協定校や単位認定プログラム、学内奨学金、
英語試験対策を充実させ留学が過去5年で3倍に
創立者である新島襄氏はアメリカのフィリップス・アカデミー、アーモスト大学、そしてアンドーヴァー神学校で学び、日本人として初めて欧米の高等教育機関から学位を取得されました。同志社大学を設立するにあたっても「世界を見ること、世界を学ぶこと」の大切さを説き、国際主義を建学の基本にすえました。そんなスピリットを受け継ぐグローバルな校風、世界が注目する京都の中心に立地する同志社大学ですが、短期も含めた留学生数はここ数年で3倍増しています。ハイレベルな協定校を138校(取材時)も擁することから、交換留学への応募に必要なTOEFL、IELTSなどの英語試験スコア対策にも力がはいっています。最新のグローバル化へのお取組みについて、国際担当副学長の田口哲也様(取材時。以下、敬称略)にお話を伺いました。
Q:留学する学生を増やすために、どのようなプログラムを用意されていますか?
田口:同志社大学が学生のために用意するプログラムは大きくわけて4種類あります。
およそ1年間の交換留学や認定留学、②1セメスターの留学、③夏や春の長期休暇を活用した短期留学、そして④Short visitと呼んでいる授業の一貫として組み込まれている超短期のプログラムです。特に短期留学は平成23年度短期プログラムは367名だったのが、平成26年度に855名に倍増しました。
Q:倍増とはすごいですね。どうしてそのような成果をあげることが出来たのでしょう。
田口:学生に対して留学へのハードルを聞いたところ、参加費が高い、語学力への不安、海外生活への不安、そもそも留学に興味がない、という主に4点が挙がりました。
そのハードルを超えるためには、まずは小さな一歩を踏み出すことが重要であることから、なかでも力を入れているのが③夏や春の長期休暇を活用した短期留学、④Short visitです。平成27年度からは全ての学部にShort visitプログラムを設置することができるようになり、行き先に応じて大学の予算から、3万円、5万円、7万円の通称七五三の奨学金を全員に提供し、学生の背中を押しています。
Q:全員に大学独自の奨学金を提供するのはすごいですね。具体的にはどんなプログラムが人気ですか?
田口:フィリピンのセブ島で英語のマンツーマンレッスンを受けられる短期プログラムは、英語に苦手意識のある学生に人気です。費用も数十万円と比較的安いため、自分のアルバイト代を貯めて参加する学生もいます。また、ヨーク大学など、名門大学のサマープログラムは70万円以上と高額ながら、根強い人気があります。
Q:短期プログラムの充実以外に、留学数増加に貢献していることはありますか?
田口:当校では外国人留学生の受入にも力をいれていて平成24年度は約1,800人が同じキャンパスで席を並べて学んでおり、交流イベントを積極的に開催しています。例えば昨年学長主催の企画でコロンビア大学の学生が多数訪れ、日本人学生と対話しましたが、参加した学生はおおいに刺激を受けたようです。
それ以外にもグローバルに活躍するOB/OGを招いた講演会など、定期的に海外に目を向けるイベントを企画開催しています。
Q:世界トップレベル大学との交換留学協定を結んでいらっしゃいますが、応募条件となる高い英語試験のスコアを獲得するために、どのような対策をされていますか?
田口:平成25年度から、1年生の教養科目で単位の取れるTOEFL対策科目を開講しています。
800名の定員を超す申込みが来て抽選をする人気科目となりました。TOEFL ITP® (模擬試験※一部交換留学の応募条件となる)受験付きなので早期に自分の実力を知ることができます。 ただし、そこからどこまで本気でスコアアップを目指すかは本人次第という印象です。
それ以外にも課外講座として、夏休みにTOEFLやTOEICの集中講座を開講(別途有料)するほか、IELTS対策講座も春休みに開講しています。
Q:800名もの学生が1年生からTOEFL対策をしている大学は数少ないと思いますので、今後それが長期留学の伸びにつながるか楽しみです。最後に、今後の展開について教えてください。
田口:海外に興味がある学生が多いグローバル・コミュニケーション学部やグローバル地域文化学部以外の学部、例えば、法学部、経済学部、商学部など伝統的学部でも、選択科目で留学プログラムが必ずあるようにするなど、チャレンジしやすいようにしてあげたいです。また、理系学生についても、学部時代の短期または、大学院でのダブルディグリー等、留学の選択肢を充実させていきたいと思います。
Q:今日は貴重なお話をありがとうございました。