留学大図鑑 留学大図鑑

なつ

出身・在学高校:
鳥取県立八頭高等学校
出身・在学校:
香川大学
出身・在学学部学科:
経済学部地域社会システム学科
在籍企業・組織:


最終更新日:2019年05月15日 初回執筆日:2019年05月15日

食文化の継承手法をイタリアで学ぶ

留学テーマ・分野:
海外インターンシップ
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • イタリア語学学校(Abby school ciaoitaly)slow food international 農家民宿(Baugiano Oasi Agurituristica))
  • イタリア
  • トリノ
留学期間:
8ヶ月間
総費用:
2,100,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,530,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
イタリア語 挨拶など基本的な会話ができるレベル<TOELC400点> 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

イタリア北部のトリノで、イタリア語学校に通いながら、slow food協会と農家民宿でインターンシップ行い、様々な食文化の伝承手法を学ぶ。
①スローフード協会で食の国際見本市(テッラマードレ)の運営に携わり、スローフードプレシディオ(絶滅の危機にある伝統製品、加工方法、田舎の風景や生態系の保存をする認定制度 )を利用する生産者へのインタビューを行う中で、食によるイベント運営手法と、スローフード「おいしい・きれい・ただしい」の概念のもと行われている継承活動手法、食材・食文化の価値の見出し方、地域との連携を通してプロデュースし教育していく手法を学ぶ。
②農家民宿で地域の食文化・生活様式を体験し、「教育農場」として実施されている「味覚のレッスン」など五感を使った子供たちへの食の教育法を学ぶ。

留学の動機

  大学での魚食振興の活動を通し、食で地域を盛り上げる方々との出会い、「イタリアのスローフードによる食文化の伝承手法を学びたい」という思いがありました。トビタテ!留学JAPANには自分で留学の計画を立てられることに魅力を感じたことが応募のきっかけです。

成果

 食の国際見本市への参画や、生産者インタビュー、イタリアのシェフからピエモンテ料理を教わるなど、イタリアの食文化を日常に近いかたちで体感できたことで、地域に根付いた食文化を知るうえで日常を顧みることが一番重要であることに気づかされました。スローフードの概念を大切にし、食文化の価値を高めようと食を通して活躍されている様々な方々との繋がりが得られたことが、最も大きな収穫でした。

ついた力

意思表示する力

 インターン、語学学校での学びを得るためには意思を明確に持ち、それを伝え、協力してもらう関係性を一から作っていかなければなりません。分からないことだらけの慣れない土地での生活で聞かざる負えない状況が日常にありました。よく考えれば、当たり前のことですが、日本にいた頃は周りの目が気になって躊躇していたことも、あまり気にせず行動に移せるようになり、分からないことに正直になり聞く習慣がつきました。

今後の展望

 食をテーマに留学をし、多面的に食に関わっている方々との出会いがありました。以前はどのように食に関わることを仕事にしてくかを、食が好きだから学びたいというぼんやりとしたイメージのままで考えていました。生産者やシェフなど作り上げていく側にも興味がありましたが、留学を通じ、それを伝える側として仕事がしたいという思いに変わりました。今後は既存の食文化が人に伝わるプロモーションの手法を専門的に学びます。

留学スケジュール

2018年
6月~
2019年
2月

イタリア(トリノ)

 イタリア語語学学校で会話の授業を重点的に行い、スローフード協会でのインターンで求められている語学力、円滑にコミュニケーションがとれるB2レベルを目指して勉強した。また、様々な国から来た学生と交流を深め、異文化理解を深めることを目的に語学学校に通った。B2レベルで語学学校を卒業し、留学終盤では、イタリア人の友達などに協力してもらいながらだが、生産者の方へのインタビューを実施することができた。少しずつ相手とコミュニケーションが取れるようになり、以前は自分の主張を伝えるだけで精一杯だったが、世間話ができたりとインタビューを円滑に楽しみながら進めることができた。相手の母国語で話ができると、こんなに近く相手を感じられることも実感した。 

費用詳細

学費:納入総額

545,000 円

住居費:月額

70,000 円

生活費:月額

25,000 円

項目:総額

1,300,000 円

イタリア語学学校のクラスメイトと先生
アクティビティーでのパスタ作り
費用詳細

学費:納入総額

545,000 円

住居費:月額

70,000 円

生活費:月額

25,000 円

項目:総額

1,300,000 円

2018年
7月~
2019年
7月

イタリア(トスカーナ)

