留学大図鑑

Mari Takahashi

出身・在学高校:
国府台女子学院
出身・在学校:
早稲田大学
出身・在学学部学科:
理工学術院創造理工学研究科建築学専攻
在籍企業・組織:

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現代都市ベルリンで建築デザインを学ぶ

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ベルリン工科大学 Technische Universität Berlin Institut für Architektur
  • ドイツ
  • ベルリン
留学期間:
13ヶ月
総費用:
1,980,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表プログラム」 1,980,000円
  • 大学独自のもの 300,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル

留学内容

① 大学の設計の授業、セミナー、レクチャー
大学の設計スタジオでは、都市計画と建築設計の中間に位置するような「Urban Typology」を元にした設計アプローチを半年間通して学び、発表を行いました。
教授と濃密な議論を半年間繰り返し、設計を積み重ねていく行為は、母校のスタイルとは真逆でカルチャーショックを受けました。
セミナーでは「ベルリンの壁の跡」を歩いてフィールドワークし、土地の転用のされ方を調査しました。ベルリンの壁が崩壊してから約30年が経ちますが、ベルリンの壁が与えた都市構造への変化は未だに存在し、それが現在のベルリンらしい文化やライフスタイルの源になっていることを発見しました。

②現地の設計事務所でのインターンシップ
建築家として独立したばかり若手の事務所でインターンを行いました。
1つのプロジェクトに対して責任を持ち、担当していくという貴重な経験をしました。

③修士研究調査、インタビュー調査(5カ国)
卒業論文から継続して行っている「John Hejduk」に関する後期Masqueプロジェクトの実作についての調査を行いました。オスロ建築大学(ノルウェー)、AA School(イギリス)のアーカイブを訪問し、関係者へのインタビュー、オランダ・プラハに現存する実作を訪問しました。

留学の動機

人口が減少していくにも関わらず、都市中心の新築の大型開発がさかんであり、建築の不動産価値が追求され、スクラップ・アンド・ビルドを繰り返していく東京の都市に疑問に持ち、ヨーロッパの建築設計や都市開発をこの目で見て学びたいと思い、留学を決めました。
ドイツは、1970年代に高度成長型の都市計画から転換期を迎え、80年代には成熟社会として歩み初めて国であり、留学を決めました。

成果

設計スタジオの設計課題では、ベルリンの旧東ドイツ時代の巨大団地の中庭に対して、エコロジカルランドスケープの観点からこれからの新しい広場のあり方を提案、発表しました。
ベルリンの壁の跡のリサーチを元に、東京を敷地にして修士設計を行い、優秀賞(第3位)に選ばれ、大隈講堂で発表を行いました(「早稲田建築学報2019」)

ついた力

ピンチをポジティブに乗り越える力

ベルリンでの生活は非常に楽しかった反面、ドイツ語の壁や習慣の違い、決まらないインターン、真っ暗で寒い長い冬...など落ち込んでばかりでした。
そんな時でも、塞ぎ込まず、ニコニコ笑顔で行動して解決し乗り切る力を身につけました。
計画していた通りに全然進まないことばかりでしたが、それを認め、その都度軌道修正していくことを実践しました。

今後の展望

ベルリンの設計事務所で働き実務を経験しながら、研究調査を続け、将来の博士号を取得を目指します。
日本で就職活動も行いましたが、ポートフォリオが通り、現地の事務所で働けることになりました。ヨーロッパで過去の歴史的建造物や建築家の設計した名作を未来に継承していくための改修のプロジェクトに携わり、日本国内においてもモダニズムの建築物の保存・改修が進んでいくように尽力していきたいです。

留学スケジュール

2016年
9月?
2017年
9月

ドイツ(ベルリン)

ドイツ・ベルリン工科大学で建築設計のスタジオの様子
すべての修士のスタジオ課題は基本的にグループワーク(2-4人)。

パートナーとの設計への取り組み方が異なり、かなり苦労しました。
また、プロフェッサーと学生が徹底的に3,4時間も形、コンセプトなどを議論し、一度決定したものを覆すことはできない、積み重ね型のドイツらしい課題への取り組みかたを学びました。

また、建築学棟内に学生が主体のカフェがあったり、学期末には建築学棟を全て使って1年間の課題の展示を行います。
屋外にDJブースが出て大学の中庭が一気にクラブと化すのは面白かったです。

費用詳細

学費:納入総額

25,000 円

住居費:月額

45,000 円

生活費:月額

50,000 円

スタジオの様子
半年間毎週プロフェッサーと議論を重ねて作っていった模型
費用詳細

学費:納入総額

25,000 円

住居費:月額

45,000 円

生活費:月額

50,000 円

2017年
6月?
2017年
9月

ドイツ(ベルリン)

