留学大図鑑 留学大図鑑

鈴木 啓章

出身・在学高校:
静岡県立韮山高等学校
出身・在学校:
東京工業大学
出身・在学学部学科:
物質理工学院材料系
在籍企業・組織:
アビームコンサルティング株式会社

①自分に自信がない
②人に語れるような夢や目標がない
③変わりたいけど心が弱い
当てはまる方は波長が合うかもしれません。


最終更新日:2019年05月15日 初回執筆日:2019年05月15日

自分を変えたい!海外修士号への挑戦

留学テーマ・分野:
大学院進学(修士号・博士号取得)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • 清華大学
  • 中国
  • 北京
留学期間:
(13か月➝帰国➝)1か月半
総費用:
340,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 340,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
中国語 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<HSK5級> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル<HSK5級(6級未受験のため)>

留学内容

大学のダブルディグリープログラムを利用し、清華大学での修士号取得を目標として留学に臨みました。より個人に寄った視点で言えば、ストレッチした課題を自身に課し、それを乗り越えることで自分に自信をつけたい、という気持ちもありました。清華大学では2016年から約1年間授業履修と研究を行っており、今回はその総まとめとして研究結果の解析と論文執筆を行いました。日本の修論や就職との兼ね合いで1か月半という短い期間となってしまいましたが、修士論文の提出と卒業答弁の合格を勝ち取り、晴れて清華大学を卒業することができました。ただ、学位要件である学術誌への論文投稿は間に合わず、修士号取得は卒業後にお預けとなってしまいました。

留学の動機

私は大学3年の終わりから1年間休学し、ワーキングホリデーを利用してカナダに留学しました。ただ大学のカリキュラムをこなすだけの自分が嫌になり、何かを変えたいと思い立ったのがきっかけでした。この選択は少しだけ、でも確実に自分の価値観に変化をもたらし、帰国後自分の専門分野での留学に挑戦することを決めました。やるからには壁は高い方がいいと考え、学位取得型の留学プログラムを選択しました。

成果

結論から言えば、卒業こそできたものの、目標として掲げた期間内での学位取得はかないませんでした。それでも、昼夜の概念が消失するくらい一心不乱に研究と向き合った1か月間は、私に今までにない達成感と自信を与えてくれました。就職して半年になりますが、現在もこの時とはまた違った辛さを経験しています。ただ、私はいつかそれを乗り越えられることを知っています。そんな今の自分が、留学の一番の成果だと確信しています。

ついた力

諦めない力

認識齟齬で卒業申請期間を過ぎてしまったり、論文提出の締め切りまで猶予がほとんどなくなってしまったりしましたが、最後まで諦めなかったおかげで期間内に卒業することができました。一部制度を変えてもらったり、思わぬ人の協力を得られたり、諦めなければ何とかなることを身をもって実感しました。

今後の展望

卒業後のファーストキャリアとして、研究・開発職ではなくコンサルティング職を選びました。留学を通して自分の興味が研究よりも「人」にあり、その背景にあるのが「生き方」なのだということが徐々にわかってきたためです。自分らしく生きることは意外と難しいです。私自身常に劣等感と闘っています。いつかこの経験を活かし、次の世代の背中を押してあげられるようになることが、今の私の夢であり目標です。

留学スケジュール

2018年
8月~
2018年
9月

中国(北京)

清華大学でそれまでの研究結果の解析とまとめを行い、修士論文を提出しました。卒業答弁にも合格することができました。論文執筆に着手してから発表までは1か月もなく、この間は文字通り一日のほとんどを研究室で過ごしていました。厳しいスケジュールの中でも結果を出すことができたのは、周りの学生のみならず事務の方や他大学の教授の力も借りることができたためであり、自分一人ではできないことも、周りを巻き込めば何とかなるのだということを学びました。
大学では学生寮に住んでおり、ルームメイトはカンボジアの学生でした。修論が落ち着いた帰国前の1週間は、留学生仲間とテニスをしたり、友人の実家を訪れたりもしました。中国での生活には多少の慣れがあったので、外出時は日本にいるのとほとんど変わらない感じでした。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

学内の寮からの景色。キャンパスは東京ドーム87個分の広さ。
外食は豪快な鍋料理になることが多いです。
五道口(清華大学の最寄り駅の一つ)の夕暮れ。
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

笑いあり、涙あり!留学中にあった、すごいエピソード

清華大学の修士論文提出のために北京いた私は、東工大の卒業式には出席できませんでした。にもかかわらず事務の方が手を回してくださり、たまたま益東工大学長が清華大学を訪問されたことも相まって、北京で直接東工大の学位記を手渡していただく幸運に恵まれました。塞翁が馬というか、とにかく、頑張ってきてよかったなと思える瞬間でした。

学位記と、サプライズでいただいた花束。

現地人の生活に同化する

  • 生活 : お金

留学中は、必要以上にお金を使ってしまいがちな気がします。留学中しかできないことのためにお金を使うのはもちろん大切なことですが、一方でその国の生活のお金以外の部分に盲目的になる恐れがあります。現地の人の生活を模倣して、街中で路上エクササイズに参加したり、時には旅先であえて昼寝やおしゃべりに徹したりすることで、「角度を変えて物事を見る」癖をつけることができました。その国を知る意味でも自分の価値観を相対化する意味でも、この姿勢は意外と大事だったと感じています。

留学前にやっておけばよかったこと

留学自体のための準備よりも、「留学中に留学以外のことを考えなくていい準備」をしておくべきでした。留学に限ったことではありませんが、現地ではその場のことで手いっぱいになる場合がほとんどです。全神経を留学に注げるよう、また、自分に言い訳をしなくて済むよう、日本での課題を持ち込まないようにするのは一つの戦略だと思います。

留学を勧める・勧めない理由

強く勧めます。このページを見ている時点で、実はもう留学する以外の選択肢はないのでは(笑)
留学して失敗しても何かが残ります。留学しなかったらこの点では何も残りません。その大きな差が、留学を進める理由です。

これから留学へ行く人へのメッセージ

Believe in yourself!!