留学中の履修内容が日本の大学の単位換算できる
交換留学プログラムに参加
Q:上智大学在学中に、大学の交換留学プログラムを利用して留学されたそうですね。きっかけは?
兵頭:大学受験前から、学生時代に留学をして英語力を伸ばしたいと思い、留学する学生が多い大学を志望していました。大学の英語の授業では、英語でディスカッションや、プレゼンテーションをしていましたが、その力を留学によって高めたい、また、自分の英語力がどのくらい海外で通用するのか体感したいと思っていました。日本の授業システムや学生の学び方が海外の大学や学生とどのように違うのかも知りたいと思いました。
 副専攻でアメリカ研究を勉強していたので、実際にアメリカに行き、日本からの視点ではなく、アメリカの視点から勉強することで、理解を深めたいと思ったことも動機のひとつです。
Q:プログラム内容はどのようなものでしたか? 何をどのように学びましたか?
兵頭:私が参加した交換留学プログラムは、現地の学生と同じ授業、同じ試験を受け、同じ様に評価されます。留学中の履修内容は、上智大学の単位と換算ができました。
 授業は、レクチャー形式とディスカッション形式。レクチャー形式は大教室で200名ほどの学生が教授の話を聴きます。ディスカッション形式では、30名ほどのクラスに分かれ、授業内でディスカッションやプレゼンテーションを行います。その準備が大変で、授業が終わるとよくグループで集まって準備をしていました。
株式会社ナガセ
コンテンツ本部所属
兵頭由以加(ひょうどう・ゆいか)
Q:面白かった授業は?
兵頭:スペイン語ですね。日本の大学でもスペイン語の授業をとっていましたが、日本語でスペイン語を学ぶより、英語でスペイン語を学ぶ方が、理解しやすいと気づきました。英語とスペイン語の文法や単語が似ていることが理由として挙げられると思うのですが、それを実際に体感できたので、言語習得にも興味があった私にとって非常に面白かったです。言語のクラスなので授業中に発言する機会が多く、学生とペア・グループになってのワークや発表もあり、非常に充実した授業でした。
受講していたクラスの様子。American HistoryのDiscussion classです。
寮生活では日本料理や日本文化を披露。
異文化理解のためには日本について知っておくことも大事。
Q:留学中は寮生活だったそうですが、いかがでしたか?
兵頭:寮には現地の学生のほか、日本、イギリス、スウェーデン、韓国、中国、メキシコ、フィンランド、タイなど、世界中から学生が集まっていて、文化や慣習がまったく異なり、複数の異文化が混在している状態でした。その違いにより、時には問題が起きることがありましたが、異文化を知るとても貴重な経験になりました。
 寮の学生たちに、ぜひ日本を知ってもらいたくて、日本人留学生と一緒に「JAPAN NIGHT」を開催しました。手巻き寿司、お好み焼き、白玉などの日本食を作ったり、浴衣など日本文化を紹介しました。学生たちが非常に喜んでくれたのを覚えています。
 寮では、留学生たちが各国の伝統料理を持ち寄って「Potluck(持ち寄りパーティ)」をよく行っていたので、異文化交流の機会となりましたし、それをきっかけに友達も増えました。
Q:留学準備としてやっておいてよかったことは?
兵頭:異文化理解のためには、まず、自分が日本の文化や歴史を海外に発信できなければなりません。日本についてよく知っておこくことが大事だと思います。私の場合、料理が作れたことはよかったと思いました。
 学習面では、留学中に何を得たいのかある程度具体的にイメージしておくと、限られた留学の時間を最大限有意義なものにできると思います。
 私は留学前に留学先の大学のシラバスを調べて、受けたい授業の候補をあらかじめ決めておきました。授業は、自分で希望する授業を登録しますが、人気のある授業は定員になり次第締め切りなので、早めに考えておいてよかったと思います。
寮(International Village)で、Japan Nightを開催しました。
Japan Nightでの寮の友人たちの様子です。日本食をおいしいと言いながら喜んで食べてくれました。
留学によって、就職活動が遅れる不安を
はるかにしのぐ貴重な経験を得られた
Q:留学で得たこと、自分が大きく変わったことは何ですか?
