留学大図鑑

yuki

出身・在学高校:
国立東京工業高等専門学校
出身・在学校:
豊橋技術科学大学大学院
出身・在学学部学科:
電気・電子情報工学専攻
在籍企業・組織:

未来を支える磁石の力!英国での材料開発

留学テーマ・分野:
海外インターンシップ
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ヨーク大学・電気工学科
  • イギリス
  • ヨーク
留学期間:
6ヶ月
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表プログラム」 600,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<TOEIC 850> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

将来,磁性をはじめとした新たなコミュニケーション技術で日本から世界を牽引できる技術者となるための素養を得るべく,英国・University of York において約6ヶ月間,磁性材料に関する研究インターン生として研究に携わった.留学期間中は,研究を通した専攻に関する知識の蓄積と技能の向上,およびEU圏内外からの留学生や移民が豊富なイギリスという環境下での人脈づくりに焦点をおいて活動を行った.
研究においては,現行の記録メディアに多用されるレアメタルの代替材料として注目されている「ホイスラー合金」の,新たな組成探査および特性測定を行った.これまでに報告がない組成の材料について特性を得ることができ,York-Tohoku-Kaiserslautern Symposium 2019 においてポスターによる経過報告を行った.さらに,この実験の結果をもって日本磁気学会とMagnetisim and Magnetic Materials における学会発表を予定している.
人脈づくりの点においては,同じ研究室の学生たちで主催したパブにおける研究発表会への参加や,市内日本食レストランに集まった人々との週一度のボードゲームナイトを通し,帰国後も連絡を取り合える友人を得た.それだけでなく,英国やEU圏の学生の学問に対する姿勢や日本人・日本文化の立ち位置を明確に認識することができた.

留学の動機

父はエンジニアであり,私が幼い時から海外出張が多かったことから,海外でエンジニアとして働くことへの漠然とした興味があった.やがて高専・学部での研究を通すうちに「技術立国」としての日本の危うさを漠然と感じるようになった.それを打破するには世界の学生は何を考えながら日々の研究に打ち込んでいるのかを知る必要があると感じ,世界中の学生が集まるヨーク大学への留学を決めた.

成果

研究においては,これまでに報告がない新材料の組成探査を行い,一定の測定データを得ることができた.英日独3大学合同主催のシンポジウムにおいて経過報告を行った他,帰国後にも2つの学会で発表を行う予定である.オン・オフが明確な英国人のタスクのこなし方やEU圏の学生のキャリアプランを目の当たりにし,これからの自分の在り方について深く考えるようになった.

ついた力

適応力

英国も先進国とはいえ,特に生活の面では日本とは異なる事が数多あり,面食らうことも多かった.渡航期間中は洗濯機が使えなかったり,水回りが汚かったり,シェアフラット同居人が冷蔵庫に腐った食べ物を放置していたり…….日本と同じような生活を求めず「そういうものだ」と諦め,価値観を現地仕様にアップデートすることで,一気に現地での生活が快適でストレスフリーなものに感じられるようになった.

今後の展望

修士取得後,工学系メーカで国際的なプロジェクトに関われるようになれればと考えている.材料・情報どんな分野にせよ,次世代のコミュニケーションを支えられるテクノロジーの開発に携わりたい.また,英国に半年間滞在した見聞をもとに,日本の魅力を英国へ,英国の魅力を日本へ発信できるような活動もしていきたい.

留学スケジュール

2019年
1月?
2019年
7月

イギリス(ヨーク)

University of York において,Prof. Atsufumi Hirohata の下でホイスラー合金に関する研究を約半年間行った.これまでに報告のない組成の材料について一定の測定データを得て,英国滞在中に経過報告を国際シンポジウムにおいて行った.また,帰国後にも2つの学会で成果報告を行う予定である.また週一度,ヨーク市内の日本食レストランでボードゲームを介したランゲージエクスチェンジを行った.主に日本人3名程度に対して英国人5名程度の規模で,常連だったひとりの英国人は私の滞在期間中,教員としての日本への就職を決めるなど,嬉しい出来事も多くあった.

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

100,000 円

生活費:月額

40,000 円

大学があるヨーク市は英国屈指の古都
自然豊かな構内.晴れていても突然雨が降る
英国の維持する産業遺産の数々からも学ぶことが多い
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

100,000 円

生活費:月額

40,000 円

スペシャルエピソード

留学中に手に入れた、今でも大事にしているもの

シェアフラットで仲良くなったルームメイトたちとパブへ行ったときのこと.パブのマイクを借りて地元の英国人グループが楽しそうに歌っていたロック曲が耳に残り,調べてみるとGeorge Ezra によるShotgun という旅路を描いた曲だった.その曲が収録されたアルバムごと気に入って週末の旅行で聴いたりしていたのだが,とあるボードゲームナイトの日,「音楽の歌詞に出てくる英単語のカードを取る神経衰弱ゲーム」をすることになったので,洋楽のレパートリーが少なかった私はそのShotgun を流してみた.するとその場にいた英国人から「その曲知ってたの!」と好反応.聞いてみればUKチャートでトップを獲得した人気曲らしく,その話題からボードゲームのメンバーとも一気に急接近.帰国した今でも英国での暮らしと出来事を思い出す,私のなかでこの留学を象徴する一曲となっている.

パブは地元の人や文化を密接に知ることができる絶好の場所

英国はメシがマズくて高い?そんなことは(ほぼ)ない!

  • 生活 : 食事

英国は食事がおいしくなくて苦労するという話は,日本では特に有名である.私も渡航前は若干不安があったし,現に帰国後,多くの人から開口一番聞かれるのが「食事はどうだった?」ということだったりする.私個人の感想としては「全然食べられたし,むしろおいしい」.よく取り沙汰されるぶつ切りウナギやニシンのパイなどはいわゆる郷土料理で,日常生活ではまずお目にかかれない.代表的な伝統料理のフィッシュアンドチップスも,塩味だけで素っ気ないと思いきや,丁寧に揚げられた鱈は旨みも感じられ,私は週に一度は食べていた.ショートブレッドやスコーンといったスイーツはもはや絶品である.物価は日本よりも高いことは確かだが,パスタやベーコン,鶏肉,マッシュルームといった食材は日本よりも安価で手に入るので,自炊できる環境があればおいしく食費を抑えることもできる.ただし,外食に関しては安かろう悪かろうの印象が強く,その見極めには注意を要する.食事は日々のモチベーションに直結するが,英国人も駐在邦人も口を揃えて言っていた「10年前よりは遙かにマシになった」という言葉のとおり,今の時代においては英国グルメの味を心配しすぎる必要はないと思われる.

自炊の一例.この場合,食事はおよそ150円未満.

これから留学へ行く人へのメッセージ

在学中に海外の学生と勉強する機会を得るというのは,学生である今でしかできない貴重な機会であるので,ぜひその一歩を踏み出してほしいと願う.学生同士だからこそできる会話や経験が絶対にある.そして世界の情勢は刻一刻と変化しているので,あなたが留学したその経験と見聞は他の誰も知らないものになり,将来のあなた,ひいては日本の糧になっていく.たった半年,されど半年の経験から,私は皆さんを心から応援したい.