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中里晃太

出身・在学高校:
東京都立清瀬高等学校
出身・在学校:
法政大学
出身・在学学部学科:
生命科学部応用植物科学科
在籍企業・組織:
ミシガン州立大学大学院

大学院での学位取得型留学を目指している方はTwitterもしくはFacebookからご連絡ください。情報提供できると思います。


最終更新日:2020年10月26日 初回執筆日:2020年10月26日

食料危機を解決する研究者となるために

留学テーマ・分野:
大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • トルーマン州立大学
  • アメリカ合衆国
  • カークスビル
留学期間:
10ヵ月
総費用:
1,500,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,500,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<IELTS 6.0> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<TOEFL 101>

留学内容

食料危機を解決する研究者となるために、米国ミズーリ州のトルーマン州立大学で研究および農学部授業への参加をしました。法政大学では植物病理学を学んでおり、主に植物ウイルスの診断法、防除法を学習しました。植物ウイルスには特効薬が存在しないため、ウイルスに強い遺伝子を持った植物を選抜し、育種することが重要になります。育種技術を集中的に学ぶため、トルーマン州立大学では、キャンベル教授の下で、トウモロコシの育種実験に取り組みました。日本では経験することのできなかった広大な圃場での交雑試験や、遺伝育種実験の基礎を学ぶことができました。

留学の動機

大学院進学を考えており、レベルも高く、給与の支払われるアメリカの大学院は魅力的な選択肢の一つでした。アメリカの大学システムや生活環境に自分が適応できるかどうかを確かめることが大きな理由の一つでした。また、留学先では当時所属していた大学では履修できない授業を受けることができたので自分の興味をある分野を見極めることも目的の一つでした。

成果

➀育種学の専門的な知識、実験スキルを身に着けることができました。圃場での育種実験や、研究室での活動によって、実践的な技術を学びました。➁研究活動、授業を通して、英語でのコミュニケーション能力が向上しました。特にディスカッションをする能力、ライティング能力が向上しました。➂米国大学院進学に向けての準備をすることができました。志望先大学院への訪問等を通じて、進路先の確保をすることができました。

ついた力

ねばる力

英語でのコミュニケーションに苦労しました。自分のやりたいことを伝えるためには、とにかく粘り強く伝え続けることが必要でした。研究室の教授とのコミュニケーションでもそうですが、相手の言っていることを受け入れるだけではなく、何回も言い換えることで自分の言いたいことをなんとか伝えることができたと思います。

今後の展望

交換留学期間の研究を通じて、興味のある学問分野を発見しました。留学中のテーマである植物育種に関して、自分は植物ウイルスの研究に感じていたほどの情熱を持てないことに気付き、また、留学中に履修した植物分類学の授業、たまたま読んでいた論文をきっかけに、農業環境ではなく、自然環境での植物と微生物の関わり合いに興味を惹かれるようになりました。現在は本分野の研究を大学院で行っています。

留学スケジュール

2017年
7月~
2018年
5月

アメリカ合衆国(カークスビル)

トルーマン州立大学の農学部教授であるキャンベル博士の下で研究活動、および交換留学生として授業の履修をしました。研究活動では植物遺伝学をテーマとして、トウモロコシの育種、およびDNAマーカーを利用した選別を行っていました。授業は、植物学、農学を中心に履修しました。フィールドワークとして、森林地帯、種苗会社を訪れたことによって、米国の環境問題、農業について深く学ぶことができました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

60,000 円

生活費:月額

40,000 円

お世話になったキャンベル先生
トウモロコシの仕分け作業
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

60,000 円

生活費:月額

40,000 円

スペシャルエピソード

留学から繋がるストーリー “今、これやってます”

現在は、ミシガン州立大学でPh.D課程に在籍しています。留学中に自分は基礎研究、ウイルス学に興味があるのだということに気付き、大学院ではより基礎的な研究ができる場所を選びました。今、最も興味のある研究課題は、「植物に感染するウイルスが野生植物にどのような影響を与えているのか」というものです。留学中に興味を持った環境問題や生態学についてより深く学ぶことができており、満足しています。留学時代に経た育種実験の知識も実験に応用できており、留学時に得た気付き、学びが今の自分に直結しているなと感じます。

フィールドワークの様子

オンキャンパス、オフキャンパスの住宅

  • 住まい探し : 学生寮

最初の一学期は、キャンパスの中にあるオンキャンパスの寮に住んでいました。一つの部屋を2人で共有する形でプライバシーがなかったこと、さらに住居費が高かったため、次学期から友人らとキャンパス外にあるオフキャンパスのシェアハウスに住み始めました。シェアハウスの方が安く、一人部屋になることができたので、生活の質が上がり、より勉強、研究に励むことができました。性格によって、オンキャンパス、オフキャンパスの住宅のどちらが快適かが変わると思うので、住み始めて違うなと感じたら、途中で住居を変えるのも良い選択かと思います。

留学前にやっておけばよかったこと

同じような目的を持った留学経験者の先輩や同期との繋がりをつくっておけば良かったと思います。留学中に指導教官とのコミュニケーションなどが原因でうまく研究が進まない時期がありました。そのような悩みを、近い経験を持った先輩や仲間に相談できていれば、もっとうまく立ち回ることができたのではないかと思いました。

留学を勧める・勧めない理由

私はどんな人にも留学に行くことを推奨します。留学中に様々な新しい経験をすることで、自分の得手、不得手、やりたいことや、やりたくないことが明確になると感じたからです。また、違う社会で生活することで、日本社会の良いところ、悪いところに気付くことができます。

これから留学へ行く人へのメッセージ

迷っているのであれば、まずは留学経験者と話してみることをお勧めします!経験者の話を聞くことで、自分は留学にいって何をしたいのか、どんな準備をすればよいのかという点を具体的に考えることができると思います。