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前田晴子

出身・在学高校:
NPO法人 京田辺シュタイナー学校
出身・在学校:
京都産業大学
出身・在学学部学科:
外国語学部 ヨーロッパ言語学科 ロシア語専攻
在籍企業・組織:

演劇・芸術・ロシア等など関心のある方、その他何でもご相談に乗ります。
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最終更新日:2019年11月15日 初回執筆日:2019年11月15日

熱い!演劇大国ロシアでの俳優修業

留学テーマ・分野:
専門留学(スポーツ、芸術、調理、技術等)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • コブゾーン記念舞台芸術大学 演劇学科 俳優コース
  • ロシア
  • モスクワ
留学期間:
12ヵ月
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 2,920,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
ロシア語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<ロシア語能力検定 3級> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

俳優の基礎技術を培うための体系づけられた教育システムがなく、現代演劇において評価の劣る日本。基礎技術をきちんと持った日本人俳優として、国籍を問わず観客に深い感動を与えられるようになりたい。日本らしい演劇を発展させたい。その思いから世界中でベースとなっている俳優教育の発祥地ロシアへ飛び立った。現地の舞台芸術大学の俳優コースで、俳優術・舞踊・舞台動作・歌唱・心理学・文学等を学びつつ、演劇大国ロシアの現状を知るため、盛んに観劇。
学外では、国際演劇祭のオープニングショーや、文化会館での子供向けのショーに出演。

留学の動機

もともと演劇が好きだった私は、高校卒業直前から通い始めた夜間の演劇学校で、ロシアの俳優教育に出会った。世界中でベースとされている俳優の基礎訓練がロシア生まれだと知り、私はロシアでの演劇留学を志したのだった。そして、現在の日本におけるロシア演劇研究の第一人者である堀江新二先生から、ロシア語と演劇のご指導をして頂きながら、約4年間留学を待ち望み続けた。

成果

無謀だと思えることでも、いざとなると、自分でも知らなかった底力が出てやり遂げられるという事を痛感。
また、大学で舞台作品を創作した際、ロシアと日本の文化を掛け合わせることで、より良い作品になる事を実感した。

ついた力

飛び込み力

大学で日本人初の留学生ということもあり、また表現する分野でもあるので、とにかく前に出るように努めた。毎回どうしても不安や恥はあるが、引っ込んでしまえば何も変わらない。飛び込んで失敗することももちろんあるが、必ず得るものがあり、それがとても貴重なもの。

今後の展望

本場で学んできた俳優技術を生かして、国内だけでなく海外の観客にも感動を与えられる舞台活動をすること。
他の分野と同じく、本当は演劇にも基礎訓練が必要であり、それによって日本の演劇も向上することを、自らの身で立証すること。

留学スケジュール

2018年
9月~
2019年
8月

ロシア(モスクワ)

ロシアが演劇にかける思いは強く、基本演劇大学では10~22時までレッスンがあり、休日は日曜のみ。試験前の数か月間はその日曜にも練習が入ったり、寮生そろって徹夜続きでレポートを書いたり。日本文化、主に舞や音楽、桜等を取り入れた作品作りをすることで、観客から「桜は知っていたけど、それが春に咲いて、日本ではその春に新学期が始まるという事は知らなかった。桜のイメージが、より素敵なものになった」という感想をもらった。また、日本での常識が通用しない所で暮らすことで、日本人としての自分の特性を日々感じた。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

神楽、さくらさくらを取り入れた舞台作品発表時。
国際演劇祭BRICSオープニングショー出演ji時。野外公演。
サーカスに関する課題の参考に、ボリショイサーカス見学。
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学中に手に入れた、今でも大事にしているもの

舞台動作という科目の試験に向けて、ペアでアクロバットに近い動きを取り入れた作品作りをすることがあったが、私のパートナーは何度頼んでもなかなか練習に時間を割いてくれなかった。彼にはもう一人別のパートナーがあり、その子との練習ばかりに熱を注いでいたのだ。何事も、コツコツ継続しなければ実にならないことは明らかなのに、と焦りは募り、せめてもと一人での練習を重ねた。最終的に試験では悪くない結果だったが、ペアでの練習をより重ねていれば、という後味の悪さは少し残った。なぜ私はパートナーにガツンと言えなかったのか。それは、彼の別のパートナーがクラスで一番体がよく動く子で、彼がその子との練習にばかり熱を入れる気持ちが分からなくもなかったからだ。プロを目指す意識として割り切っているのか、もしくは単に気遣いがないのか。その両方かもしれない。いずれにせよ、実力を付けることが大切なのは変わりない。それでも私はガツンと言ってペアでもっと練習すべきだったかもしれない。正直、どう対処するのが正解か今でも分からないのが本音。出ず入らずが難しい。でも、常にそのバランスを意識する習慣が自分の中に出来つつあるのを感じ、今後もそれを大切にしていきたい。

大学がお休みの日は、自然公園付属のグラウンドで練習。
海だけを描き続けた画家アイバゾフスキーの絵画に魅了される。
いつも助けてくれるルームメイト。

現地でも語学の勉強は意識的に!

  • 語学力 : その他の言語

私は今回現地で語学学校には通っておらず、日々の生活やレッスンでロシア語を使う程度だった。
また、日本でもあまりおしゃべりでない私は、ロシアでも口数が少なく、留学後先生から、ロシア語はあまり伸びていないと指摘されてしまった。せめて積極的に話すことを心掛けておくべきだったと反省。

1年生は基礎訓練のため沈黙での作品がほとんど。
ジプシー・フィンランド・ロシアの舞踊、バレエの試験。

これから留学へ行く人へのメッセージ

不安なこともあるかもしれませんが、自分の直感に素直に進めばきっと大丈夫です。
私は不器用で上手くいかないことの方が多いですが、何もしないよりはずっと、多くを学べるとつくづく思える日々です。
心から応援しています!