留学大図鑑

河崎涼太

出身・在学高校:
NPO法人京田辺シュタイナー学校
出身・在学校:
同志社大学
出身・在学学部学科:
グローバル地域文化学部 グローバル地域文化学科
在籍企業・組織:

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最終更新日:2019年05月14日

マオリと生きる 〜先住民文化復興に向けて

留学テーマ・分野:
大学生:交換・認定留学(日本の大学に在籍しながら現地単位取得を伴う留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ビクトリア大学ウェリントン校、パリハカ村
  • ニュージーランド
  • ウェリントン・タラナキ
留学期間:
14ヶ月
総費用:
2,400,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表プログラム」 1,930,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル<TOEIC 815点> 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル<TOEIC 955点>

留学内容

『先住民の生き方を知る。広げる。繋げる。』をテーマとして、私はニュージーランドに1年あまり、留学しました。日本ではなかなか認知の進まない先住民の実情に対して、なんとか打破をしたいと、先住民政策が世界でも進む場所で学びたいと考えたのです。
特に言語復興に注目して行った留学を通じては、主に「学術、実践、暮らし」という段階的な3つのコミュニティで活動しました。まず、ビクトリア大学ウェリントン校では、「マオリによるマオリのための教育」と言われるマオリ学を学びました。マオリ語やマオリの世界観に基づく地図の描き方、歴史や慣習などを学ぶことを通しては「羊の多いのんびりした国」というニュージーランドのステレオタイプが根本から覆されました(つい150年ほど前の植民地化以前は、ニュージーランドは一面に木が生い茂る島で、羊もいなかったそうです)。次に、大学で学ぶ傍ら、実践段階として、地域でのマオリ語コミュニティにも参加していました。最後に、コミュニティレベルでは、パリハカという先住民ばかり40〜50人ほどが住む村で、ともに生活をしていました。街からは遠く離れて、電気や水も自給自足の場所でしたが、夜には星が空いっぱいに浮かんでいる場所でした。ここでは日々先住民の伝統的な生活が現代の暮らしに交わって実践されており、特に日常ではあまり話されることのないマオリ語を使って会話する、良い機会となりました。

留学の動機

高校生の頃、日本の魅力をきちんと知りたいと考え、自転車で日本を縦断しました。その時に最も印象に残っていたのが、アイヌの人々との出会いです。彼らとどのようにすればきちんと向き合えるのか、また、日本における先住民政策はどのようになっているのかに注目するうちに、先住民政策が進むニュージーランドで学びたいと考えるようになりました。

成果

当初目標としていた、コミュニティへの参入やマオリ語のある程度の習得を達成することができました。「マオリのためのマオリ学」では、周囲をほぼマオリに囲まれながら必死に勉強した結果、現地学生の中でも優秀学生として選ばれ、学期末には代表のスピーチをマオリ語ですることもできました。

ついた力

対応力

価値観の異なる人々との暮らしを通じて、対応力が確実に身についたと感じています。「今から狩りにいくぞ」、「今日は数百人との儀式でスピーチがある」と言われても即答できるほどには、何事にも対応していけるようになりました。

今後の展望

留学を通しては、アカデミアに限らず、様々な視点からの先住民との関わり方を学びました。今後は良い意味でアカデミアに拘泥せず、先住民と関わるということを例えば企業の視点なども取り入れつつ、広く自分の中で考えていくつもりです。

留学スケジュール

2018年
2月~
2019年
2月

ニュージーランド(ウェリントン)

ビクトリア大学ウェリントン校で勉強する傍ら、Te Ataarangiというマオリ語のコミュニティに参加していました。こじんまりしたウェリントンは1日で街中を探索できてしまうほどですが、次々と新しいお店が路地にできるので、飽きることがありません。ウェリントンはまた、国会や政府機関が立ち並ぶ首都である一方、洗練されたカフェ文化で知られる港町です。学校終わりや休日にはよく、大好きなカフェをハシゴしたり、新たにできたカフェを散策する時間を楽しんでいました。学校から離れた寮に住んでいましたが、触ると絶対に感電するトイレのスイッチをいかに押すかなど皆で考えるなどし、楽しい生活を送りました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

86,000 円

生活費:月額

20,000 円

項目:教材費・交通費等

10,000 円

ウェリントンのカフェはだいたい16時に閉まります。
マオリ語小劇大会で優勝した時の喜び!
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

