかりました。6か月もかかった原因としては、①留学希望先の担当者が見つからないこと(いないこと)、②留学希望先で交換留学以外での受け入れをした前例がないことが挙げられます。①に関しては、そもそもの前例がないことから担当者が決められておらず、何度も問い合わせ先をたらい回しにされました。②に関しては、なぜ交換留学できないのかやなぜ留学を希望するのかを何度も問われました。こうした状態が何か月も続くのは、正直心にかなりストレスがかかります。しかしながら、私の場合、①何度も説明をすること、②長期休暇を利用して留学希望先を訪問することをした結果、なんとか許可が下りました。
 留学中は、交換留学生ではないことから、一部留学生向けのイベントに参加できないこと、制度が活用できないことがありました。しかしながら、清華大学の経済学部の職員がコーディネーターを担当してくださり、親切に対応していただきました。もし交換留学制度を活用できないが留学を希望している人は、長期間の交渉になるとは思いますが、根気強く積極的にアプローチをしてみてください。

留学中にお世話になったコーディネーターとの写真

留学前にやっておけばよかったこと

中国語の学習です。私の場合、何度か台湾を旅行しており、中国語能力がなくても英語さえ話すことができれば生活できると勘違いしていました。例えば、Python言語が中国語での開講や、家賃交渉を中国語で交渉したりと、中国語能力が必要な場面が多くありました。もちろん、生活においても、お店での商品購入やバスの行先確認などで中国語能力が必要です。そのため、事前に中国語の学習をすべきだったと後悔しています。

留学を勧める・勧めない理由

「やりたい事」が明確にあるのであれば、留学を勧めます。そうでない場合は、留学を勧めません。日本の経済発展に伴い、年々留学をする学生が増加しています(2019年度まで)。この環境下においては、「単に留学をする」ことは普遍的になり、個人が留学の価値を見出す必要があるのではないかと思います。そうした中で、「留学の価値」を見出すためには、「やりたい事」が必要だと私は考えます。

これから留学へ行く人へのメッセージ

「やりたい事」を「挑戦」しよう!
せっかく日本とは異なる環境下へ滞在する機会を得たのであれば、その時間を無駄にはしてほしくないです。どんな小さいことでもいいと思います。何かしらの「やりたい事」を「挑戦」してほしいです。全力で楽しんで、時には失敗して、それでも諦めず、皆さんが留学してよかったと思えることを心から願っています。