兵頭:留学当初は、銀行口座の開設に始まり、スーパーの場所を見つけること、携帯電話の購入、大学の授業登録等、日常生活から大学生活まで、自分で解決しなければならないことに多く直面しました。そこで、積極性と行動力が大きく養われたと思います。さまざまなことにチャレンジしてみようという姿勢に変わりました。また、英語を話すことに以前以上に抵抗がなくなりました。
Q:留学経験は就職活動に役立ちましたか? 逆に不利に感じたことはありますか?
兵頭:大学3年の9月から大学4年の6月まで留学をしていたので、就職活動ができず、卒業を1年遅らせました。最初は、1年遅れていることが不利になるのではと漠然とした不安はありました。しかし、留学経験から得たことがその不安をしのぐほど貴重な経験でしたので、就職活動の際には不安に思うことなく、自分がなぜ1年遅らせる決意をしたのか、しっかり理由を伝えられるようにしていました。
 単に「留学さえしていれば、就職の時に有利」ということではなく、その経験を通して何を得て、何をしていきたいかをしっかり伝えることが重要だと思っています。ですから、就職活動では、なぜ留学したのか、留学をしたからこそできた経験とそこから得られたこと、今後留学経験をどのように活かしていきたいか等をしっかりと伝えられるように心がけていました。
ワシントンDCを訪れ、国立アメリカ歴史博物館を訪ねました。アメリカ研究を専攻していたので、ぜひ訪れたかったところです。
University of Califronia, Irvineのキャンパスの一部
留学によって未知の世界を見、未知の人に出会う経験は、
人生の可能性を何倍にも何十倍にも広げる
Q:留学経験を現在、どのように活かしていますか?
兵頭:当社が運営している全国の東進ハイスクール・東進衛星予備校に通っている高校生が使用する英語の学習プログラム(教材や講座)の制作を主に担当しています。
 今、日本の英語教育が大きく変わろうとしています。将来、日本と世界を背負って世界を舞台に大活躍する人財を育てていく必要があると考えています。グローバルに活躍するために必要な、英語によるコミュニケーション力や、ビジネスができる力を養うことができる英語学習プログラムの構築が、私の最大の使命だと考えています。
 留学中に培った英語力はもちろん、日本にいるだけでは気づかないこと、たとえば日本と海外の授業スタイルが違うこと、現地の人しか使わないような英語表現、海外の生活・文化、また、日本を外側から客観的に見ることで日本の良さに気づいたこと、すべてが活かされていると思います。
 私自身が「学習者」の立場で、実際に海外で生活をし、一人で解決するために挑戦・努力したという経験、海外学生と同じ授業を受けディスカッションをした経験は、学習者の気持ちを理解するうえでも非常に貴重な経験だったと思っています。
友人の卒業式に出席しました。
ThanksgivingDayに、シカゴにいる米国の友人を訪れた際、協会でのホームレスの方への配膳ボランティアを手伝いました。
Q:留学するかどうか迷っている人にメッセージをおねがいします。
兵頭:留学をするということは、日本を飛び出し世界に触れ世界を見ることです。それは、自分の視野を広げることにつながります。日本にいてはできない経験ができる、日本にいては会えない人と出会えるということは、自分の人生の可能性が何倍にも広がるということだと思います。
 迷っているのであれば、ぜひ挑戦してみてほしいと思います。そして、自分の人生の可能性を何倍にも何十倍にも広げ、将来世界を舞台に大活躍する人財になってほしいと思います! 応援しています!
University of California, Irvineのマスコットキャラクター。アリクイです。
プロフィール
兵頭 由以加(ひょうどう・ゆいか)
株式会社ナガセ コンテンツ本部所属。上智大学卒。2009年9月~2010年6月に、上智大学の交換留学プログラムを利用して、University of California, Irvine(カリフォルニア大学アーバイン校:アメリカ カリフォルニア州オレンジカウンティ)に留学。帰国後、卒業を1年遅らせて就職活動。現在は、大学で学んだことや留学経験を活かして英語教育プログラムの開発に携わっている。