86,000 円

生活費:月額

20,000 円

項目:教材費・交通費等

10,000 円

2018年
1月~
2019年
2月

ニュージーランド(タラナキ(パリハカ))

植民地化に平和的抵抗を行った歴史で非常に有名なパリハカというコミュニティに留学をしました。そこでは、コミュニティのリーダーであり、ホストファザーでもあったRuakere Hondさんについて国中の儀式に参加したほか、言語復興のダイナミックな現場を体感しました。留学最後の2-3ヶ月は極力英語ではなくマオリ語で話すなど、自分自身が言語復興の対象となってみることで、その楽しさや難しさを心底理解できたと考えています。また、今となってはここでの時間の雄大な流れはとても自分にあっていたように思います。夕方、小高い丘に登って海に沈む夕日を眺めたり、夜になればポッサムの狩りに行ったり、はたまた満潮になればアワビを取りに行ったり。ここでは言えないようなこともたくさん体験させてもらいました。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

10,000 円

生活費:月額

40,000 円

項目:交通費・その他など

50,000 円

ホストブラザーに挟まれて。
村の全貌。奥には、富士山のようなタラナキ山が見えます。
満点の星空。
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

10,000 円

生活費:月額

40,000 円

項目:交通費・その他など

50,000 円

スペシャルエピソード

留学中に手に入れた、今でも大事にしているもの

ポウナムという、マオリの伝統的なヒスイの首飾りです。ポウナムは自分で買うと効果がなく、誰かからもらわなくてはいけないとの言い伝えがあります。僕の場合はマオリ学をともに学んだマオリの友達から、日本に帰る前にいただきました。苦しかったこと、挫折したこと、できたこと、すべて含めて最後には肯定してもらえたようで、本当に嬉しく感じました。ただ、日本でつけていると時折周囲からの視線が痛いことと、肩こりが激しくなることから、とても大事な機会にだけつけていくことにしています。

マオリ語と日本語のメッセージとともに。

感謝してもしきれない、お世話になった・大好きな人

ニュージーランド渡航の前に、北海道でアイヌ文化博物館でインターンを行っていました。その時にお世話になったのが、関根健司さんです。そして、留学前にひたすらインターン先を見つけられなかった僕を見かねて、ニュージーランドのインターン先をご紹介くださったのもこの関根さんでした。全霊を懸けて言語復興に取り組まれる一方、北海道のいろいろな場所にも一緒に連れていってくれたり、「まあなんとかなるべ」と言って励ましてくれた関根さんと、ニュージーランドのマオリ語復興に取り組まれるホストファザーのルアケレさん。特にこのお二人は、心から尊敬する大人です。

アイヌ文化博物館でのインターンの様子、右端が関根さん。
ルアケレさん。マオリのリーダーは皆を笑わせるプロです。

留学中に、自分を勇気づけてくれたモノ・コト

長丁場の留学で、気分が落ち込んだり、いまがだれているなあと感じた時は、トビタテ!留学JAPANの留学成果発表会の動画を必ず見ました。最高の刺激になるのでおすすめです。また、日本が恋しい時はこの動画(https://vimeo.com/151611926)を繰り返して見ていました。遠くにある日本が目の前にあるような気がして、これもとってもおすすめです!

心折れるのは当たり前でした。

  • 留学先探し : インターンシップ

インターンシップを見つける時も、それが始まってからも、心が折れてばかりでした。インターン先が見つからない、ビザが発給されない。コミュニティに馴染めない、あまり知っている人がいない、やることが多い。心が折れてばかりでしたが、それに自分がどのように向き合うのかが大事であったように、今となって思います。向き合えなかったこともあるし、馴染めずに終わったコミュニティもありますが、そこで腰を据えて相手と話し合うことができた人たちとは(必ずしも、良い友達にならずとも)とても良い出会いだったなあと思います。

寮や他大学の友達と厳冬の山に登った。

これから留学へ行く人へのメッセージ

たくさんの新しいこと、知らなかったことに向き合わないといけない時間が増えます。「引きこもってはいけない」とか「友達にならなければいけない」や、「楽しまなければいけない」ことはなくって、自分が好きなことに情熱を注いで、あとは健康を大切にしてください!Kia pai tō noho tāwāhi :) (マオリ語で「良い留学を!」)