留学大図鑑 留学大図鑑

ヨウスケ

出身・在学高校:
新発田南高等学校
出身・在学校:
東京工業大学
出身・在学学部学科:
環境・社会理工学院
在籍企業・組織:


最終更新日:2018年10月29日 初回執筆日:2018年10月29日

フィンランドで建築を学ぶ

留学テーマ・分野:
大学院生:交換・研究留学(日本の大学院に在籍しながら現地大学院内で学ぶ留学)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • アールト大学 School of Art, Design and Architecture 建築学部
  • フィンランド
  • ヘルシンキ
留学期間:
10カ月
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表/新・日本代表プログラム」 1,690,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル 授業や会議の内容が理解でき、必要な発言ができるレベル

留学内容

フィンランドにおける建築設計の理論および手法について実践的に学びながら、風土と応答した建築のあり方を思索するための視座を得るために、フィンランドのアールト大学へ2セメスターの期間留学をした。大学では設計スタジオと講義を通して、自分の建築的理論を深めることを目指した。留学中には大学での活動以外の時間には、積極的に街中へと赴いたり森林や島へ訪れたりすることを心掛けた。フィンランドの明るく楽しい夏、暗く長い冬を通して、その国の気候風土が建築と人々の生活へ与える影響を肌で学ぶことができた。フィンランドでの約1年の生活を通して光に対しての感覚が研ぎ澄まされ、フィンランドの建築にはなぜ光の採り入れ方にこだわったものが多いのかを実感として理解することができた。

留学の動機

交換留学の制度を通して自分の大学の研究室に所属していた留学生と話す機会が多くあり、その会話の中で自分も海外で学びたいと思うようになった。もともと北欧の建築に興味があったこともあり、北欧諸国のいずれかの国で建築を学びたいと考えた。その中でも、フィンランドの建築に興味を抱き、留学先の国としてフィンランドを選んだ。

成果

秋学期にはヘルシンキの島を敷地としてパビリオンを設計した。敷地から発想するのではなく小さなシステムから建築を発想することが求められたので、困難を感じながらも今までとは違うアプローチで建築を考える良い機会だった。春学期にはヘルシンキの小さな島にある既存建築を再利用するという内容のスタジオに取り組んだ。現地調査を行う中で、フィンランドに建つアノニマスな建築について多くを知ることが出来た。

ついた力

行動力

留学先の大学では様々なコースがあり、学ぶための充実した環境が整えられていた。自分の興味に基づいて講義を選択したり設備を利用したりすることができた。そのような環境の中で、自ら行動することでより多くを学びたいと考えるようになった。また、留学は時間が限られていることから、時間があれば出来る限り建築・都市を観に行くようにしていた。

今後の展望

留学先では修士論文での自分の研究テーマと関連する木造建築に関する講義を優先的に履修した。留学先で得た知見や経験を活かし、現代の木造建築に関する修士研究に取り組みたいと考えている。卒業後は設計者として自分の留学経験を設計活動へと還元していきたい。

留学スケジュール

2017年
9月~
2018年
5月

フィンランド(ヘルシンキ)

秋・春学期ともに設計スタジオを中心にいくつかの講義を履修した。これまで取り組んだことのないような内容の設計スタジオを意識的に選んだ。どの講義においてもプレゼンテーションをする機会が多くあり、発表を通して講義内容についてより深く理解できたと同時にプレゼンテーション能力を高めることができた。

アールト大学では木造建築に関する講義が多く設けられていたのが特徴で、修士論文での自分の研究テーマと関連する木造建築に関する講義を優先的に履修した。加えて、フィンランド国内の木材加工工場を訪れることで、集成材などの生産状況を把握した。木造建築に関する講義および視察を通して得た知見により、研究テーマをより具体化することができたと考えている。

費用詳細

学費:納入総額

500,000 円

住居費:月額

45,000 円

生活費:月額

60,000 円

秋学期のスタジオで制作した模型
春学期のスタジオで制作した模型
フィンランドの製材工場の木材
費用詳細

学費:納入総額

500,000 円

住居費:月額

45,000 円

生活費:月額

60,000 円

スペシャルエピソード

この国のことが、とても好きになった瞬間

フィンランドは「森と湖の国」と呼ばれるが、まさにその通りであると思う瞬間が留学中にたくさんあった。森の中を散策したりアーキペラゴを訪れたりする中でフィンランドでの生活を楽しむことができた。サウナ、コテージが生活に根付いており、大学の友達とサウナに入ることや森の中にあるコテージで一晩過ごすこともあった。約1年での生活を通して、フィンランドの自然と人々の暮らしの繋がりを垣間見ることができた。

ヌークシオ国立公園
ラップランドの森
凍った海の上を楽しむヘルシンキの人たち

英語を話す状況に自ら飛び込む

  • 語学力 : 英語

英語のスコアが要求されたレベルのギリギリの状態で留学を始めた。所属した建築学部の修士課程ではフィンランド国外からやってきた留学生が多く所属しており、ほとんどの講義は英語で開講されていた。大学の授業は勿論であるがそれ以外の時間でも、各国からやってきた留学生と英語で議論や交流することがしばしばあった。出身地によって訛りや癖のある英語を話す学生、英語が母語の学生もいたので、留学が始まった最初の頃は聞き取りに苦戦するという問題があった。その問題を解決するためにも、早く留学先の生活に慣れるためにも、普段からできるだけ積極的に留学先の学生と話すように心がけていた。語学の面では自分がすごく成長したという実感はあまりなかった。ところが、他国からやってきた学生の友達から、初めて会ったときと比べると格段に英語を話すのが上手くなったと言われたことが嬉しかった。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学では現地に住む人達、異なる文化圏からやってきた様々な学生と日常的に関わることが魅力ではないでしょうか。留学中は、専門分野については勿論のこと、日常生活で多くの学びがあると思います。みなさんそれぞれのやり方で留学を楽しんでください。