留学大図鑑 留学大図鑑

きり

出身・在学高校:
灘高校
出身・在学校:
京都大学
出身・在学学部学科:
医学部医学科
在籍企業・組織:


最終更新日:2020年02月21日 初回執筆日:2020年02月21日

アメリカで脳を守る創薬の研究に携わる

留学テーマ・分野:
大学生:研究留学
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • Massachusetts General Hospital Neuroprotection Research Lab
  • アメリカ合衆国
  • ボストン
留学期間:
2か月
総費用:
800,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 570,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 挨拶など基本的な会話ができるレベル 挨拶など基本的な会話ができるレベル

留学内容

ミクログリアは脳の異物を排除する細胞だが、特定の条件では神経再生に関わる物質を放出する。その条件を調べるためにNeuroprotection Research Labにてミクログリアに対して実験を行った。二か月という短い期間ではプロジェクトの一部のデータを何個か出すだけの結果となってしまったが、研究に必要ないくつかの手技やその原理を学ぶことが出来た。また、アメリカという研究の最前線の場で実際に働く人から研究のシステムのアメリカと日本との違いを学ぶことが出来、またそのシステムから来る競争社会の空気を直で感じることが出来た。

留学の動機

脳研究に興味があり、脳の神経細胞を細胞死から保護し神経の再生を促すための研究に必要な技術と知識を最先端の現場から活きたものとして習得したいと思ったから。
海外の現場を経験することによって日本の研究の現場を外から再評価し、多様な背景の研究者と交流することで視野を広げ、最先端の研究現場に触れてよい研究成果を生み出す環境について学びたかったから。

成果

最前線で働いている研究者の考えや生活を知れた。留学中、実験中の雑談等に対してボスから注意された。私は当初教員と世間話等をすることで意思疎通が取れていると思っていたが、むしろそのことが実験に集中したい教員の妨げになっていたのかもしれない。人はそれぞれ異なる価値観を持っている。常日頃から自身の行動に関してフィードバックをしてもらうよう促し、価値観の相違を早期に認識しすり合わせることが肝要だと学んだ。

ついた力

コミュニケーション力

私は当初教員と世間話等をすることでコミュニケーションが取れていると思っていたが、むしろそのことが実験に集中したい教員の妨げになっていた。コミュニケーションは単にコンタクトを取ることではなく、お互いの価値観の違いを知り、そこをすり合わせていくことだと気付いた。それから、自身の考えを話し、そして相手に考えをしゃべってもらう力がついた。

今後の展望

アメリカという研究の最前線において研究者の生活を知れたことで、将来海外で働くイメージができ、海外へ飛び立つことへの抵抗がなくなった。海外も視野に入れつつ、自分の医学研究のキャリアを考えていきたい。

留学スケジュール

2019年
8月~
2019年
10月

アメリカ合衆国(ボストン)

ミクログリアは脳の異物を排除する細胞だが、特定の条件では神経再生に関わる物質を放出する。その条件を調べるためにNeuroprotection Research Labにてミクログリアに対して実験を行った。二か月という短い期間ではプロジェクトの一部のデータを何個か出すだけの結果となってしまったが、研究に必要ないくつかの手技やその原理を学ぶことが出来た。また、アメリカという研究の最前線の場で実際に働く人から研究のシステムのアメリカと日本との違いを学ぶことが出来、またそのシステムから来る競争社会の空気を直で感じることが出来た。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

留学先の病院にて
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

あなたにとって留学とは?

高校の時から周りが留学しているのを見てうらやましく思っていたが、金銭的問題や語学力を理由にして留学をしてこなかった。嫉妬の裏返しからか、留学に行ってきた人々が口をそろえて留学は良いものだと語るのを聞いて、たった数ヶ月の海外経験でそうそう成長なんてできるものかと思うようにしていた。今回、学校側の研究室配属期間とトビタテの奨学金を利用することにより、留学に対しての障害がなくなり、皆が口をそろえて良いという留学というものをすることにした。結論としては、やはり留学は良いものであったということである。留学では日本と違う点がよくわかる。日常生活では、自転車道が整備されているなどのボストンの良い点だけではなく、食生活から日本の食品の衛生管理の高さなどの日本の良い点にも気づくことが出来た。研究面では、日本に比べて莫大な資金力があることや、フレキシブルな勤務時間に新鮮さを感じた。また、留学中の失敗から、人生における大きな教訓を得ることもできた。以前の私のように留学はハードルが高いと考えている人にも、様々な制度を利用してハードルを乗り越え留学していただきたいと思った。

有名な病院でも能力関係なく受け入れてくださる

治安は最大限気を付け、安全はお金で買おう

  • 生活 : 治安・安全

アメリカで一番気になるのは治安、特に銃社会であることが心配になると思う。ボストンも外に出さない形では銃の持ち運びが許可されている。そのような土地では事前に治安の悪い地域を調べてそこには近づかない、または行くにしてもUberなどを利用し極力外に出る時間を短くすることが肝要である。宿に関しても、安い宿の立地は治安が悪いことが多い。事前にCriminal Mapという犯罪発生率を示したものや外務省のホームページで治安を確認しなければならない。ドーチェスターなど銃事件が頻発している有名なものだけではなく、ボストンコモンズ周辺の中心街の治安も夜はなかなか悪い。宿決めは最大の注意を払いたい。後は実際に現地に行ってからお世話になる先生に治安の悪い場所を聞いておこう。アメリカは通り一本挟んで治安がガラッと変わるのは本当である。留学先の周辺の治安は特に注意しておこう。後は自分の直感は大切にしよう。治安の悪い地域は人気の少なさ、あるいは乞食の多さ、道路が汚い、寂れているなどの兆候がある。実際ボストンではないが旅行でバッファローという土地に行った際、夜行バス待機場所の乞食の多さに辟易し、外に出て歩いていたら午前8時で明るいにもかかわらず人が一人もいないことに強烈な違和感を覚えて夜行バス待機場に戻ったのだが、後から調べると全米でも屈指の治安の悪い地域であった。事前に調べることが望ましいが、肌身で治安を感じ取るのも危機管理能力であろう。加えて外務省のホームページなどで個別の事例を確認することも大事である。特にニューヨークはCDを押し付けてきて金を請求する手口や、キャラクターの着ぐるみと写真を撮ると金を請求されるなどは有名である。基本的には向こうから近づいてくる人には気を付けなければならない。楽しい留学にするためにある程度危機意識を持っておこう。

留学前にやっておけばよかったこと

英語のリスニング。話す方は片言でも向こうはネイティブであるためある程度くみ取ってはくれるが、聞く方に関しては向こうはスピードを緩めてくれないため非常に苦労した。聞き取れなければ返事もままならない。リスニングは行く前に練習しよう。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学自体の手続きや奨学金の手続きは非常に大変だが、留学自体は成功であれ失敗であれ必ず良い経験になるはずである。そもそも異国に数ヶ月滞在するだけでもかなり新鮮である。研究や留学で必ず成功するぞという決意は結構だが、逆にそれで焦ってしまい成功を逃すことがあるため、焦らず海外に数ヶ月以上いれることでも十分だと思いながら気楽に留学を楽しむことをお勧めする。