留学大図鑑

ゆう

出身・在学高校:
千葉県立船橋高等学校
出身・在学校:
慶應義塾大学大学院
出身・在学学部学科:
文学研究科英米文学専攻
在籍企業・組織:

最終更新日:2019年08月20日

英国ラジオ作品の研究で英文学博士に

留学テーマ・分野:
大学院進学(修士号・博士号取得)
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • キングス・コレッジ・ロンドン
  • イギリス
  • ロンドン
留学期間:
36~48か月
総費用:
- 円 ・ 奨学金あり
  • 慶應義塾大学グローバルフェローシップ(私費留学助成) 8,700,000円
  • (独)日本学生支援機構(JASSO)「海外留学支援制度」 4,276,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル 専門的な研究や会議において、議論や調整ができるレベル

留学内容

キングス・コレッジ・ロンドン英文科博士課程において、BBC文書保管センターでのアーカイブ調査を基礎とした第二次世界大戦期の英国ラジオ作品(ラジオ劇、ラジオ・フィーチャー、ラジオ的小説)の研究で英文学の博士号取得を目指しています。研究者からあまり注目されていないラジオ作品を多く扱い、新たに「公的文化」、「私的文化」、「カモフラージュ」の枠組みを用いて分析し、当時のプロパガンダや市民・兵士の個人的な著作と比較しつつ、当時の英国ラジオ作品が戦争で果たした様々な役割を明らかにします。その際、当時のラジオが有していた相反する性質、ラジオ劇・ラジオ・フィーチャーの柔軟な文体・ジャンル、放送原稿における削除部分とそれを引き継ぐラジオ的小説、ラジオ作品が描く・想定するリスナーの感覚と心理にも着目します。留学中は本研究とそれに付随する学会発表と論文投稿の他に、周辺分野(特に同時期の映画)に関する調査・大学講義や講演会への参加を行い、モダニズム期以降の英文学とメディアの関係性について知見を広げることを目標にしています。

留学の動機

英語・英文学を専門とする大学教員になるためには、英文学研究の博士号が必要であり、可能であれば英国で取得したいと思ったからです。

成果

今のところ、博士論文は6割ほど書き終えました。PhDアップグレード審査も終えて、博士号取得候補生になりました。執筆に必要なアーカイブ資料の収集はほぼ終了し、博士論文の大まかな構成もすでに決まっています。英国での学会発表は今までに3回行い、また、最後の学会発表の内容を英国学術誌で論文として出版することを目指しています。

ついた力

英語で学会発表を行う力

英国での学会発表は今までに3回行いましたが、それによって英語で学会発表を行う能力が向上したと思います。日本の英文学の学会とは異なり、英国の英文学の学会では、配布資料なしでスライドに沿って話す、もしくは、ただ立って話すだけのスタイルが主流で、今回の留学はこの様式に慣れる良い機会となりました。また、回数を重ねるごとに、英語の原稿をだいぶ落ち着いてスラスラと読めるようになりました。

今後の展望

引き続き、英国での学会発表と論文投稿をしつつ、博士論文の完成を目指します。留学終了後は、英語・英文学の非常勤講師として日本の大学に勤めつつ、留学中の本研究と周辺分野の研究を活かし、モダニズム期以降の英文学とラジオ・映画などのメディアの関係性について研究を継続し、日本の大学で英語・英文学(特にモダニズム期以降)を専門とする専任講師になることを目指します。

留学スケジュール

2016年
10月~
2020年
9月

イギリス(ロンドン)

指導教員との面談は1か月に1回あり、その月に執筆したものをもとに研究指導をしてもらっています。その他に、1年目は、隔週の研究基礎セミナー参加、レディングのBBC文書保管センターでアーカイブ調査、修士課程の講義の聴講、James Hanleyのラジオ作品について学会発表を、2年目は、レディングのBBC文書保管センターでアーカイブ調査、PhDアップグレード、Louis MacNeiceのラジオ作品について学会発表、国内戦線に関するラジオ作品について学会発表を行いました。また、最後の学会発表の内容は、英国学術誌で論文として出版することを目指しています。その他にも、興味のある学会、講演会、セミナーには不定期に参加し、また、息抜きとして、観劇、古書市での資料収集等を行ってきました。3年目は、引き続き、指導教員と月に1回面談をし、学会発表と論文投稿をしつつ、博士論文の完成を目指します。

