留学大図鑑

山本健太

出身・在学高校:
広島県立広島中学校・広島高等学校
出身・在学校:
愛媛大学
出身・在学学部学科:
理学部数学科主コース
在籍企業・組織:

最終更新日:2019年11月15日

数学と折り紙とロボットと

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ルンド大学理学部
  • スウェーデン
  • ルンド
留学期間:
10か月
総費用:
2,000,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表プログラム」 1,600,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 挨拶など基本的な会話ができるレベル 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル

留学内容

本留学では「折り紙・数学・ロボット」と、自分が好きな分野を欲張って取り入れ、折り紙における特殊な折りの手法を数学的観点から解析しロボティクスへの応用可能性を研究することをテーマとしていました。曲線折りという折り方に着目し、北欧デザインに代表される曲線の応用技術が発達しているスウェーデンに留学することを通し、新たな折りの手法であったり諸分野への応用を研究室での研究の中で考えていきました。自分の英語力や専門性の低さを実感し、思ったようにいかないことが非常に多かったのだが、多くのことを学ぶことが出来た。

留学の動機

折り紙は日本を代表する伝統文化の一つであり、現在でも大切にされていたり研究がなされる対象であるが、その研究分野のうち特に折り紙を活用することで得られる考え方を他分野に応用するという分野は他国に劣っているのが事実である。そこで、応用の技術や手法を日本の外に出て学びたい、また折り紙に対して外国の方がどのように考えているのか知りたいと思ったため。

成果

共同研究をお願いた教授のもとに足しげく通い、曲線を応用していく上でどのように数理最適化や工学的最適化を進めていくのか理解し、また折り紙を使うことで新たな応用法を見つけていく手掛かりが得られた。さらに、積極的に日本文化発信イベントなどを開催することで、現地の方の日本観を知り、文化としての折り紙の良さを伝えていくこともできた。

ついた力

開き直り力

正直、思っていた通りになることの方が圧倒的に少なく、悩むことが非常に多かった。それでも何かを起こすためには、開き直った思い切りのいい行動がカギになったと思う。言葉が詰まってしまう時も、研究が上手く進まないときも、どうにでもなれ・どうにかなると肩の力を抜いて楽にしてしまうことで、困難に立ち向かっていける力。

今後の展望

今回は曲線折りをメインに折り紙の有用性を考えていったのだが、それに限らず色々な方法で活用していけるビジョンを得ることが出来たので、今後は大学院へと進学し、研究をつづけ、日本産業のどこかしらで役に立てるような新たな折りの手法を確立させていきたい。

留学スケジュール

2018年
8月~
2019年
6月

スウェーデン(ルンド)

ルンド大学にて、数理最適化をメインとした数学の専門知識を学習しつつ、Andels教授の研究室にてゼミの形式で曲線の応用や工学的最適化を学んだ。ルンド大学には日本語学科があり、日本に興味を持っている学生及び現地の方が多く、様々な話をする中で自分が日本のことをいかに知らないかということを痛感させられた。交友関係の面では、パーティが非常に多く、日本との文化の違いを感じるとともに、自分にはあまり合わないと早い段階で感じてしまったため、思ってもいなかったところでしんどい思いを感じることがあった。さらに、寮で一人暮らしをしていると、しんどい時に何もできなくなってしまい、日本にいるのと変わらない生活になってしまうこともあり、ルームメイトがいる環境に身を置いた方がよかったかと思う。

費用詳細

学費:納入総額

500,000 円

住居費:月額

550,000 円

生活費:月額

600,000 円

項目:通院費など

350,000 円

日本のサブカルに詳しい友人との語らいは非常に深いものでした。
費用詳細

学費:納入総額

500,000 円

住居費:月額

550,000 円

生活費:月額

600,000 円

項目:通院費など

350,000 円

スペシャルエピソード

笑いあり、涙あり!留学中にあった、すごいエピソード

留学初日、デンマークのコペンハーゲンを経由したのだが、そこで財布の盗難に遭い、当面の生活費の一切合切を失う。パニックでどうすることもできず、携帯電話は解約しておりどこかに連絡することも簡単にはできず…であったが、近くの駅でwi-fiを利用することで何とかカードの方は被害なく済ますことが出来た。そして、スウェーデンにたどり着く前に警察のお世話になった。人生初の警察がまさか留学初日になってしまうとは…私の留学はとんでもなく沈んだ気持ちでのスタートとなった。しかし逆に言えば、これほど印象的でショッキングな経験をしていると警戒心は非常に高まるもので、その後10カ月の留学生活の中で一切トラブルに巻き込まれることがなかったので、いい勉強になったエピソードであると思っている。

いい所だが、許せないCPH。(でも通いました)

現地の医療と気候・環境を理解した準備を。

  • 生活 : 病院

病院というテーマにしたが、主には健康についてである。長期留学が初めてだった私にとって、現地の病院のお世話になるという発想はなかったし、現地の環境で自分の体調が大きく崩れるとは思ってもいなかった。具体的には、スウェーデンのような緯度の高い国に行かれる方は”日照時間”が健康に大きく影響することを把握しておくとよいと思う。特に、日照時間の不足でビタミンDが不足し、鬱状態になる場合が多い、と知識では知っていたが、実際に自分は鬱状態になってしまったし、他の日本人留学生も多く同じ症状となっていた。スウェーデンは医療制度が進んでいるとされ医療費もかからないと聞いていたが、現地人でなければ医療費はかかるし、非常に高価である。そのため、通院することも億劫になることもあった。対処法として、できる限り日本でビタミン剤などを調達しておいたり、医療費や制度をしっかり認識しておき、またもし通院した時に適用される保険などに加入しておくなど、対策を取っておくと安心だと思う。

夏の深夜0時。やっと薄暗い。
冬の夕方4時。もう深夜の暗さ。

留学前にやっておけばよかったこと

事前学習でも言われていたことだが、日本をもっと知っておく、ということ。何冊も書籍を読んだりし、自身としてはかなり盤石に日本を知っていたつもりであったが、なんでそんなことを知っているんだ、というような質問をされることが非常に多かった。特に日本の歴史とサブカルについてはもう少し深い議論できるだけの知識を持っていければよかったと思う。

留学を勧める・勧めない理由

私は留学を勧めたい。理由として、自分の無力さを知ることが出来る、これが大きなポイントになる。狭い世界の中で生活していると、出来ないことをほとんどないように感じてしまうのだが、外に出てみることで井の中の蛙であることを知ることが出来る。結果として、意識改変・自己向上につながるため、積極的に留学に挑戦してほしいと思う。

これから留学へ行く人へのメッセージ

繰り返しになるが、うまくいくことの方が少ないと思う。それでも挑戦し続けないといけない環境に身を置くこと、そして壁を乗り越えようとしていくこと、それが人としての大きな成長を生んでくれる。留学の内容が上手くいくかどうかではなく、自分という人間をより価値のあるものにできるかどうかに重点を置いて、留学してみてはいかがでしょうか。