留学大図鑑

ほーりー

出身・在学高校:
私立札幌第一高校
出身・在学校:
京都大学大学院
出身・在学学部学科:
医学研究科
在籍企業・組織:

最終更新日:2021年03月11日

理学療法士 ハンガリー民族舞踊を愛して

留学テーマ・分野:
フォークダンスを通して理学療法に向き合う研究
留学先(所属・専攻 / 国 / 都市):
  • チッラグセミュー舞踊団
  • ハンガリー
  • ブダペスト
留学期間:
10か月
総費用:
2,070,000円 ・ 奨学金あり
  • トビタテ!留学JAPAN「日本代表プログラム」 1,870,000円

語学力:

言語 留学前 留学後
英語 挨拶など基本的な会話ができるレベル 生活に困らない程度の日常会話ができるレベル

留学内容

私の留学のテーマは「ハンガリー民族舞踊を通して理学療法に新しい風を入れる」というものです。
私は大学のサークルでハンガリーの民族舞踊に出会い、こよなくそれを愛しています。そして、深く踊りと向き合うにつれ、踊りというコミュニケーション方法、身体運動は、私の学術専門である理学療法に活用できるのではないか、という考えに至りました。
日本で日本人同士で踊るだけでなく、実際にハンガリーにおいてハンガリー人はどう踊りと向き合っているか、踊りと付き合っているかを知りたく、ハンガリーの名門のアマチュア舞踊団にアポを取り、10か月留学させていただきました。
その舞踊団に在籍する青年期のメンバーのケガの発生率をアンケートで調べ、義務教育でも必修とされ、体にいいとされるダンスでもケガは起こるものなのかを調べました。また、ブダペストで開かれているフォークダンスのパーティーに足を運び、彼らがどう踊りを楽しんでいるかを肌で感じました。
踊ることの魅力を深く知ったので、今後の理学療法研究で活かしていきます。

留学の動機

日本ではハンガリー民族舞踊を踊るコミュニティがあります。そこで私は踊りを深く知りたいと思いました。
専門分野である理学療法を、今後さらに学んでいくためには、他の理学療法士にはない視点が必要であると思い、二大研究対象である民族舞踊と理学療法をフュージョンさせたいと思いました。
オリジナリティを尊重してくれる”トビタテ”を学校の先生から教えてもらっていたため、こんな動機を抱けたと思っています。

成果

学生として留学したわけではなかった私は、留学して1か月半の時に建て替え工事をする学生寮から追い出されてしましました。しかし留学の神は見捨てずにいてくれたのか、ダンスのイベントで出会ったハンガリー人のご夫妻がホームステイをさせてくれて、半年ほどお宅で生活しました。ホストファザーは日本語を学んでおられ、家庭教師を毎日した結果、日本語検定4級を合格されました。家族同然の扱いをしてくださり幸せでした。

ついた力

執着力

後半3か月で感じたことが、”踊りが本当に好きなのか?”ということでした。踊りは生活の一部であり、生活が充実しているから、生活に彩を与えてくれるのではないか、ひたすら踊ることは真の踊りとの付き合い方ではないのではないか、と色々悩みました。しかし、踊りに”執着”した結果、自分は踊りが好きだと深く再認識しました。石の上にも三年とは言いますが、もし迷う時があっても執着することは必要なことだと感じました。

今後の展望

ハンガリー民族舞踊の魅力、民族舞踊の心身への効能、これらをもっと広い人たちに知ってもらえたら嬉しいです。前者のためには、ハンガリー文化の愛好者の方や、芸術の愛好者の方に、ハンガリー民族舞踊を知ってもらえるイベントを重ねていきたいです。日本でハンガリーダンスイベントを開くことで発信していきたいです。また踊りの効能という視点を取り入れながら、さらに大学院での理学療法研究を深めていけたらと思っています。

留学スケジュール

2017年
5月~
2018年
3月

ハンガリー(ブダペスト)

留学開始時は友人が手続きをしてくれた学生寮に住みました。しかし学生という身分での留学ではなかった私は建て替え工事の時に退室を求められ路頭に迷いかけました。幸運だったのは、その友人の友人宅に夏の間居候し、夏休みに出会ったハンガリー人ご夫妻のお宅にホームステイをさせていただけたことです。ホストファザーの日本語の家庭教師をし、日本語検定4級の合格に貢献しました。
留学期間中は、名門であるチッラグセミュ舞踊団に在籍しました。舞踊団の練習や街のダンスイベントに参加し、ほぼ毎日踊りと向き合いました。夏にトランシルバニアであったコンテストでは、外国人最高である3位を獲得し、留学終了時にあった舞踊団の舞台でも踊らせていただきました。
本業である理学療法研究のためのアンケートも完了し舞踊団の指導者からも喜んでいただけて、充実した留学でした。