現地の若手設計事務所でインターンシップを行いました。
独立したばかりの小さな事務所で、1つのプロジェクトに対して責任を持ち、担当していくという貴重な経験をしました。
日本カルチャーセンター'NION'のWSのデザイン、ライプツィヒの美術館の改修コンペ、ルードヴィヒスブルクの最小住宅コンペ、ゲスヴァルデの改修プロジェクトなどを担当。
9:00-18:00まで(ランチ休憩1h,コーヒー休憩が午前と午後に1回ずつ)というかなり規則的な働き方に感動しながらも、短い就業時間で集中してプロジェクトを進めていかなくてはならず、慣れるまでが大変でした。
こっそり残業をしている時にボスが事務所に帰ってきてしまい、「家に帰ってね」と言われたことも。
ちなみに、朝早く出勤して残業する分には何も言われないのは不思議でした。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

45,000 円

生活費:月額

30,000 円

インターンとのランチタイムの様子
デザイン・準備を担当したコラージュWSの様子
ドイツの郊外の民家のリノベーションの施工の手伝いの様子
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

45,000 円

生活費:月額

30,000 円

2017年
9月?
2017年
10月

ドイツ(ベルリン、オスロ、ロンドン、プラハ、フローニンゲン)

卒業論文から継続して行っている「John Hejduk」に関する後期Masqueプロジェクトの実作についての調査を行いました。オスロ建築大学(ノルウェー)、AA School(イギリス)のアーカイブを訪問し、関係者へのインタビュー、オランダ・プラハに現存する実作を訪問しました。
ドローイングなどの資料が想像よりも少なく、修士論文を執筆することは叶いませんでしたが、将来博士に進学を見据えて、継続的に調査を行っていく予定です。

費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

訪問した大学のアーカイブセンター
当時アシスタントをしていた建築家の方へのインタビュー
費用詳細

学費:納入総額

- 円

住居費:月額

- 円

生活費:月額

- 円

スペシャルエピソード

留学中に、自分を勇気づけてくれたモノ・コト

インターン中に、ご近所のデザイン事務所が集まるパーティがあり、その時にボスから「インターン」ではなく「Collaborator」と紹介してもらったことがとても嬉しかったです。
また、事務所のホームページに私が製作したパースが「どーん!」と出てきて、自分が提案し製作したプレゼンテーションが日本だけではなく、ドイツ人の目にも適ったという事実が自信になりました。
留学後もボスとの関係は続き、東京でのリサーチの手伝いなどを行っています。

私がインターン中に担当し、考案・製作したコンペのパース

ココでしか得られなかった、貴重な学び

偉大なる建築史家ケネス・フランプトンの講義を聴けたこと。
たまたま日本から持っていった著作にサインをもらいました。
ベルリンでは有名な建築家や関係者のレクチャーがたくさんあり、片っ端から参加していました。

ケネス・フランプトン氏と記念撮影

留学中に手に入れた、今でも大事にしているもの

テーマを決めて、ヨーロッパの名作建築を訪問し、実測したりスケッチしました。
現地を訪れて体に刻み込まれた空間の感覚や、ディテール、マテリアルからの学びは何にも変えられません。

スケッチブックたち

社会やプロジェクトによりディープに関わるためのドイツ語!

  • 語学力 : その他の言語

ベルリンは外国人が多く、英語でも十分暮らせる....という言葉に甘えて現地でドイツ語のコースを取るところから始まりました。が、やはりたくさんの情報にアクセスするためにはドイツ語は不可欠。
渡航前にその国の言語は少しでもやっておくべきだと思います。
帰国後に私は再度渡航を考えていたのでドイツ語の勉強を続けています。
また、他の人の目を気にせずに、堂々と発言しコミュニケーションを取る力は大切。
もじもじせずに自然体でいられるようになるまでかなり時間がかかりました。

留学前にやっておけばよかったこと

ドイツ語の取得とインターンの準備。
国内でできることは後回しにせずにやっておくことが大切です。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学を経て得たものは、新しい「ものさし」、世界を見るための「視座」「まなざし」だと思います。
日本で「普通」とされていることが外に出てみると全く意味を成さなかったり、自分はどんなに足掻いたところで「日本人であること」からは逃れられないことを思い知りました。そのあとの就活などで良い意味でも悪い意味でも選択肢が変わってくるかもしれません。でも、留学したことを後悔したことは一度もないです。