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Ken

出身・在学高校:
増田高等学校
出身・在学校:
岩手県立大学
出身・在学学部学科:
社会福祉学部人間福祉学科福祉心理系
在籍企業・組織:


最終更新日:2020年06月09日 初回執筆日:2020年06月09日

社会福祉の「普通」を疑え!in Ohio

留学テーマ・分野:
休学留学
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • オハイオ大学
  • アメリカ合衆国
  • オハイオ州
留学期間:
11か月
総費用:
3,000,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,700,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<TOEIC690> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<TOEIC920>

留学内容

夏学期は、集中英語プログラムで英語コース受講しました。秋学期からは、3つの活動に取り組みました。一つは学部科目の履修です。ジェンダー論や人種に関する授業等を履修したことで、人間がジェンダーやセクシュアリティ、エスニシティといった様々な要素が交差した接点で生きているという「Intersectionality」という概念に対する知見を深めることができました。2つ目が、日本の国際結婚当事者に関する質的研究のリサーチアシスタントで、国際結婚の下に生まれた子どものアイデンティティ形成が親の社会資源から強く影響を受ける可能性があるという視点を見出すことができました。また、3つ目として、集中英語プログラムで留学生サポートのインターンを経験しました。留学生としてサポートされる側から、留学生をサポートする側に変わり、留学生の入寮手続きの支援や、留学生向けのイベントの補助を経験し、様々な文化的バックグラウンドを持った人と接する中で文化的コンピテンスを向上させることができました。

留学の動機

①大学の社会福祉教育で学ぶ「高齢、障害、子ども」という限定的な枠組みに疑念
②「もし相談者が外国人だったら適切に支援ができるだろうか」という不安
→民族や人種、ジェンダー、セクシュアリティといった人間の多様な文化的側面を捉えられる(文化的コンピテンスの高い)専門職になりたいと思い、留学を決めました。

成果

国際結婚当事者を対象とした質的調査についての基礎を学び、GTAなどの質的調査の基礎的な知見を得るとともに、インターンや授業を通して文化的コンピテンスを向上させることができたと思っています。

ついた力

当たり前や普通を疑う力

離婚は悲しいこと?
異性を愛するのが当たり前?
日本文化は世界1?
自分にとって「普通」じゃない多様な人との出会いを通して、なんとなく心の中に抱いていた自分の「当たり前」を疑う力が付いたと感じています。

今後の展望

留学中、ジェンダー論の授業を受講し、ジェンダーやセクシュアリティーが人間のアイデンティティの基礎的な要素の一つになっていると感じました。帰国後は男女共同参画サポーターの養成講座を履修するなど、継続的に学びを続けています。今後は、外国人やセクシュアル・マイノリティを含め、既存の社会福祉の枠組みにとらわれない視点を持ち、ソーシャルワーカーとして実践を重ねていきたいと考えています。

留学スケジュール

2018年
4月~
2018年
8月

アメリカ合衆国(オハイオ州(アセンズ))

夏季集中の英語プログラムで、1日約3コマ授業を受けました。授業が一日3コマだけで時間的に余裕があったので、空き時間はジムで体を動かしたり、図書館で課題に取り組むながら過ごしました。Speakingの授業では、プレゼンテーションの機会が多くあり、私は「日本の無宗教」や「日本の小学校の宿題」についてアンバサダー活動の一環としてクラスメイトに発信しました。また、週に2回ほど、オハイオ大学の剣道部の練習に参加しました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

アンバサダー活動の一環として参加した剣道部のメンバーと
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

2018年
8月~
2019年
3月

アメリカ合衆国(オハイオ州(アセンズ))

夏学期で集中英語プログラムを修了し、秋学期からは学部の授業を履修しました。人種や民族に関する授業、東アジア史、文化人類学、ジェンダー論を履修したのですが、中でもジェンダー論の授業は興味深く、自分が関心のあった人種やエスニシティ―にも関連する内容でした。ジェンダー論では入門的な内容に加え、アパラチア地域における性的マイノリティのアイデンティティについても扱い、地元に対するアイデンティティとセクシュアルアイデンティティの交差性について学びました。
また、集中英語プログラムでの留学生サポートインターンと、日本の国際結婚当事者に関するリサーチアシスタントも経験しました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

友人の家族と動物園のイルミネーションを見に行きました
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学前後での、自分の変化

留学中、友達がよく「それはセクシズムだよ」とか「彼はレイシストだよ」と日常会話の中でよく話していました。自分の発言に対しても「それはレイシズムだと思うよ」と指摘してくれ、自分のすぐ身近に差別や偏見があるということを強く実感しました。無意識のうちに普通だと思い込んでしまうことで自分の言動が他人を傷つける可能性があるということだと思います。おかげで常に自分の「当たり前」や「普通」を疑う姿勢が身についた気がします。

ハウスメイトたちとのパーティで

Facebookを有効活用

  • 住まい探し : シェアハウス

アメリカの大学の学生寮の費用はかなり高い印象です。学年によってはミールプランがセットでさらに高額になる場合も。そんな時はシェアハウスが一つの解決策になると思います。私は夏学期の間学生寮に住んでいましたが、あまりに高額だったため、秋学期からシェアハウスに変更しました。シェアハウスを見つけるのに役立つのが、Facebookです!アメリカの大学だと学生が自主的に物件情報やシェアメイト探しのためFacebookグループを作っていたりするので渡航前にチェックしておくと、無駄な出費をせずに家賃をうまく抑えられるよう工夫ができるかもしれません。

これから留学へ行く人へのメッセージ

「計画なき目標は単なる願い事にすぎない」
私はトビタテに挑戦することを通して、自分が何をしたいのか、目標にたどりつくためにどんなプロセス・プランが必要かをとことん考える機会をいただきました。トビタテ生としての留学でなくても、ぜひこのプロセスやプランを考える時間を大切にしてほしいなと思います。