留学大図鑑 留学大図鑑

内藤 光里

出身・在学高校:
東筑紫学園高等学校 照曜館コース
出身・在学校:
関西学院大学・神戸大学(学部)→京都大学(修士)
出身・在学学部学科:
総合政策学部→農学部→地球環境学舎環境マネジメント専攻
在籍企業・組織:
International Youth College

デンマークの成人教育機関でボランティアをしました。
デンマークの教育に関することなら、ご相談に乗れると思います。


最終更新日:2021年02月10日 初回執筆日:2021年02月10日

民主主義教育から持続可能な社会を創る

留学テーマ・分野:
海外ボランティア
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • International Youth College
  • デンマーク
  • ウルフボー
留学期間:
7ヶ月
総費用:
1,000,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,000,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

デンマークでは、国民を民主主義の担い手に育てる政治教育が進んでいます。私はデンマークの成人教育機関で7ヶ月間ボランティア活動をしつつ、5つの異なる種類の教育機関を視察しました。私のボランティア先は成人向けの寄宿型の私立学校であり、学生は共同生活を通じて実践的な学びを得ることができます。私は学生と一緒に授業を受講、大食堂での調理補助、施設の掃除、放課後イベントの企画など、多岐に渡る業務を行いました。

私はデンマークの学校の授業を見て、先生は「知識を教える人」ではなく「学生から学びを引き出すファシリテーター」であると感じました。また、学生は学校での対話の積み重ねによって、自分の意見を持ち主張できるようになり、社会問題を自分事として他者と協働しながら対処していく能力を身につけているように感じました。

留学の動機

私は日本がCOPで化石賞を何度も受賞しており、気候変動問題への対策が遅れていることにもどかしい思いを抱えています。教育の観点から、デンマークがサステナブル先進国だと言われる要因を自分なりに見つけたいと思ったことが留学の動機です。

成果

市民が気候変動問題をはじめとした社会問題を自分事として捉えるために、どのような教育が効果的であるのか、じっくり考える機会となりました。修士での研究に対して、有益な仮説を得ることができたと思います。

ついた力

本気で向き合う力

私は学校行事で使用する動画を作成する担当になりました。完成した動画を上司に見せたところ、改善するように指摘されました。その言い方に少し落ち込みましたが、なぜそう思ったのか聞くことで相手の意見を受け止めることができました。同僚や学生たちとともに再度作成し、何度も修正して出来上がった動画に対しては褒めていただき、上司と本気で向き合って言い合うことのできる関係性になることができたと思います。

今後の展望

まずは、デンマークでの経験から得た仮説をもとに修士論文を書き上げる予定です。そして、今後は環境教育の分野において様々な主体が連携して気候変動問題に取り組むために、対話の場づくりを進めていきたいと思います。

留学スケジュール

2019年
8月~
2020年
3月

デンマーク(ウルフボー)

7ヶ月間、成人教育機関でボランティア活動をしました。”practical learning(実践的な学習)”を重視した学校であるため、教室内での授業だけではなく、学校行事や社会科見学などにも頻繁に同行させていただきました。全寮制であるため夕食後も学生や他のボランティアとともに過ごし、様々な人との対話から興味深い視座を得ることができました。

授業外の時間に学生が主体となってイベントを企画する慣習があったため、私も教育についてのワークショップや日本文化の紹介などのイベントを5回ほど開催しました。ボランティア先の学校の近くにある教育大学や福祉施設の人も含め、多くの方に日本文化を知っていただくことができました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

SDGsピラミッドを作成する授業
寿司を作っている様子
折り紙&漢字イベントの様子
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

感謝してもしきれない、お世話になった・大好きな人

トビタテ留学JAPANやFacebookのデンマークグループで知り合った方々のおかげで、留学生活が大変有意義なものになりました。デンマーク在住のケンジ・ステファン・スズキさんには、公立小学校を訪問させていただいたり、デンマークの伝統料理をご馳走していただいたりと、大変お世話になりました。また、羊農家やフォルケホイスコーレにいる友人とお互いのボランティア先に滞在したり、都市部に日本人10名ほど集まって学びをアウトプットしたりしました。よく「海外に行ってまで日本人とつるむのは良くない」と言われていたりしますが、暮らしに役立つ情報を教え合ったり、留学期間中にお互いの学びを語り合ったりすることも大事だと思います。

デンマークの伝統料理のアヒル肉
フォルケホイスコーレの政治科目で使う部屋
公立小学校の視察

ヨーロッパではMT車が主流

  • 生活 : 車

ボランティア先の学校は自然に囲まれており、1週間に1度、車でスーパーまで食料品などを買いに行く必要がありました。私はAT限定の免許しか所持していなかったため、マニュアル車が主流であるデンマークでは運転することができず、運転は他のボランティアの1人に任せきりになってしまっていました。私は一度日本に帰国する機会があったので、AT限定解除のコースを受講した上で国際免許を取得し、マニュアル車も運転できるようになりましたが、ヨーロッパで車を運転する機会があるかもしれない方は、MT車の免許を取得することをお勧めします。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学前に書籍や論文などで関心分野の文献を読んでおくと、留学中の思考がより深まります。
語学の準備だけではなく、知識も念入りに準備を進めてください!