費用詳細

学費:納入総額

7,500,000 円

住居費:月額

100,000 円

生活費:月額

50,000 円

ロンドンの風景
費用詳細

学費:納入総額

7,500,000 円

住居費:月額

100,000 円

生活費:月額

50,000 円

スペシャルエピソード

ココでしか得られなかった、貴重な学び

第二次世界大戦期の英国ラジオ作品について研究するにあたり、キングス・コレッジ・ロンドンを選択して正解でした。というのも、キングスは最近ブッシュ・ハウスという、昔BBCワールド・サービスの本部があった建物を賃借し、ストランド・キャンパスを拡張したのですが、そのことを記念したBBCラジオに関する研究大会が2017年2月にキングスで開催されたのです。また、1年目の研究基礎セミナーの先生がBBCラジオの研究をされていて、この研究大会の企画もされていたことから、その時すでに学会発表応募の締切日は過ぎていたにもかかわらず、私がその大会で発表できるよう手助けしてくださりました。初めての国際学会だったため、自分の発表ではかなり緊張してしまいましたが、留学1年目から著名なBBCラジオ研究者と知り合うことができ、とても良い刺激をもらいました。また、資料の観点からも、キングス、そして、ロンドンを選択して良かったと思っています。ロンドンにはサウンド・アーカイブのある大英図書館があり、また、BBC文書保管センターのあるレディングにもロンドンから電車で30分で行くことができるため、BBCラジオ作品を研究するにはこの上ない環境であると言えます。自分のやりたいことに没頭できる最高の環境で勉強することができ、とてもうれしく思っています。

ストランド・キャンパス近隣の風景

英国大学の博士課程に入学するには

  • 留学先探し : 大学院

英国大学の博士課程に入学したい場合は、IELTSで合格点を出す努力をしつつ、まず、自分の研究にあう指導教員を見つける必要があります。自分の研究に関連する研究書や論文を読み、また、自分の研究の関連分野を専攻する日本の大学教員に尋ね、探してみてください。その後は、英国大学のウェブサイトの教員のページを読むことが大事です。教員のページには研究内容、業績、研究歴、指導学生の研究内容、今取り組んでいること、担当授業などが詳細に書かれており、参考になります。希望する大学のことや博士課程のプログラムなどについても調べたうえで、指導教員候補が決まったら、次に、その教員に挨拶のメールを送り、指導してくれるか尋ねることになります。ここで内諾が取れればいいのですが、教員によってはメールの返信がかなり遅かったりしますので、しばらく経っても反応がない場合は、次の出願のプロセスに移ってしまった方がよいかもしれません。出願は大学のアプリケーション用のウェブページから行います。ここで、卒業・修了証明書、成績証明書、IELTS証明書などに加え、研究計画書、自己紹介文を提出することになると思いますが、この研究計画書で希望する指導教員と自分の研究との相性を説明することができます。英国では第一指導教員のほかに第二指導教員がつく場合が多いので、指導教員候補を複数挙げておくと良いです。また、出願時には、日本の大学教員に執筆してもらった推薦書も提出する必要があるはずなので、早めにお願いしておきましょう。出願後、審査は1カ月ほどかかると思います。その間に、ほかの大学にも出願し、すべり止めを確保しておくといいでしょう。無事合格が頂けてからも、ビザ申請、住居契約など、留学前の準備がありますので、以上のプロセスを余裕をもって行う必要があります。

これから留学へ行く人へのメッセージ

留学は準備が大変ですが、余裕をもって計画的に準備を進めれば、きっと乗り越えられると思います。その後は、留学先できっととても楽しい生活が待っていることでしょう。そして、自分のやりたいことに没頭し、大きく成長することができるはずです。夢に向かって、最後まであきらめず、頑張ってください!