保護者のための10代留学ガイド

chapter1
まずはしっておきたい

これからの時代に
高校生が留学する意味

急激な少子高齢化、世界における経済的な競争力ランキングの低下、そして人工知能の急速な発達や地球温暖化…。今の10代がこれから生きるのは、過去に誰も経験したことがない様々な社会課題を抱える、まさに激動の時代といって過言ではありません。

そんな社会課題が山積する激動のグローバル時代に備えるためにも、高校生のうちから視野を世界に広げ、多様な価値観に触れたり、異文化コミュニケーションの経験をしておくことが大切です。語学力の習得の重要性は言うまでもありませんが、10代の留学の一番の価値は、柔らかい感性の10代に外から日本を見て、アウェイな環境で自分を深く知り進路を考える時間が持てることにもありそうです。

2014年から運営している「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」の応募者の多くは、留学体験を希望する理由に、社会課題への高い関心やそれに基づく事柄を挙げています。
一方、2019年秋に日本財団が実施した「18歳意識調査」では、日本の若者の「国や社会に対する意識」は世界の同世代と大きく乖離し、「自分で国や社会を変えられると思う」日本の若者は5人に1人(18.3%)、「自分の国に解決したい社会課題がある」人も、他国に比べて30%前後も低い結果が示されました。 〔出典:日本財団「18歳意識調査第20回テーマ:「国や社会に対する意識」(9か国・各国1,000人、2019年9月27日~10月10日調査)〕

つまり、現在、留学してみたいという青少年の気持ちは「社会に対する関心の表れ」であり、「未来の世界をよりよいものにしたい」という挑戦意欲の芽生えなのです。

トビタテ!留学JAPAN 調べ 2020 年3 月
若者の社会課題への関心と留学に対する関心との関係
SDGsについて

2020年にトビタテ!留学JAPANが実施した、SDGsの5つのテーマについて探究学習をする「#せかい部×SDGs探究プロジェクト」に参加した高校生を対象に実施した事後調査では、24%の人たちが、活動終了後に自身が感じた変化として、「海外体験や留学に関心をもつようになった、世界を見てみたくなった」と回答しています。

プロジェクトに参加したことであなたにどんな変化がありましたか?
「#せかい部×SDGs探究プロジェクト 事後アンケート」
トビタテ!留学JAPAN 調べ2021 年1月