留学大図鑑 留学大図鑑

大梅慶子

出身・在学高校:
岐阜県立可児高等学校
出身・在学校:
岐阜大学教育学部、愛知県立芸術大学大学院、東京藝術大学大学院
出身・在学学部学科:
岐阜:音楽教育講座、愛知・東京:声楽専攻
在籍企業・組織:

誰もが質の高い音楽教育を学ぶことのできる、文化度の高い日本を目指して活動していきたいと考えています。賛同くださる方、同じようなことを考えている方、ぜひ一緒にやっていきましょう。ご連絡お待ちしております。


最終更新日:2020年05月11日 初回執筆日:2020年05月11日

本場ドイツでドイツ歌曲音楽修業

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • ミュンヘン音楽・演劇大学 コンサート声楽科
  • ドイツ
  • ミュンヘン
留学期間:
12ヵ月
総費用:
1,600,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,850,000円
  • 大学独自のもの 400,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
ドイツ語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル<B1 > 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

ミュンヘン音楽・演劇大学での交換留学を軸に声楽の技術を学ぶことと、街の中心にあるミヒャエル教会の合唱団の一員として、現地の人と交流した。他にも、作曲家や詩人の縁ある地を訪れ、彼らが生きてきた時代に想いを馳せ、詩の中の世界を自分のものにすることができた。また、実践編として臨んだコンクールではセミファイナルまで進むことができ、そこでオペラ公演出演の話を得ることができ、Immlingオペラ公演《ドン・カルロ》に天の声役として出演。ディナーショーでは「上を向いて歩こう」を歌い、喜んでもらう事ができた。大学での学びを通して、自分が追い求めていた詩の中の世界観まで伝えることのできる演奏に、自分の何が足りないかに気がつくことができ、今後それを自分のものにしていこうと、奮闘中である。

留学の動機

ナチュラルなドイツ語の表現でドイツ歌曲に書かれた詩の世界を立体的に表現したいとずっと追い求めていたが、日本で学ぶには限界があると悟った。そのため、交換留学生として、ミュンヘンでドイツ歌曲を学ぶ選択をした。

成果

ドイツで学ぶことによって、ナチュラルなドイツ語の発音の演奏と、自分の演奏との違いに気がつくことができた。現在は、それを実現できる、声の美しさだけでなく詩の内容の伝わる演奏ができるよう訓練している。留学に来る前には、何か違う、とは思いながらそれが何なのかわからなかったが、留学を通して、それがつかめたことは大きな成果だった。

ついた力

問題解決能力、処理能力

住む場所を探すこと、洗剤を買う事から全てドイツ語で対応しなくてはならなく、その中で情報を処理して、テキパキ行動する力がついた。

今後の展望

帰国後は、ここで得た学びを義務教育の中で伝えていけるように、大人を対象にレクチャーコンサートを行ったり、子供には学校で無償で歌を学べる機会が得られるよう、文化庁や学校に呼びかけシステムづくりに貢献していきたい。歌はほとんどの人が持って生まれたそのオンリーワンの声を利用して愉しむ芸術。誰もが歌を通して感動を得たり、人生を楽しめる日本の社会を作っていきたい。

留学スケジュール

2017年
10月~
2018年
9月

ドイツ(ミュンヘン)

ミュンヘン音楽・演劇大学での交換留学を軸に声楽の技術を学ぶことと、街の中心にあるミヒャエル教会の合唱団の一員として、現地の人と交流した。他にも、作曲家や詩人の縁ある地を各地訪れ、彼らが生きてきた時代に想いを馳せ、詩の中の世界を自分のものにすることができた。また、実践編として臨んだコンクールではセミファイナルまで進むことができ、そこでオペラ公演の出演を得ることができ、Immlingオペラ公演《ドン・カルロ》に天の声役として出演。ディナーショーでは「上を向いて歩こう」を歌い、喜んでもらう事ができた。大学での学びを通して、自分が追い求めていた詩の中の世界観まで伝えることのできる演奏に、自分の何が足りないかに気がつくことができ、今後それを自分のものにしていこうと、奮闘中である。

費用詳細

学費:納入総額

60,000 円

住居費:月額

40,000 円

生活費:月額

30,000 円

項目:交通費、語学学校経費、旅費等

700,000 円

Immlingオペラ《ドン・カルロ》のキャスト一覧
Immlingオペラ劇場前で休憩時間中の日の入り
Japan Festで地元岐阜の郡上踊りを皆さんと一緒に
費用詳細

学費:納入総額

60,000 円

住居費:月額

40,000 円

生活費:月額

30,000 円

項目:交通費、語学学校経費、旅費等

700,000 円

スペシャルエピソード

ドイツ人の時間厳守さとコミュ力の高さ

大学の授業…となると、日本では5分位の遅刻をする人は多いのではないだろうか。ドイツではほとんどみんなが5分前には来ていて、授業を受ける体制を整えて待っている。教会の合唱団の練習では、ほとんどみんなが15分前くらいには来て、スタンバイしている。そして終わる時間も必ず時間通りである。テキパキと時間厳守に遂行し、例外は無い彼らのスタイルから時間を使う要領の良さを感じた。レジのスーパーでも、大きい買い物ではない限り、現金での支払いが普通だ。クレジットを使うと嫌な顔をされる。時間がかかるからだ。そしてほとんどのレジ従業員が金額を支払う前に会計を閉めていて、暗算でお釣りを返す。次の人のレジを早く進めるためだ。そしてもう一つ驚いたことは、夜に街で酔いつぶれている若い女性が彼氏に泣きついている様子を見て、ある中年の女性が「お酒を飲みすぎね!飲みすぎた人はこうなるのよ、ちょっとあそこにベンチがあるからあそこで休みなさい。」と一緒に付き添いに行っていた。ベビーカーを引いた人がいれば優先して道を開け、また、乗り降りはそれを補助する。日本では他人に関わらないスタイルが当たり前。知らない人には挨拶もしない。考えられない光景だ。しかし大変気持がいい。心がオープンなドイツ人達は気持ちがいい、と感じた。

ミヒャエル教会でのヴェルディ《レクイエム》のリハーサル

とにかくダメもとで門をたたきまくれ!

  • 住まい探し : 学生寮

私が学生寮に入れたのは、学生寮を取り仕切っている方に直接会いに行って、交渉したからである。ミュンヘンで普通に住むには、月7万円ほどは最低価格である。(運よくシェア型のWGには入れれば、3万円程からあるが、現地にいない状態で探すのは難しい。)それでは困る、と学生寮を取りまとめているところへ直接行き、交渉したところ、入れていただけることになった。

留学前にやっておけばよかったこと

ドイツ語レベルをB1 まで取っていったがなかなかしゃべることができなかった。志高く、C1くらいまでは少なくとも文法は完璧にしておくべきだった。留学が始まってからはなかなか勉強する時間を取れない。

留学を勧める・勧めない理由

日本を外国として見ることができます。これは、一生の自分の価値観の変化にもつながり、生きていくうえで強い人間になれます。自分で問題解決し、生き抜かねばならないからです。ぜひそんな経験をしてみてほしいと思います。そして本当に日本の今の在り方がいいのか悪いのか、客観的に考えることができます。それは人生に必ず役立ちます。

これから留学へ行く人へのメッセージ

若い時にもっと早くこんな経験が積みたかった。そうすれば人生違ったな、って思います。私は現在28歳ですが、遅すぎた、と感じています。ぜひ20代前半までに、一度行ってみてください。絶対に人生の本質を見つけられます。もちろん、年を取ってからでも必ず学びがあります。ぜひ行ってみてください。