農家民宿で「教育農場」として実施させている子供たちへの食教育の手法を実践的に学び、トスカーナ地域の食文化や生活様式を体験した。農家民宿で環境への感謝と尊敬をテーマとしたFata(妖精)ツアーなどのワークショップに参加、トスカーナ料理を教わるなど様々なことを学んだ。どの活動も共通して、バックグラウンドを大切にすること、ローカルに多機能性を持たせた経営戦略を立て、グローバルに行動することを重視されていた。オーナーのパワフルでオープンな人柄と、情熱的で長けたプレゼン力も人々惹きつける要素だと思った。農家民宿の学びの軸においていた「味覚のレッスン」だが子供たちにとっては高度だと知り、子供たちの年代に合うアプローチ方法を実践していく重要性を教えて頂いた。そして、考え方を個人から集団に、皆で作り上げる意識の共有を持って、物事に取り組む姿勢を学んだ。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

30,000 円

生活費:月額

40,000 円

項目:総額

70,000 円

サマースクールスクール リコッタチーズ作り!
トスカーナ郷土菓子ボンボローニ作り 子供たちの定番おやつ。 
折り紙で日本遊び体験!
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

30,000 円

生活費:月額

40,000 円

項目:総額

70,000 円

2018年
8月~
2019年
1月

イタリア(トリノ)

食の国際イベント「テッラ・マードレ」の日本ブース運営に携わり、現地で共に活動している学生のサポートとして食材の調達などの現地準備、ワークショップ運営や調理を担当した。企画運営する一連の流れを経験でき、出展者意向との調整をする難しさ、日本を連想させる陳列や雰囲気づくり、外国の日本のイメージを知る必要性を知った。何よりも食を通じて活動する様々な方々と繋がれたことが収穫だった。また、Presidio slow food(絶滅の危機にある伝統製品、加工方法、田舎の風景や生態系の保存をする認定制度 )に認定されている農家へインタビュー活動を行った。玉ねぎ、クッキー、ワインなどの生産者を訪問し、農場見学やこの制度を利用前と現在の生産者のモチベーションや地域の変化などのお話を伺った。大学生やシェフなど多様な分野のプロと生産者がコラボできる、バックアップ体制を整える重要性を学んだ。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

40,000 円

項目:総額

30,000 円

テッラ・マードレ(食の国際見本市)日本メンバー
伝統的な材料にこだわるお菓子メーカーインタビュー
伝統手法を守り続けている玉ねぎ生産者にインタビュー
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

40,000 円

項目:総額

30,000 円

スペシャルエピソード

この国のことが、とても好きになった瞬間

私がイタリアを大好きになった瞬間は、この素敵すぎる「笑顔」で何歳になっても人生を楽しまれている姿です!食の祭典のテッラマードレで玉ねぎを味噌汁に使わしてもらったことがご縁で、仲良くなったトリノの玉ねぎ生産者さん。とても明るく冗談が大好きな方々達で、ご家族、玉ねぎ生産者仲間、地域の方々が温かく迎えてくださいました。地域の皆さんが大きな家族のようで、私も実家に帰ったような温かい気持ちになったのを今でも覚えています。イタリアでまた訪れたい場所ができたこと、また会いたいと思える人に出会えたことがとても嬉しいことです。そして、地域の方々とお話する中で、イタリア人の方々は、日常に楽しみを見出し天才!だなと感じました。特に人生の中での仕事の向き合いからについて、学ばせてもらいました。Piano piano(ゆっくりと)、何事も楽しむ姿勢を忘れないことは、私が大切にしていきたい考え方です。
私も、こんな笑顔が素敵なおじいちゃん、おばあちゃんになりたいと思った瞬間でした。

玉ねぎ生産者のエラルドさんの笑顔
玉ねぎ生産者のグループの方々

インタビューをする前の準備を念入りに。

  • 語学力 : その他の言語

 私の一番の課題はイタリア語でコミュニケーションをとることでした。イタリア語学学校に通い勉強していましたが、実践的に話す機会をうまく作ることができないでいました。イタリアの田舎の方は英語があまり通じず、最低でもイタリア語B2レベルが必要です。一人でインタビューを行うことは難しい状況でした。そのレベルに少しでも近づくために様々なことを試してみました。
まずは、気分転換も兼ねてイタリア中を旅行しながら、各地の食文化に触れることです。市場に行って食材を見たり、店員さんに質問したりと自分の興味のある食からイタリア語を学びました。インタビューの準備では、イタリア人の日本語学科の友達に質問のニュアンスが合っているかの確認をしてもらったり、生産者にアポを取るうえで信頼関係があるスローフード協会の方に繋げてもらい、スムーズにインタビューができる体制を整えることに重点を置きました。

  • 住まい探し : シェアハウス

留学前にやっておけばよかったこと

言語の習得です!

これから留学へ行く人へのメッセージ

 今回の留学を通した繋がりのお陰で、同世代の留学生と情報交換がし合えることが心強く、留学先で一緒に旅行など楽しい思い出を共有できる仲間ができます。留学後も、共に何かできる環境があることもトビタテの素敵な一面です。自分で計画を1から立てるのは大変なことですが、準備をすることにあたっても多くの学び出会いがあり、自分自身を見つめ直せる環境が得られます。留学を通じて沢山の素敵な方々と出会ってください!