2019.02.01

初めての留学気づけたこと。愚直に続ける「あたりまえ」の姿勢

6期新興国コースで「日本の教育に対する批判家ではなく、当事者として教育をよくする」と宣言して、バンコクでのインターン留学を経験した半井翔汰さん。現地での苦労を糧に気付いたこととは....。

初めての留学気づけたこと。愚直に続ける「あたりまえ」の姿勢

留学が私を変えるきっかけになった

  大学受験失敗により、目的や目標もなく大学に入学した元高校球児の僕は、"なんとなく"成長できそう、将来のためになりそうなことを一生懸命頑張っていました。そんな中、大学2年生の夏、大学のプログラムでマレーシアを訪れたことをきっかけに、それまでの自分を捨てて、長期留学にトビタツことを決意しました。大学職員の紹介で、「返済不要の奨学金がもらえること」がトビタテを申し込む最初の動機ではありましたが、裏表2枚以上にも及ぶ申し込み書類を仕上げた時には、「十分考え抜けた。不合格でも悔いなし!」と思ったことをよく覚えています。縁あって採択していただき、事前研修を通じて考え抜いたことが「決意」に変わりました。そして留学前、留学中、帰国後も切磋琢磨し合える他では出会えなかった同志に巡り会い、私は「日本の教育に対する批判家ではなく、当事者として教育をよくする」と宣言して、バンコクでのインターン留学に出発したのです。

「背伸びせず、自分は自分らしくあればいい」

  私は大学3年次の4月から8月までの5ヶ月間、タイのバンコクにある[泰日経済技術振興協会]という協会でインターンシップを行ってきました。当初予定されていた業務はタイで働く日本人向けのセミナー企画を補佐する業務でしたが、渡航直前に受け入れ部署が変更され、機械が正常に作動するかを検証するラボに配属されることになってしまいました。また、上司間の引継ぎが十分でなく、到着当初はプログラムの説明、なぜ自分がタイに来たのか、タイで何をしたいのかを1から説明しました。そうした中、毎朝愚直に続けたスタッフ全員への挨拶、度重なる上司との壁打ちを経て、部署をまたいで「私がやりたいこと」に取り組ませていただく許可をもらいました。
  その結果、「人材の流動性が極めて高いタイのマーケットにおいてどのような人材育成手法がとられているのか」に関する実地調査を単独でさせていただき、述べ100名ほどのビジネスマンからお話を伺いました。その他にも、タイに住む日本人向け/日本企業に勤めるタイ人向けセミナーの運営補佐、翻訳業務、社内英語研修の企画・実行にも携わらせていただきました。
  留学する前は、「日本の教育を変える!」と大口叩いてトビタっテきましたが、実際に経験できたことは泥臭いことの方が多く、多くの"当たり前"に気づかされました。「優秀な人材に成長して帰ってこよう」、「同期のみんなに負けないようにとびっきりの成果を挙げてこよう」という想いを胸に抱いての初留学でしたが、結局は小さなことの積み重ねでした。英語がなかなか通じない現地人スタッフとの信頼構築、「必要ない」と面と向かって言われた時の挫折など、決して乗り越えて来た壁は少なくなかったですが、どんな状況でも「自分なりにできること」を考えられるようになりました。

「自分」にも、「仲間」にも真剣に向き合える場所

  一言で語りきれないトビタテ!留学JAPANプロジェクトですが、私にとってはトビタテが人生の分岐点になったと思います。学年も専門分野も、体験・経験も異なる"出会うはずのなかった同志"との出会い、そして、留学価値を最大限に高めるために設計された事前・事後研修によって、常に「自分は何をしたいのか」、「何のためにそれをしたいのか」を考えるようになりました。一人の変化が、また一人周りの変化を後押しし、やがて、日本が、世界が大きく変わっていく。それこそ、このトビタテの本当の価値だと思います。

ご支援者向け留学体験談~世界に羽ばたく若き挑戦者たち~について

この記事はトビタテ!留学JAPAN事務局が企画・編集を行なったものです。今後もトビタテ!留学JAPAN日本代表プログラムに選抜され、世界を舞台に活躍する奨学生をご紹介してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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