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ぐっち

出身・在学高校:
千葉県立八千代高等学校
出身・在学校:
東京農工大学
出身・在学学部学科:
工学部化学システム工学科
在籍企業・組織:

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最終更新日:2020年06月17日 初回執筆日:2020年06月17日

二酸化炭素を用いた石油の回収技術に迫る!

留学テーマ・分野:
大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • マレーシア工科大学化学工学部化学工学科・AMITA KUB-BERJAYA KITAR SDN. BHD.
  • マレーシア
  • ジョホールバル・クアラルンプール
留学期間:
6か月
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 720,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 挨拶など基本的な会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

半年間マレーシアに『化学工学的アプローチで石油の回収効率を向上させる』というテーマで留学。石油増収回収(以下EOR, Enhanced Oil Recovery)や二酸化炭素回収・貯留(以下CCS, Carbon Capture Storage)に関する論文購読をしつつ、Ph.D.の先輩に知識を補ってもらいながら研究活動を実施。また、研究以外にもPh.D.の方からはイスラム教に関する知識・文化を学ぶ。留学終盤には、マレーシアと日本の環境系ジョイントベンチャー企業でインターンを経験。海外での日本の技術適応に関して、現地の工場に足を運びつつ、調査を行った。

留学の動機

学部1年生の頃に、パリ協定の採択に携わった方との出会いがきっかけで、異常気象の問題に関心を持つ。その際に、異常気象の原因とされる二酸化炭素を地下に埋め、石油を回収する技術の存在を知る。さらに、日本の石油の99%を海外に依存しているというエネルギー安全保障に対する危機感を抱く。そこで、二酸化炭素を用いた石油回収技術の領域で、日本の技術を海外で適応することについて学ぶべく留学を決意した。

成果

留学中は石油工学の授業・石油回収の研究・海外インターンなど初めての体験ばかりであった。特に、研究をする上で、石油工学の基礎的な部分は未開拓分野だったため、0から勉強する必要があった。海外での研究生活を通して、本当に0から新しいことを主体的に学ぶことの苦労や大変さといった部分を経験できたことはこの留学を通じて得た財産であると感じている。

ついた力

適応力

マレーシアでは、予想しないことや予測できないことが日常的に起きた。例えば、一週間後までに使用したことのない設計ソフトを使用して、反応器を設計するという課題が与えられたことである。このように、日本とは違った教育スタイルから出される課題を解決していく中で、予想もしなかったことが起きたとしても、対処できるという自信をつけることができた。

今後の展望

留学前は将来石油化学関係の業種を志望していた。しかし、留学を通じて世界には石油資源の問題や地球温暖化だけでなく、本当に多くの問題が存在しているということを肌感覚で実感することができ、石油だけではない進路を模索し始めているところである。今までは社会がこのように変わるから、こうすべきだという『べき論』で行動することが多かったが、留学を通して自分がワクワクすることを仕事にしたいと考えるようになった。

留学スケジュール

2018年
9月~
2019年
1月

マレーシア(ジョホールバル)

研究室では、教授と二人三脚で実験をするのではなく、Ph.Dの先輩と二人三脚でEORに関する論文購読をしつつ、必要な知識に関して講義のような形式で知識を補ってもらった。Ph.Dの人とはお昼ご飯や夜ご飯を一緒に食べに行くなど、授業で会う学生よりも親密な関係を構築できた。休日は朝から夜までドライブや映画鑑賞、フルーツ巡りなどをして楽しんだ。彼のおかげで日常会話に関してはだいぶ上達したと考えている。また、彼と長く過ごすことでイスラム教に関する背景知識を学ぶことができ、自分自身の視座を高めることができた。宗教を学ぶことは、物事を違う視点から見ることのできるメガネをかけるようなことであると考えている。すなわち、世界の見え方が変わるということである。研究室に所属できたことは、深い人間関係の構築だけでなく、多文化を理解する上でも非常に役に立った。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

留学していた大学のロゴ
留学生同士で撮影した集合写真
とある授業のメンバー
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

2019年
2月~
2019年
2月

マレーシア(クアラルンプール)

日本で培った技術をマレーシアに輸出している企業としてAMITA KUB-BERJAYA KITAR SDN. BHD.でインターンシップを行った。日本企業の海外における技術適応を学ぶべく、現地の工場を視察しつつ、上司の方が日本の環境省に当たる公的機関の方と交渉の席に同席し、お話を伺うなどをした。インターンを通して、技術をそのまま持ち込むのではなく、その国にいかにローカライズするかということが大事であることを学んだ。日本で当たり前であったことでも、他の国では当たり前ではない。日本の技術の優位性のみを主張するのではなく、その国に技術をなじませることが、技術を海外で適応する際には必要である。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学前後での、自分の変化

異文化に触れた結果、もっと異文化を知りたいという思うようになった。東南アジアの人々は日本人に対して非常に優しかったが、世界には日本人に対して良くないイメージを抱いている人もいるだろう。そのような人達と接してみて、この広い世界にいる人々の根源にある価値観を知り、自分の中に彼らの考えをエッセンスとして吸収したい。また、彼らがなぜ、そのような発言をするのか、どうしてそのような考えに至ったのか、彼らの背景にあるものを対話を通して見出したい。

クアラルンプールでの最後の夜景

現地の友達を作る

  • 住まい探し : 学生寮

留学生が住む住居から、現地の学生が住む寮に引っ越したことがある。学生寮の管理人の方は英語が話せず、マレーシア語しか通じなかった。私はマレーシア語はほとんど話せなかったため、彼が言っていることを理解することができなかった。そこで、留学中の研究室ph.Dの友人に通訳を頼むことで、学生寮への滞在の許可を得た。

心の友

留学前にやっておけばよかったこと

・日本の歴史や文化について知ること
・留学先の文化について知ること
・英語学習

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学は自分の常識を刷新することができるツールです。これから留学を通して自分の常識が、いかにその国では非常識で偏見の塊であるかを実感することになるかと思います。留学中にそのような感覚を持った際には、その常識について一度考えてみてください。新しい発見があると思います。