留学大図鑑 留学大図鑑

マサムネ

出身・在学高校:
都立八王子東高等学校
出身・在学校:
横浜国立大学大学院
出身・在学学部学科:
理工学府
在籍企業・組織:


最終更新日:2019年07月12日 初回執筆日:2019年07月12日

「光のものさし」の新たな応用を切り拓く

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • Nanyang Technological University, School of Mechanical and Aerospace Engineering
  • シンガポール
留学期間:
8か月
総費用:
1,500,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,430,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<TOEIC725点> 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル

留学内容

私は「光周波数コム」というレーザーの新たな応用について研究すべく、シンガポールのNanyang Technological University (NTU)に留学しました。光周波数コムとは「光のものさし」と呼ばれ、2005年のノーベル物理学賞の受賞テーマともなったレーザーの一種です。光のものさしと呼ばれることから分かるように、光周波数コムは従来は光の周波数を測ることに用いられました。しかし、それ以外にも様々なことに応用できるのではないかということで、新たな応用を探る研究がここ数年世界で行われています。私は今回、NTUの先生のもとでそのような研究を行ってきました。具体的には、光周波数コムを用いてQuantitative Phase Imaging (QPI)という手法でがん細胞のイメージングを行いました。

留学の動機

私は2年前に国際会議で発表するために初めて海外に行ったのですが、そのときに海外に出ていくことの重要性を痛感し留学を決意しました。私は将来海外で働くことを視野に入れており、そのために今のうちに海外を経験したいと考えるようになりました。また、その国際会議の時に今回の留学先の研究室の先生に出会い、その先生の研究に興味を持ったということも動機の一つです。

成果

8か月間の研究を通して、最終的に論文を書けるだけの成果を挙げることができました。現在は論文の執筆に向けて留学先の研究室とメールでやり取りしているところです。

ついた力

一人でなんとかする力

今回の留学を通して、日常生活においても研究においても一人でなんとかできるようになりました。日常生活に関しては、いろいろとちょっとした困りごとに直面しましたが、たいていのことはネットを使えば解決できると実感しました。研究に関しては、新しいことを始めるにあたって周りに知識や経験のある人がいなくても、自分でなんとか押し進めるようになりました。

今後の展望

今回の留学経験を活かして、海外で働く機会があれば挑戦したいと思います。民間企業に就職するかアカデミックの道に進むかはまだ確定していませんが、どちらにしても一度は社会人として海外で研究してみたいです。

留学スケジュール

2018年
8月~
2019年
3月

シンガポール(シンガポール)

私はシンガポールのNanyang Technological UniversityのSchool of Mechanical and Aerospace Engineeringで8か月間ずっと研究していました。その傍ら、NTUの日本語クラスでチューターとして現地の学生に日本語を教えたり、日本の文化を紹介したりしていました。私は一人で学外のStudent hostelに住んでいたこともあって留学の半ば過ぎごろまではあまり友達がいませんでした。したがってほとんど遊びに行くこともなく、研究に没頭した留学生活になりました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

NTUのキャンパス内にあるHiveという建物の内部
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

感謝してもしきれない、お世話になった・大好きな人

私は留学先の先生に心から感謝しています。2度お会いしたことがあったとはいえ、私のような素性がよく分からない学生が留学に来ることを快諾していただき、留学中も私のやりたいことをやらせていただきました。私の拙い英語にも関わらず毎週のミーティングのときに面倒な顔一つせず議論していただき、私の成長を支えてくださったと思います。何より印象的だったのは、私が帰国する前の最後のランチの時に、先生が私に「うちの研究室に来てくれてありがとう」と言ってくださったことです。この恩は一生忘れません。

私のいた研究棟の入り口

お金が無くちゃ始まらない

  • 費用 : 奨学金

いくら留学したいという熱意があっても、留学のためのお金が無ければ留学することはできません。そこで私は留学のための奨学金を探し、トビタテに行き着きました。トビタテではやりたいことに熱意がある人を求めているということで、お金が無いけどどうしても留学したいという私にはぴったりでした。書類審査や面接では、とにかく私の留学に対する熱意を伝えることに重点を置きました。その際に、ただ熱意があると言うだけでは熱意は伝わらないので、留学に向けて自分がこれまでどういう行動を起こしてきたかを具体的に述べました。その結果、無事にトビタテの選考を突破し、留学を実現することが出来ました。

留学前にやっておけばよかったこと

限定的な話になるかと思いますが、留学前にプログラミングの勉強をしておけばよかったと思いました。留学先で信号解析や画像処理を行わなければならない状況に直面したので、ネットを駆使しながら独学でPythonとMATLABを学びました。しかしこれらは日本で勉強しても変わらないうえ、出来ると何かと便利なので、これから研究留学に行かれる方は余裕があれば勉強しておくといいと思います。

これから留学へ行く人へのメッセージ

私が敬愛するロックバンドであるスピッツのチェリーという曲に、「きっと想像した以上に騒がしい未来が僕を待ってる」という歌詞があります。私がトビタつ前は、そんな気持ちでした。これから留学に行かれる皆さんにも想像した以上に騒がしい未来が待っていると思います。是非ともそんな未来へ向けて、勇気をもって一歩踏み出してみてください。