費用詳細

学費:納入総額

50,000 円

住居費:月額

30,000 円

生活費:月額

45,000 円

コンテストで3位を受賞した時の記念公演にて
費用詳細

学費:納入総額

50,000 円

住居費:月額

30,000 円

生活費:月額

45,000 円

スペシャルエピソード

ココでしか得られなかった、貴重な学び

彼らの文化を彼らとともに味わう。
こんな経験は、留学してもなかなかできることではないと思います。
彼らの文化といっても様々で、外から来た人間がのこのこ参加できるものばかりなわけでもないからです。
私が恵まれていたことは、ハンガリーにおける民族舞踊への向き合い方がとても心地よいものであることでした。村々に足を運び入れるのは難しいものの、ブダペストをはじめ、いろんな土地で民族舞踊を学んだり楽しんだりできるイベントがあり、外国人の参加にも寛容でした。ハンガリー以外でも有名なバンドの前で踊る、イベントで知り合った女性と踊る、私の踊りを認めてくれた人からビールをおごってもらう。こんな素敵な時間は日本では味わえないと思いました。
彼らに失礼のないような、恥ずかしくないような踊り手となり、彼らの文化を享受させてもらいたい、そう思いました。

有名なバンドの前で男性の踊りを踊る
踊りは言葉だ
かけがえのないものかな

VISA取得にかかる準備は前もってご確認を

  • 事前準備 : 渡航手配(VISA、保険、持ち物など)

私はハンガリーに10か月滞在する予定だったので問答無用でVISAが必要ではあったのですが、いざVISAを取得するにあたって困ったのが、「どのようなタイプのVISAを取らなければならないのか」という点でした。
国によって、VISAの取得のしやすさに差があったり、取得できるタイプが違ったりということはありますが、私の場合語学留学の学生ではなく一人の踊り手として舞踊団に所属するという形であったため、周りに相談できる人がおらず、困りました。
功を奏したのは、奨学金をいただけるかどうか決まる前から早々に大使館に確認をしておいたことです。現地で住む家の住所や、所属先からの受け入れ証明書、さらにパスポートの更新など、容易に早急にはできないことばかりが必要でした。もし、奨学金をいただけるのが決まってからそれらを始めていたら、到底予定出国日には間に合っていなかったと思います。
留学前にしなければならないことは、予防接種や身辺整理など山ほどありますが、VISAに関してはしっかり早めに準備することをお勧めします。現地でどうにかしようと思った結果、危うく不法滞在になりかけたという友人談もあります。。。

留学前にやっておけばよかったこと

1にも2にも語学をもっと学ぶべきでした。英語で大抵の場合は解決できますし、Google翻訳などのおかげで昔に比べれば苦労はないと思いますが、深い話題に触れたいとき、相手の感情や考えを理解したいときは、相手の母国語を理解していなければならないと強く思いました。語学を学ぶにはその土地で恋人を作るべき、とよく言われるので、恋人を作る力を鍛えておくのもいいかもしれません。僕にはできませんでしたが。

留学を勧める・勧めない理由

これがしたい!という思い入れがある人には強く勧めます。勧められたから留学してみようかな、という人には勧めません。たとえ奨学金をいただけたとしても、留学にはお金がかかりますし準備にも時間を取られます。いざ留学を始めたとしても、思っていたものと違う、ということも多々あります。気候や日照時間の違う外国で鬱になった人の話も聞きました。自分はどうしても留学したいのかどうかを考えてみることをお勧めします。

これから留学へ行く人へのメッセージ

私にとって留学は素晴らしいものでした。何より、井の中の蛙大海を知らず、という言葉がよくわかります。日本は島国です。最近はグローバル化が謳われているとはいえ、未だに外国の文化やマナー、価値観を理解しやすいわけではありません。外に出てみて、自分の五感で海外の風を感じることは、今後大きな財産になると思いました。これが知りたいんだ!と思ってる方は、きっとやり遂げられます。幸運を祈ります。